こんにちは。大学生日記(仮)の西村です。
今更ながら断っておきますが、この大学生日記は仏教の信仰を促すこと、布教を目的としていません。ただただ、大学での出来事や学んでいることを書いていますので、気軽に読んで頂ければ…と思います。
さて、前回は仏教学部に入学した経緯を話しましたが、具体的にどんなところなのかをお話していきます。駒澤大学仏教学部のウェブサイトには、こう書かれています。
仏教はインドに源を発し、中国をはじめ、中央アジア・東アジア・東南アジアの各地にひろがった宗教です。シルクロードは絹の道であると同時に仏教が伝わった道でもありました。20世紀には西洋社会にも伝えられ、仏教の影響は思想や芸術などさまざまな方面に及んでいます。仏教学・禅学を通じて、皆さんは長い歴史のなかで深められたさまざまな思想と、広範な地域で展開された豊かな文化のひろがりに出あうことでしょう。
https://www.komazawa-u.ac.jp/academics/faculty/buddhism/
かなりざっくりとですが、仏教伝播の大まかな流れが書かれています。紀元前5世紀頃に成立した仏教は約2500年の歴史があります。仏教学部に入って学べば、この2500年のことが分かると思っていました。もちろんそんなわけはありません(笑)授業を聞けば聞くほど、仏教の奥深さを目の当たりにし、全てを理解することはすぐに諦めることとなります。
仏教学部の先生方も、それぞれ研究テーマを絞っています。インド仏教、中国仏教、日本仏教、宗教学、中国禅宗史、禅美術、曹洞宗学、サンスクリットインド哲学など、色んなテーマで研究をしている先生がいらっしゃいます。大学の先生方なので、仏教に関しては学生や一般の人以上の知識はお持ちですが、それでもこのように絞らないと、研究が進めにくいのだと思います。
仏教学部には禅学科と仏教学科の2つの学科があります。学科選択は、3年進級時にゼミの選択と共に行われ、自分の研究テーマに沿って、行きたい学科を選びます。そのために2年生では必修の「基礎演習」という授業があり、自分の学びたい分野を決めるため、仏教学部の全教員がどんな研究をしているのかを知り、その中から自分の行きたいゼミ決めるという授業が用意されています。
また駒澤大学のウェブサイトを見てみましょう。まずは禅学科。
本学科の目的は、豊かなこころを育み、普遍的な人間力を身につけること。曹洞宗の開祖、道元禅師と瑩山禅師の教えを学び、さらに中国禅宗や仏教全体への洞察も深めます。
https://www.komazawa-u.ac.jp/academics/faculty/buddhism/zen/
曹洞宗の大学ということもあり、やはり最初にくるのは禅学科です。ここにもあるように、開祖である道元禅師や瑩山禅師の教えを学んだり、インド、中国から日本に至る禅の歴史や思想・教理、芸術・美術ついても学べる学科となります。道元禅師が著された『正法眼蔵』を研究するゼミや日本禅宗史、中国禅宗史を学ぶゼミがあります。
次に、仏教学科を見てみましょう。
本学科では、仏陀の教えを現代に受け継ぎつつ、歴史、思想、文化などを多面的に考察しながら、現在をいかに生きるべきかを考え、知性、教養、豊かな人間形成を目指します。
https://www.komazawa-u.ac.jp/academics/faculty/buddhism/buddhist/
仏教学科では、インド・チベット、中国や朝鮮半島、スリランカから東南アジア、そして日本に至るまで、各地域で発展した仏教、さらには宗教学など幅広い分野のゼミがあります。ちなみに、私はこの仏教学科で宗教学のゼミに所属しています。
先述したように、学科の選択やゼミの履修は3年生以降で、1,2年次は学科の区別はなく、共通のカリキュラムで禅を含む仏教全般の基礎を身につけます。またまたウェブサイトから引用しますが、「1・2年次の十分な基礎教育により、3年次以降の専門分野の選択がスムーズとなり、効果的な研究ができることでしょう」とあります。編入の私はこの基礎教育がゼロで、ゼミなどの専門研究と並行して学ばなければなりませんでした。この基礎教育に当たる授業は、必修科目として設定されており、全学生が履修し単位を取得しなければなりません。では、次回は昨年度の私の時間割を見ながら、具体的にどんな授業があるのかみていきましょう。
続く
立花大敬氏の著書を読んだ経緯から、正法眼蔵という名前は知っていました。著書の世界は本当に面白いものでした。そして、とても広い世界のことだと思いました。「全てを理解することはすぐに諦めることとなります。」とても納得してしまいます。