10月23日の塾報告をさせていただきます。
まずは今回のメニューの紹介をしたいと思います。今回のメニューは、ご飯、レバニラ炒め、卵スープです。先日の塾で、中華料理もいろいろとあるが、一番好きなのは何か?という話題になった時に、塾長の一番好きな料理がレバニラ炒めとおっしゃっていたのでこれにしました。レバーを求めて、2件のスーパーをはしごし、レバーを買い占めてからの塾でした。
今回もみんなで手分けしながらの料理し、美味しい料理ができました。
さて食事を終えると、塾長からの出張報告がありました。
10月28日に大宝保育園へ出張にいかれた塾長。そこで、話された内容を塾でも話してくださいました。お話していただいた内容を以下にまとめます。
園庭の役割と意義
→園庭の役割は子供たちの発達を果たすためにあるもの。
こどもの権利条約31条には、子供はその年齢に適した遊びをする権利がある。発達にあったとは、子供が面白いと思い、自らやる遊びのこと。自発的な遊び。
子供にとって面白いとはどういうものかと考えることが大切。
しかし、最近の園、学校では、危険だからと遊具を取り除いたり、汚いからと砂場をなくしたり、大人にとって管理しやすい、大人目線のところが多いのが現状。
遊びのなかで、5感(視、聴、味、触、嗅)を使った遊びが脳と神経細胞を活性化させる報告がある。そして、子供にとって、最高の遊具は、自然界にある「火、土、水、木」である。
ドイツでは砂場に水が流れるようになっていて、泥あそびができるようになっている(土と水)。子供の頃から、自然に触れ、遊び、使い、生きていくことが大切。
自然と人が共存して生きていくために、「持続可能な社会」がキーワード。
自然が最高の遊び場であり、その自然を大切にしていく。そのためにも、環境問題への関心は必要。しかし、公害などの恐怖を教えることが環境問題への教育ではない。(気球温暖が進んでいて、このままだと、海にしずんでしまうなど)
自然を大切にする考え、持続可能な社会を実現するために必要なことを考えることが大切。
冒険広場遊び
デンマークが最初で、廃材などを使い遊ぶこと。徐々に日本にも広がっている。
外国には廃材を集めて作った家のような基地のような場所がある。ここでは、廃材を集めたり、木の釘を抜いたりすることで、そこで使えるお金をもらえるような仕組みになっている。子供というものは、好奇心、探究心が強く、なんでも知りたがるもの。
ある生物学者は泥遊びは子供の免疫力をつける効果があるといった。さらに泥を踏んだり、握ったりする経験も、脳によい影響を与える。
また木登りのように、上から下を見下ろすという経験は、脳のシナプスを増やすという研究結果もある。
ある小学校では、登り棒に使用禁止の文字があった。
きっと、子供が怪我をしてしまった時のことを考えだと思う。大人の責任の所在を考えるが故に、子供たちが重要な体幹を鍛える機会がどんどん少なくなってきている。
子供たちにとって遊びは、コミュニケーションを練習する場でもある。
ビオシティという雑誌に乗った中学校ではいじめが多くあった。しかし、校庭を自然に近い(樹木などをたくさん植えた)ものに改築することで、いじめがなくなった。調査によると、どの子供も、校庭にそれぞれが遊べるエレメントがあった。
戦争の多い地域は、ほとんどが砂漠地帯である。言い換えれば、緑が多いところではほとんど戦争はない。緑がないことで、人間の攻撃性がたかまるのかもしれない。
ドイツ保育
・森行くプロジェクト
子供たちにとって、悪い天気はない。悪いのは天気にそぐわない服装だ。
雨でも雪でも森へいく。
・森の幼稚園
泥や落ち葉を使って絵を書いたりする。幼稚園のような活動をちゃんとやっている。
日本ではアスレチックのようなものばかり。
以上が、塾長が話して下さった内容です。もちろん、まとめきれていないところもありますが、園庭、自然との共存、ドイツの保育まで、たくさんのことを話してくださいました。自分にとってほとんどが知らない話であり、日頃の保育を見直す機会だけでなく、日頃の生活を考えるものにもなりました。
塾長からの報告が終わると、食器を片付け、今回の塾は終了となりました。
報告者 横田龍樹