10月に加わった新入園児、新しいお友達に興味津々の子どもたちです。
仰向けになっている当時約6ヶ月の子(花柄の服を着ているので以下ハナちゃん)の顔を覗き込む当時約1歳4ヶ月の子(ベージュ色の服を着ているので以下ベージュちゃん)です。
ハナちゃん、自分を覗き込む視線に気付きます。
声をかけられ、更に視線を注ぎます。
まるで話しかけるようなベージュちゃんの声のかけ方です。
そして、ベージュちゃんは、場所をかえて、体勢をかえて、
頭を撫でてみます。
髪をネジネジされたり、一箇所ではないところを計10秒ほど優しく撫でられた後
目が合います。
優しく関わってくれたお友だちに自然と伸びる両手。
撫でられたお返しでしょうか、
伸びた手はお友だちの頭へ。
呼応するように再び、二言三言、声をかけるベージュちゃんです。
13年目に入られました塾長藤森先生が毎日欠かさず更新されています『臥竜塾』ブログ2017年10月20日『原初的な自己感覚』の中でこう書かれています。(太字をクリックすると藤森先生のブログ『臥竜塾』にとび、この回のブログの全文を読むことができます。)
「現在、ルージュテストを、2歳を過ぎる頃には多くの子どもが通過することができるようになり、2歳前後になると、恥ずかしがったりするなど、自己と関連するような感情を示すようになり、また、自分の名前を呼ぶようになったりすると言われています。1歳半から2歳頃という時期が、自己の発達の重要な時期のようだと言われています。では、2歳以前の乳児には自己認識がないのか、という研究が近年盛んに行なわれているそうです。他の能力同様、自己認識は乳児にはないと考えられていました。偉大な心理学者であり、哲学者でもあるウィリアム・ジェームズは、乳児は自分と世界が未分化な、混乱した環境の中に生きていると考えていました。しかし、最近は新生児ですら、視覚的な対象に手を伸ばすことが示されているのです。自分の身体と対象とがどのような空間的関係にあるかを認識できないと、このような行動は見られないはずだと考えられます。また、新生児は自分自身の手で頬を触るときと実験者が触る時を区別する知見なども考慮すれば、ある程度は新生児においても自己と世界の分離ができているようです。」
この回の前日2017年10月19日『過去や未来』の中では、
「ルージュテストに通過できるようになるのは、2歳前後であると結論づけられています。」
と書かれていて、しかし、子どもたちが関わり合い、相手からのアプローチに対して受け答えをするかのような行動を見る度に、とても考えさせられるものがあります。
子ども社会において、子どもの可能性は広がっていくのではないか。新入園児との関わりから見えてくるものがあるのではないかと、いくつかの動画を紹介していきたいと思います。
(報告者 加藤恭平)