以前に職員室で簞笥の数え方は知ってるかということが話題にあがりました。色々な先生に知っているかを聞くと知っている人もいれば知らない人もいるような感じでした。知っている人が本当かどうか確かめるために調べてみると答えは「棹(さお)」でした。みなさん知っていたでしょうか。
他にもうさぎの数え方や箸の数え方など基本的なことを知っているのか冗談半分で確認していました。正直は私は簞笥の数え方は普通の数え方ではないことは知っていましたが呼び名までは知りませんでした。(笑)
そんな面白半分で話題に出る話が出ることでこの年で知らないと恥ずかしいのではと思うことも恥ずかしがらずに聞ける環境というのはとてもよい環境であり、職場の方々に感謝したいと思います。そのため、好奇心も旺盛になるように思います。
話はそれましたが、数え方についての話をしている時に、思い出した出来事があります。
以前説明した通り、新宿せいが保育園では、給食の時にセミバイキング形式で配膳を行っています。子どもたち同士の会話でおかずが装われていきます。
その中で「きゅうりのゆかり和え」という料理が出ました。それはきゅうりを三等分くらいに切り、それを縦に切ってゆかりを和えるという単純な料理です。
その料理についてもっと細かく切って食べやすいようにしては?という意見が出た時に調理さんからこんな意見が出たそうです。
「わざと長く切って、子どもたちに何本という数え方を知ってもらいたい」
と言っていたそうです。
調理さんが仕掛けることで、子ども同士の関わりも生まれ、保育園全体で保育していることがわかります。こうした小さなことでも物の数え方を自然と理解出来るようになります。
こうしたことで様々なことが繋がっていき、子どもたちに還元されていくようにも思います。うまく伝わるかはわかりませんが様々な人から多くのアプローチで保育できる環境の大切さを改めて感じることができました。
(報告者 本多悠里)
まず、箪笥という感じが読めませんでした。たんすはこのような漢字で表すのですね!そして、棹という数え方をするのですね。これも知りませんでした。なかなか普段の生活で、箪笥がたくさんあり、それを数えるという経験はありませんが、箪笥を扱うお店などでは、当たり前に使われていそうですね。様々な人の思い、仕掛けに触れるとちょっと感動してしまいます。「そんな思いがあったんですね」という感動はもちろん、「なるほど、そういうやり方もあるんですね」という発見もあったりです。そんな思いにあふれた環境はとても気持ちのいい、心地のいい場所でもありそうですね。
箪笥の数え方、初めて知りました(笑)大変勉強になります。知らないことを素直に聞けるという本多先生のお人柄が浮かび上がってくると同時に、そのことを例えばバカにしたりせずに面白いと思って一緒になって考えてくれる、そういった職場であることは、特に保育の現場においてはとても大切なことのようにしみじみ感じます。人の疑問を大切にするという環境は、そのまま子ども達におりていくものだと思うからです。
調理さんの意図を知った時の感動はとても共感できます。保育園全体がチームとして機能していることを感じると、やはりこの仕組みをつくった藤森先生の凄さを感じてしまうのです。