ファンシイダンス

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10月16日の塾報告をさせていただきます。

この日は先週から予定していた「映画鑑賞」を行いました。

映画鑑賞に先駆け、食事の買い出しに。この日のメニューはケンタッキー!

なぜ、ケンタッキーなのかというと、映画の内容に関係するからなのですが、それは後ほど触れさしていただければと思います。

ケンタッキーでは、それぞれに好きなメニューを選択する訳なのですが、

ここで、僕の元来の優柔不断さが顔を覗かせてきてしまいました。「これだ!」と決めて、注文して商品を手にしているのですが、みんなが買っているのを見たり、他の商品の写真なんかを見ていると「あ、あれもいいな!」「ん~やっぱりあっちにすればよかったかな~」という思いが巡ってきてしまいます。僕としては毎回の恒例行事みたいなものですが、周りの人からすると相当面倒くさいだろうなと思います笑。そう思うと、園での生活の場で、あらゆる選択をしている子どもたちがすごいなと思います。社会に出ると本当に選択の連続です。そのことをここ最近、すごく感じるようになりました。

先を見通すこと、周りの状況を見ることで、正しい選択を私たちはしていかなければいけません。選択を誤ってしまうことで、大変な目にあることもあります。

また、選択によっては「こっちの方が良かった」「あれは間違った選択だった」というのもあるのかもしれませんが、なかなか結果がわかりにくい選択もたくさんあります。そんな時に、自分が決めたことに対して、納得できるような力が必要なのかもしれません。そのような力を付けるために、自分で選択することを小さいうちから自然に行っていく事の大切さを感じます。園では一人での選択はもちろんですが、集団での選択というのも大切になってきます。それぞれの意見を聞き、どこで折り合いをつけていくのかというのが集団での選択で大切になってきます。きっと、その力は…おっと!少し話がズレてしまいそうなので、もどりますね。

さて、場所を移して、早速映画鑑賞のはじまりです。

映画のタイトルはその名も「ファンシイダンス」

前週の塾で、西村先生よりこの映画の話があり、一度みんなで観てみたいねと盛り上がったこともあり、

早速、次の週に観てみようということになりました。

というのもこの「ファンシイダンス」は、はっきり明言はしていないのですが、

曹洞宗の本山である永平寺での修行の内容をモデルにした話になっており、

同じ曹洞宗で、来年から実際に修行へと旅立つ西村先生がどのようなことすることになるのか、塾生みんながイメージできるねということもあり、このような機会が実現しました。

この映画「ファンシイダンス』は元々は、1984年から1990年に『プチフラワー』に連載された漫画が題材になっています。公開日は1989年であり、監督はあの「Shall we ダンス?」や「シコふんじゃった」の監督でもある周防正行さんで、周防さんにとってこの「ファンシイダンス」は一般向け映画の第1作目になるそうです。

映画がの概要としましては

ロックバンドでボーカルを務める塩野陽平という人物がおり、実は寺の跡取り息子になります。そのため寺を継ぐために禅寺に入って修行しなくてはならなくなります。

剃髪し、恋人の赤石真朱(まそほ)を後に残して厳しい修行で知られる明軽寺に入山した陽平は、外界とは何もかもが違う僧侶生活に戸惑いながらも、次第に馴染んでいきます。やがて、首座(しゅそ)と呼ばれる修行僧のリーダーを命じられる陽平。これで寺を出るのが先に延びたと落ち込む陽平だが、修行僧同士の問答戦「法戦式」も乗り切り、晴れて下山。真朱とも再会を果たす。しかし、寺院生活によって価値観の変わった陽平は外の生活になじめない。そんな陽平を見て、ついに真朱は別れることを決意する。

というような内容になっています。

物語ということもあり、西村先生曰く、かなり脚色はしてあるけど、だいたいこのような内容で修行しているという話もありました。

印象に残っているのが、修行僧の寝方です。

「起きて半畳、寝て一畳。天下取っても2合半」ということわざがあるそうです。「天下取っても2合半」というのは後で加えられたそうですが、意味としては「人は必要以上に富を望むべき出来ではなく、満足することが大切」ということだそうです。

映画の中で、修行僧はそれを体で体現していました。

修行僧には一畳のスペースが与えられます。もちろん、自分の部屋はなく、すぐ横には他の修行僧もいるような状況です。そして、布団での寝方もまた修行ということで、厳しいものでした。

寝るときは柏布団といって一枚の布団を半分に折ってその間に自分が挟まれる形で寝ます。

まるで柏餅のアンコのような形で寝るわけです。

そしてそのときはこの柏布団以外は何も使えません。

少し前に、MRIの機械に入る体験をしました。なんとそこで閉所恐怖症のようなものを発揮した私はしばらく機械の中に入ることができませんでした。

な私なので、この寝方は…想像を絶します。

分かったように言うのもとても失礼なのですが、このような考え方を頭で理解したつもりになるのではなく、体を実際に使って体現することで、本当にその考えが身についていくのだろうなと感じました。

私の好きな養老先生も「体で脳を支配する」ということを言われています。はじめて聞いた時は全くなんのことだか分からなかったのですが、こういったことを言っているのかもしれません。

また、私は塾長もこのような考え方であると思っています。まずやってみるということを大切にされているその姿は頭で分かった気になってはいけないということを言われているようです。

さて、なぜ、今回のメニューがケンタッキーなのかといいますと物語の中で、主人公たちが先輩の目を盗んで先輩に届けられらケンタッキーを食べるというシーンがあるので、私たちのメニューもそれにしたという運びになりました。

映画の内容は修行のキツさや人間関係をとても面白く描いています。楽しみながら、曹洞宗の修行とはどういうものなのかということを感じる時間になりました。

それにしてもやはり人は「欲」とどう付き合っていくのかということが大切になるのかなと映画を観ていて感じました。

そして、この日は加藤先生のお誕生日のお祝いをしました!
なぜ、ケーキに刻まれた文字が「KATO」なのか。

電車好きの方なら分かるかもしれません笑

もう34歳なんですね。最初に出会った時でなんだか年齢が止まっている感覚なので、不思議な気持ちになりました。加藤先生、おめでとう!

報告者 森口達也

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