褒める

調理の仕事と言えば基本的に、給食を作る、食べ終わったお皿を洗う、おやつを作る、そして食べ終わったお皿を洗う、という流れです。また、子どもたちの食べている姿を見ていると、クラスが上がるにつれて食べこぼす量が少なくなってきたり、自分が食べられる量がわかってきたなというのが日々感じられます。

しかし、最近給食後のお皿を洗おうとしたときに、きれいに食べられる3,4,5歳児クラスの茶碗だけがやたら米粒だらけで、それをさらに重ねて返却されるので茶碗の表と裏が大変なことになっていました。

私たち調理はお昼に毎日一人は3,4,5歳児さんのクラスで配膳から食事までをしています。そこで一人の栄養士がとった行動は、食器の下膳場所前で食事をしながら子どもたちがきれいに食べられたかを見てあげていまいた。きれいに食べられた子には褒めてあげ、難しそうな子にはお皿をきれいにする手助けをし、できたら褒めてあげていました。褒められる嬉しさからみんな頑張ってきれいに食べてくれていてその日の茶碗洗いはとても楽なものになりました。

次の日に私が子どもたちと一緒に食べていて、その前日の事を聞いていたのでその栄養士と同じように下膳場所付近で食事をし、きれいにできた子たちに対して褒めていました。そして洗うのが楽になるなと思いながら「きれいにしてくれてありがとう」と、何気なくある子に声をかけるとその子は「何でありがとうなの?」と聞き返してきました。「洗うのが楽になって助かるからだよ」と答えると、その子はニコッとしながら「そうなんだ、わかった」と言ってどっかへ行ってしまいましたが、その時思ったのは、藤森先生のブログにもあったように、褒められなくなったときにその行動をやらなくなってしまっては意味がないので、自発的にきれいにしてくれるような言葉がけ(その子にとっては褒めると同時に感謝)が必要になるのだなと感じました。

 

そういえば、自分が調理師になったのも、小学生の頃にたまたま料理を作る機会がありそれを両親が褒めてくれて、喜んでくれたのがきっかけだったなと思い出しました。

褒められ感謝されることによって人は自信がついたり、やってあげたいという気持ちが育っていくのではないかなと思った一日でした。(投稿者 柿崎)

父親体験保育

先週の土曜日に父親保育がありました。

おそらく塾長の講演やブログでご存知の方も多いと思います。簡単に説明させていただきますと、一日、園児のお父さんだけで保育を行う。という何とも男祭り!!な行事です。

あとは勘違いされる方も多いのですが、保育体験で保育参観ではないので、基本的に自分のお子さんのクラスに入るのでなく、違うクラスに入り保育体験をしてもらいます。ですのでお子さんが乳児の場合は幼児クラスの担任になりますし、幼児の場合は乳児クラスの担任になります。

そうすることで、自分の子どもの来年の姿、数年後の姿を想像したり・・・昔の姿を思い出したり・・・。なかなか我が子以外、しかも年齢が異なる子どもと関わる機会がないと思うので、貴重な体験かもしれません。

さて、今年で父親保育も7年目を迎えましたが、皆勤賞のお父さんもいれば、今年が初めてのお父さんもいて、実際の保育園のようにベテラン、新人みたいな雰囲気でした。初めてのお父さんはベテランのお父さんに頼り、ベテランはお手本になるように、日案を立てたりなど、本当に保育士のような姿でした。

また今年の父親保育で新たな試みを実践しました。それは「シフト制」の導入です。去年までは8:30~17:00と時間を決めて体験してもらいましたが、今年から早番と遅番を導入して、体験時間の幅を広げてみました。

さて、3、4、5歳クラス担任のお父さん方は「3種類の紙ヒコーキ」を作って飛ばすという日案。2歳は「新聞紙プール」1歳は「お絵かき」0歳は「W杯・初夏・母親」という日案を立てて、各クラス活動をしていました。

当日、私は調理に入って給食を作っていたので、現場の雰囲気を見ることができませんでしたが、夜の懇親会でお父さん方の感想を聞いて、なんとなく想像ができました(笑)

あるお父さんの感想です。「たまたま胸に紙ヒコーキが当たって、『いたっ』って反応したのが間違いでした・・・それから、遊びが変わってしまい、当てるのが目的になってしまいました(笑)」これは保育士も気をつける必要があります・・・初動は大切ですね・・・。

別のお父さんは「ひとり抱っこしたのが・・・間違いでした・・・」そうですね。ひとり特別なことをすると、みんなやって欲しくて、せがみますからね・・・。2歳クラスのお父さんは「ダンボールで囲いを作って、新聞紙をたくさん入れて、プールにして遊ぶつもりでしたが、今流行りの『進撃の○人』のように、中から子どもたちがお父さんたちに攻撃を始めました(笑)」こちらも初動を間違えたのでしょうね。

乳児クラスのお父さんは「0歳は欠席も多く、4人で消化不足でしたが、しっかり見守ることができました。」調理室から食事風景を見ていましたが、子ども二人に対して、お父さんが4、5人ほど机を囲んで、食事の準備をしていた光景は、圧巻でした・・・。

「私は園長代理、幼児クラス、乳児クラスと全て体験できたので、来年は是非調理に入りたいです!」とうとうクラスだけでは満足できず、調理に入りたいというお父さんが現れました!

また何回も参加しているお父さんからはダメ出しをいただきました。「もっと、お父さんに任せてくれれば良かったです。ちょっと今回は先生が入りすぎましたね~」もはや保育士並の感想ですね。

などなど本当は全て紹介したいのですが、さすがに量も多くなるので、中でも一番印象に残った感想がありました。それは・・・「私は実は子どもが嫌いでした。しかしこの父親保育を体験し、我が子以外の子どもを見ることで、一人ひとりが違う姿を見て、子どもが好きになりました。また職場で保育園の話しをすると、みんなから『そんな保育園があるんだ』と驚かれたり・・・新宿せいが保育園は子どもの事を好きにさせてくれる保育園ですね」という感想です。

父親保育を始めて7年目・・・。最初は参加するお父さんが少なかったですが、参加してくださったお父さんが周りに広げてくれて、徐々に参加人数が増えました。保育が楽しい、子どもと遊ぶのが好き、と思って参加してくださるのかもしれませんが、なかなか父親同士が顔を合わせる機会が無いので、父親同士のコミュニケーションが広がるという意味でも、参加される方もいるかと思います。

そんな様子を見ていると保育園が地域のコミュニティを活性化するという役割を担っているように感じます。全国の保育園でも、この父親保育を行っている、これから予定している保育園を聞きます。私は「見守る保育」だからこそ、父親保育が可能のように思います。子どもたちが自立をし、自分たちで動けるからこそ、可能のように思います。

今年もお父さん達から、たくさん学ばせていただいた「父親体験保育」でした。(報告 山下)

地域との行事

今年の私の現在いる園の「親子遠足」では、地域の消防団、駄菓子屋、美容室、交番などたくさんの地域の方にご協力いただきました。色々なご意見がありましたが、地域の方が協力いただけるということに関しては好意見ばかりでした。

内容は、大きな公園を中心に街の中にある各CPをウォークラリー形式で回るというもので、園の年間のテーマが「仕事」ということで、「仕事」を感じることができるよう様々なアイディアを取り入れました。

例えば、スタート時にプログラムとは別に、郵便はがきを子どもたちに渡し、それを1つのCPまで届けてもらうという「郵便配達人」の仕事を体験してもらったのですが、「仕事」の感じを体験してもらうにはどうしたらいいか。みんなで考えた末、あえてプログラムとは別にして、渡すことにしました。この郵便配達のアイディアは、遠足の担当とは全く違うところから出ていて、全体の「やる気」「イメージの共有」がアイディアを生み出している感じを実感しました。

他にも、各CPで出されるクイズ。中には、少し難しく感じるものもあったのですが、どのCPのクイズも駄菓子屋、美容室、交番などお店の人と一緒に相談してしながら考えていったもので、より「仕事」を感じてもらうために相談したままに残して作りました。

子どもたちの反応も、新鮮に感じられるものだったのですが、もう一つ、地域の方の一緒に楽しんでくれる様子がとても印象的でした。

来年に向けて、今度はどうしていくかそんなことを最近話しているのですが、それよりも、この「親子遠足」が今年の1つ目の行事だということ、、、、今回ご協力いただいた地域の方と他の行事も一緒になにか企画できたらと思うと、みんなでワクワクが止まりません(笑)

(投稿者 西田 泰幸1 22

干支

研究発表で紹介した文字遊びを先日開けて遊びました。

やはり新しいおもちゃとなるとみんな興味を持ってやってくれるのでありがたいです。このゾーンを開け、年長さんがすぐに食いつき、色々とあーでもない、こーでもないと言いながら色々な写真をポケットに入れ、楽しんでいます。そこに年少さんも興味を持ち、「やりたい…」と言ってくる子もちらほら…

そこでも異年齢での関わりが常に行われています。自然と教える姿が見られ、3歳児クラスの子に
「これはここだよ」と一緒にやってあげたりという関わりがあります。当たり前のように過ぎてい様子ですが
大切なことだよなぁと改めて確認できました。
名前の方も盛り上がり、お友だちの名前をつけてみたり、自分の名前を付けてみたり、お友だちとコラボレーション
の名前を独自で作ってみたりと独自の遊びを広げていくなど様々で見ていて面白かったです。
私は昼の時間にそのゾーンを開け、見ていました。
夕方になり他の先生がその文字数ゾーンを開けて遊んでいました。
その先生は初めて見るので一緒にやりながらも見ていました。それぞれ楽しんでいたそうです。
するとある年長の女の子がポケットに蛇(へび)を入れていたそうです。
普通に考えると二文字の所のポケットに入れるのかなと思ったところ、
1文字の所に蛇の写真を入れたそうです。
そして、つけた文字がなんと「み」だったそうです!!
最初聞いたときは一瞬わかりませんでしたが、よく考えると干支の読み方でした。
一度保育園で干支の話をしたこともありますし、その子は本を読むことが好きなので自分で
本を読んで学んだのかもしれません。子どもの想像力、記憶力、発想力などなど…に驚きました。
無限の可能性はこのことではないかと思いくらいでした。
ただ、そこにいた先生が気づいた力も素晴らしいと思っています。
実際、私がその現場にいたとしたら気づけていただろうかと考えたとき、自信はありませんでした。
その先生はその子がどんな子かをよく理解しているからこそ気づいたのではないかと勝手に予想してしまいました。
そういった子どもに対する理解を深め、そんな気づきに対してもアンテナを常に張っていきたいなとも思う出来事でした。(報告者 本多)
遊んでいる様子

遊んでいる様子

おにぎりに「共感」

DSC_0091私の日課の一つ、幼児クラスの子ども達とおやつを食べて、
そのままお当番さんの掃除などを手伝っていることです。
先日いつものように、おやつを食べに保育室に行くと既に配膳が開始しており、
そこには二人の年長の女の子と男性保育士が配膳を行っていました。
今日のおやつは「おにぎり」です。
配膳に来た子どもたちは、
「大きいの!」「小さいの!」と
自分が食べたい大きさのおにぎりを注文するので、
配膳をしていた女の子も、一つのおにぎりを半分にして、
新たに三角にしたり、丸い形にしたりと握り直していました。
衛生上のためゴム手袋をしておにぎりの配膳をしているのですが、
大人用の手袋なので、もちろん子どもにしてみるとブカブカ・・・。
しかも手袋に大量のご飯粒がついて、思うように握れない・・・。
一人の女の子はハートの形を作りたいのに作れず・・・。
しまいには泣いてしまいました。
この状況で皆さんはどういう対応しますか??
①子どもが自分で決めたことだから励まして最後までやらせる
②交代して自分がやる
まぁ他にも色々と対応はあると思いますが、
その場にいた男性保育士はコップに水を入れて女の子のそばに持ってきました。
そうです、手に水をつけて握ればご飯粒が手にくっつかないので、
ストレスなくおにぎりを配れるし、ハートの形も作れるようにしたのです。
私はその場にいて、自分だったらどうするか?と考えたら②でした・・・。
やはり現場の先生判断はスゴイですね。
おそらく交代したら、その女の子がハートを作りたという気持ち、
最後まで配膳したいという気持ちを踏みにじってましたね。
よく藤森先生が言われる「共感」
まさに彼(保育士)は女の子の気持ちに共感し、どうやったら達成感を得られるか。
というのを瞬間に考えて、お水を用意したのでしょうね。
また女の子も水で濡らしてご飯を握れば、
お米がくっつかないで簡単に出来るということ学んだでしょうね。
確かに子どもがやるより、大人がやる方が断然に早く終わりますが、
その数分の差を自分の都合に使うか、子どもの成長に使うか・・・。
冷静によく考えれば答えは出てきますが、どうも日々の保育で追われていると、
つい忘れてしまいそうですね。
まだ続きます・・・。
その男性保育士はリーダーだったので、子どもたちを仕切る必要があるため、
その場を離れる必要があります。
そこに女性の先生が交代するために配膳台に来ました。
その女性の保育士に向けて一言
「すいません!ちょっと・・・こんな感じで汚れてます、あとお願いします!」
と一言。普通はもっと具体的に説明が必要なのかもしれませんが、
その一言と、現場を見て、その保育士は瞬時に理解したようです。
女の子がおにぎりを握りたいために、お水を用意し、
そのため配膳代が汚れてしまった。と・・・。
おそらくリーダーの男性保育士の気持ちと、
配膳をしている女の子の気持ちを瞬時に共感したのでしょうね。
子どもに共感した一人の保育士に、
他の保育士がその二人の気持ちに共感する・・・
そして保育園全体に一つの共感の輪が広がり、
いい雰囲気を生み出すのかもしれません。
こんな素敵な現場を目撃した日でした・・・。
(投稿者 山下)

カエル

学童では4月の初めにオスとメスのヒキガエルを1匹ずつ新宿せいがの近くにある、おとめ山公園にて捕まえてきました。そのカエルがなんと産卵しました!とんでもない量の卵を産み、その卵が孵るのを観察しようということになりました。その卵が無事孵り、おたまじゃくしとなり、6月現在では小さなガマガエルへと成長しました。しかし、全部無事に成長はしませんでした。4月から6月の間に多くのおたまじゃくし、カエルが死んでしまったのです。その背景には環境が大きく関係していました。おたまじゃくしも人間同様に発達具合は各々異なっていることには子どもたちと一緒に気付けたのですが、カエルもおたまじゃくし同様、水の中だけでも生きていけると思っていたのです。おたまじゃくしに用意していた環境を発達の早いカエルへと成長したおたまじゃくしにも同じ環境を用意してしまったのです。その結果多くのカエルの命を犠牲にしてしまいました。お墓を作って弔い、子どもたちと一緒に悲しんでいる中、その中の子どもの1人が「このカエルさんたちのおかげでカエルは水の中だけでは生きていけないことを知ることができたね。」と言いました。大人でもこのことを知らない人は少なくはないのではと思います。現に私がその1人でした…自分の無知さを嘆きましたが、この失敗から子どもたちも私自身も多くの学びを得させてもらえたと実感しています。

以前の塾長の書かれている臥竜塾のブログに「実行意図」という単語が出てきました。「もし…ならば」と自分に問いかけることだそうです。「もし、カエルは両生類だけど水だけでは難しいかもしれないから」と問いかけることができていたら水と陸を2つとも用意し、この悲劇を未然に防げたかもしれません。今回はカエルでしたが、このように生き物は子どもたちに多くの学びを提供してくれる貴重な存在であることを再認識させてくれました。今後とも生き物から得る多くの学びを子どもたちと一緒に共感しながら学んでいけたらと思いました。現在数十匹いるカエルの環境について子どもたちと日々一緒に試行錯誤し、私たち保育者が日々子どもたちを見守っていることと同様にカエルの成長も子どもたちと一緒に見守り、次回は食物連鎖について子どもたちに伝えていけたらなと思っています。(報告者:若林)

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仙台の仲間

先週の土日は仙台のGT園の研修会があり、藤森先生の講演があったので一緒に同行させてもらいました。以前に同じ研修会に参加させて頂いたときのGT園はまだ4園だったのが、今回の研修会では倍以上の10園に増えていました。集まった各園の園長先生や主任の先生、保育士さんと総勢150人の先生が集まり藤森先生のお話を聞きました。そこでの講演内容は、

・大人が子どもに与える環境で「良い子」にもなり「悪い子」にもなる

・子どもの反抗期に対する考え方

・子どもにとっての「お片付け」とは

・大小比較

・「チーム」や「一緒に働く仲間」について

など、他にも様々なお話をされていました。私自身、最近藤森先生の講演や出張によく同行させてもらっていますが、他の先生方が言っていた「藤森先生の話しは、同じ話でも一回目と二回目で違う発見がある」ということに少しずつですが、なんとなく気づいてきたような気がします。なんというか、今までは平面的に聞こえていたのが立体的に・・・というか、うまく説明できなくてすみません・・・(涙)

藤森先生が言っていた「10を知って1を語る」という言葉を考えてみれば、全然まだまだなような気がしてしまいますが、今年は今までとは違った立ち位置にいるので今しかできない学びをしていきたいと思っています。

また今回は仙台での研修会ということで、以前新宿せいがで働いていた元同僚にも会うことができました。「何かしらの理由があって退職することになっても、次会う時には気持ちよく会えるような退職の仕方をする」というのが園の退職の掟なのですが、元同僚は旦那さんの仕事の都合のため仙台に行きそこのGT園で働いています。出張に行った先で元同僚の頑張っている姿を見ると、とてもうれしい気持ちになりますし刺激になります。新宿せいがでは実家が保育園をやっているということで修行をしに来ている先生たちがいます。いつかその先生たちが実家の保育園の園長になった時、私もそれに負けないような調理師になれるよう頑張っていけたらと思います。(投稿者 柿崎)

訪問者

先日、私がつとめる、大阪の保育園に市の方々が見学とともに保育のことについて訪ねてきました。今後の認定こども園化に向けて、同じ経営である幼稚園の姉妹園である保育園での保育方針、保育方法はどうしているのかを実際見てみたいということでした。

この保育園は昨年度の後半から0.1歳児の環境を見直し始めました。そして、今年度から新園舎に建て替えることになり、まずは仮設園舎で全クラス、藤森先生の「見守る保育」の形を目指して、保育を立て直してきました。今月ついに新園舎が完成し、実際に保育が始まるところです。まだまだ、職員の先生方はみな手探りであり、研修や意見交換をもとに考えを整理し、模索している途中です。

そんな中、市の職員の訪問でした。話をしていて、市の職員の方々が一番食いついたのは、「こどもの発達を保証する環境をいかに作るか」。その話をもとに仮園舎、新園舎の見学を行い、環境をどうつくっていくかの話をしました。動かせる家具を置くことでフレキシブルに環境を変えることでき、子どもたちに合わせた環境が作れるようになることや保育所保育指針のこどもの発達過程をもとに置くおもちゃの考えなど、新宿せいが保育園で学んだこと、ここでの実践をもとに市役所の職員の方々と見ていきました。

人に説明するのは、うまくいかない部分もあり、自分の勉強不足な部分を確認する良い機会にもなりました。「人は十を知って、一(いち)話す」という言葉を藤森先生から新宿せいが時代に習ったこともあり、人にはなすことで、より自分自身の勉強になったように思います。

こうやって、学んだことが少しずつ波をおこし、それが波紋になってくれるといいなと思います。そして、やってきたことや学んだことは間違っていなかった。それ以上に必要とされているということを強く感じます。そして、行政との連携がもっと大切になるということも同時に感じます。あまり、行政の方々に良いイメージがなかった私としては、しっかりと保育の話をすれば、理解してくれる人たちはその中にもたくさんいるということを知る機会にもなりました。もっと、地域が乳幼児期の子どもたちに向くようになってくるといいですね。(投稿者 邨橋)

 

同じ意見

先日、私が働いている園でも、「親子遠足」がありました。

今までは、毎年大きな公園の中でウォークラリーという形で行っていたのですが、今回は園の年間テーマでもある『しごと』ということを、担当やクラスで話し合った結果、園周辺のお店や団体に協力していただき、町の中でウォークラリーを行ってみようということになりました。

これまでとは全然違う企画ということで、町の中、そして園以外の協力が必要だったり、新しく考えなければいけないことや、交渉や申請に行かなければないことがあったりなど、やることが山積みでした。 私も、親子遠足の担当の一員で、担当でやろうとしていることの仕事の確認しているなかで、その多さに驚きでした。しかし、それをやり遂げることに関しては何も不安ではなく、むしろ『楽しさ』しか感じませんでした。

その理由は、担当やクラス、その全員が町の中でやってみようと意見が一致していたからです。もし「町の中でやろう」という意見が、私一人だったり、少人数しかいなかったり、だと、その負担の大きさやアイディアの少なさに、きっと苦労しか感じなかったでしょう。

しかし逆に、全員が同じ意見で進めることができるということは、負担を皆で分担することができ、またアイディアも自然といろんな人から次々と出てくるので、それをつなげていくだけで、より楽しい遠足になっていくのを感じ、当日を迎えるワクワク感でいっぱいでした。

「準備を楽しむ」というのは、まさにこのことなのだろうなと感じつつも、さらに一緒にやっている仲間もそれを感じている様子に本当に心から楽しみを感じました。

まだ、参加した人からの感想は頂いてないのですが、企画している園や町の人も一緒に楽しんでいる行事なので、きっといい意見が頂けるのではと感じています。

内容については、写真などを使い、また次回報告できればと思います。                 (投稿者 西田泰幸)

得意なこと

保育園には様々なゾーンが存在し、子どもたちはそれぞれ開いているゾーンを確認してから遊びたいゾーンを自分で決めます。好きなものや得意なゾーンもあるようで、これをする‼︎と決めてゾーンに張り切っていく姿がとても頼もしいです。保育士にも似たように得意な遊びややりたいことがあるのではないでしょうか。幼い頃から習っていたことや、趣味でやっていたことなど様々だと思います。

最近子どもたちの中で流行っているのが伝承遊びゾーンです。伝承遊びゾーンはコマや、けん玉、すごろく、輪投げ、めんこなどの玩具遊びが環境として用意されています。その中でもけん玉が今流行っています。私が幼い頃、けん玉が好きでやっていたことを思い出し、ひょいひょいとやってみると子どもたちが目を丸くして見ていました。その影響からか、少し教えるだけでみるみる上達していく子どもたち。目の前に少し上手な人がいると自分の中で目標が見つかり頑張る姿が見られます。そこで明確な目標を持ってもらいたいと思い、公式のけん玉認定表を用意しました。するとそのルールを守り、次々に級をあげていくので正直とても驚きました!恐ろしいほどの上達ぶり…

ルールは「1日1回しか検定ができない」「10回のうちに規定回数の技をしなければならない」という簡単なルールです。日々検定をしていく中でいつも検定をやりたいやりたいと行ってくる子が来ない時がありました。その子になぜか理由を聞いてみると「この技はまだできないから練習してから検定する!」と自分の実力を理解し、見通しを持って行動をとっていたようです。

更に年長さんがやることで年中さん、年少さんも刺激を受け、どんどん上手になっていく姿も面白いものでした。認定表からこんなことに発展してくのは嬉しいことでした。けん玉が好きだったことでこういったことも活きていくのですね。

もしかめをすることでリズム感がつき、穴に剣を入れる時には動体視力、木の素材も感じられ、重力も感じられるなどと、勝手に良さを感じています。
(投稿者 本多)OLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERA