諦めきれない黄色いセーターの女の子当時約1歳8ヶ月。
もう一度手をつなごうとしますが、
その手は離れてしまいます。
切ない表情です。
そして、
写真右同時約1歳7ヶ月の子が「(行こうよ。)」と、写真左当時約1歳9ヶ月の子の手を引くような形で促すその手を、
引き戻します。
そして、
その子の元へ行き、肩を叩くのです。
真似をして、もう一人の子も。
ブログ『臥竜塾』2018年1月18日『文化学習の3段階のレベル』の中でこう書かれています。(太字をクリックすると藤森先生のブログ『臥竜塾』にとび、この回のブログの全文を読むことができます。)
「複数の理論家が、真の模倣を行うためには、観察者にモデルの視点をとる能力が必要だと主張しているそうです。真の模倣を行うためには、模写のようにターゲット行動をただ観察して繰り返すだけでは不十分であるとビョークランドは言います。そして、模倣者は、モデルの心の中にある目的を、目的模倣の場合のように理解し、そして、その行動の重要な点を再現しなければならないと考えます。」
慰める、なだめる、といった行為とも見てとれるような「肩を叩く」行動をとった二人。手をつなげない子の気持ちを察し、相手の視点で状況を見たときに、誰かがしていたのか、その行為を模倣するように肩を叩いたのではないか、というのは個人的な見解です。慰める原因は慰めている当事者にあるところでもあるのですが、しかし、その姿は見ていてとても興味深いものでした。
その後、二人はそのまま二人で行ってしまいますが、肩を叩かれた子は、心に落ち着きを取り戻し、絵本へと向かっていきます。
(報告者 加藤恭平)