学びの時間〜ペットボトルとひかり〜

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先日行った学びの日の実験の内容を紹介したいと思います。
この日は別の実験をする予定で準備をしていました。しかし、朝、階段を登っていると
ちょうどいい太陽の光が差し込んでいることに気がつきました。
これで何かできるかもしれないと思って、ペットボトルを太陽光にかざすと
光がペットボトルにあたり屈折し、輪っかのような形が壁にうつりました(
うまく表現できなくて申し訳ありません)。
その現象がなんだかおもしろく、「よし今日の実験はこれにしよう」ということにして、
子どもたちと実験をはじめることにしました。


実験をはじめる前、どれくらい子どもたちが楽しんでくれるかなと少し不安があったのですが、結果的に50分近くこの実験を楽しみました。
ここまで盛り上がると思っておらず、改めて子どもたちの凄さに驚かされたのと、
指導計画ってなんなのだろうと考えさせられました。
こんな子どもたちの姿なんて計画できないというか。
やはりやってみないと何もわかりませんね。藤森先生も指導計画ではなく、援助計画であるべきというお話をされますね。

OECDが出したエデュケーション2030の中で、変革を起こす資質・能力を獲得するためにはAAR(見通し、行動、振り返り)という連続した学習過程を通して身につけていくことが重要であると示されました。ある程度見通しを持ったら、まずやってみる、そして、そこで間違えがあればその都度修正していくということをまさに子どもたちはいつもやっているということをこの実験の姿からも感じました。
そして、そんな子どもたちの姿を育むためにも大人の見守る姿勢が大切で、その姿勢が子どもの主体性を守っていくのだと感じました。
改めて見守るというのは教育の本質的な態度であると感じます。ただ、見ているだけなんてそんなことは全くありません!!しれば知るほど、その奥深さに驚きます。

子どもたちの姿に戻っていきます。
ある子から「水を入れてみたい」という提案がありました。実験では大人も一緒に楽しむことを大切にしています。私がみんなに教えている立場ではないということを意識しています。なので、子どもたちからの提案は基本、どんどん「よしやってみよう!」というようにしていますし、一緒になって驚き、感動したいなと思っています。また、なんとなく結果がわかっている時でも「やってみよう!」なんて言うのですが、おもしろいことに、自分が想像していない展開になることも多く、大人の考えていることなんて本当に大したことないというか、枠からはみ出せないなと思ってしまいます。

またある子は「石鹸を入れたらどうなるかな?」と言って、ペットボトルに水と石鹸を入れて光に当てていました。一瞬「え?石鹸か〜」なんて思ったのですが、水よりも屈折が弱くなるのでしょうか、また違った反射が見られ、不思議がっていました。やはり大人(私)の思っていることなんて大したことなかったです笑。

画用紙は私が用意したのですが、その上でコロコロ転がしてずっと変化を楽しんでいる子もいましたし、絵本ゾーンに水の入ったペットボトルを持っていき、それを通して絵本をみると文字が大きくなることを見つけた子もいました。


そこからはまたおもしろくて、いろいろなものを見てはその不思議さに驚いていました。水の入ったペットボトル立てて、後ろから鉛筆をみると鉛筆が曲がっていることを発見したり。
こんな感じて、どんどん子どもの発想が広がりあっという間に時間がたっていました。この学びの時間は、ある程度時間が長くあるので、子どもたっぷり実験をすることができるのがいいなと思っています。飽きるまでできます笑。

 

そして、子どもによってこういう体験が好きなこと、そうでない子がいるということも感じます。藤森先生がいつも言われますが、まさに教育というのはそれぞれが持っているものを引き出す、伸ばすものだなと感じます。
その可能性を様々な体験を用意していくことで引き出していくことが私たちの役割でもあるなと改めて感じました。

そのほかの実験もまた紹介していけたらと思っております。

報告者 森口達也

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