Red floor philosophy episode 29『文化の進展』より

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火曜日は5歳児クラスがそれぞれのクラスに入る、お手伝い保育があります。

「今日は、泣いている子を泣き止ませたいと思います。」

そんな宣言をしていた写真左5歳児クラスの女の子が撮った方法は、

変な顔。

変な顔。

 

クラスの先生も思わずシャッターを切ったその顔に、

クラスの先生も思わずシャッターを切ったその顔に、

 

圧倒されたか、涙も止まる0歳児クラスの女の子。

圧倒されたか、涙も止まる0歳児クラスの女の子。

 

流石ですね。

そんな楽しい雰囲気に誘われたかのように、

写真一番右当時約12ヶ月の女の子が来て、

写真一番右当時約12ヶ月の女の子が来て、

 

頭をナデナデ。

頭をナデナデ。

可愛らしい関わりですね。

13年目に入られました塾長藤森先生が毎日欠かさず更新されています『臥竜塾』ブログ2017年10月16日『文化の進展』の中でこう書かれています。(太字をクリックすると藤森先生のブログ『臥竜塾』にとび、この回のブログの全文を読むことができます。)

「トマセロ博士によれば、この真の模倣こそ、累進的な文化学習に重要だというのです。文化が世代を超えて累進的に蓄積されていくには、教わったことをまずそのまま再現することが必須だと言います。誰かが開発した素晴らしい道具を、その用途(目的)だけ理解して別の道具を作ろうとしても多大なコストや時間がかかりますし、うまくいかないこともあります。まずは、モデル通りに道具を作ったり使えたりするようになって、その後でアレンジすることによって、文化は徐々に進展していくというのです。」

12ヶ月児がとった行動は、その子の頭を触りたくなったというような単純な動機ではないように思えてきます。そこには、泣いている子を撫でることで慰めている場面を見たという過去があったかもわかりませんし、実際に自分がそうされたことで慰めの気持ちを得た経験があったのかもわかりません。泣いている子の頭を撫でるという行為は、「教わったことをまずそのまま再現」した結果であると推測するのは、思い込みの強い考え方になってしまいますでしょうか。

また、上記抜粋した段落の最後には「近年は、トマセロ博士は、乳児は他者から学習するだけでなく、他者に教授する存在であることも示しているそうです。」こう書かれていて、変な顔をして泣き止ませようとしている5歳児クラスの子へ、こういうやり方もあるよ、と提案をしているとしたらどうでしょうか。

そんな想像を膨らませながら動画は進みます。

 (私の頭を撫でるのは誰…?)

(私の頭を撫でるのは誰…?)

 

 (あぁ、そんな風に撫でるのね…)

(あぁ、そんな風に撫でるのね…)

 

(前を向けばこの顔…)

(前を向けばこの顔…)

 ()内の言葉は全てイメージですが、泣いている当人にとっては八方塞がりになってしまったような展開に見えました。ですが、最後はしっかりと締めくくられました。

(報告者 加藤恭平)

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