星の模様の服を着た男の子(以下星くん)が磁石の玩具を出すと、それを合図と言わんばかりに一斉にその玩具に向かっていました。
他の玩具に目移りしない不思議さに思わず写真を撮ろうとカメラを向けると、興味深い光景に出会うことが出来ました。
「カチンッ」
それを目の当たりにしたボーダーの服を着た男の子(以下ボーダーくん)。
そして、
くっついたり離れたりする、磁石の面白さに惹かれるように、何度も同じ動きを試すのです。
数秒後、
何か共通の魅力を発見したかのようですね。
『臥竜塾』ブログ2015年2月10日『乳児からの科学』の中で、「不思議さを感じることが科学であるとしたら、他の年齢よりも乳児の方がより感じるのかもしれません。」とあり、それを踏まえた上でこの度の出来事に触れると、なるほど乳児における科学とはこのようなことも言えるのではないだろうかという思いが湧いてくるところです。(太字をクリックすると藤森先生のブログ『臥竜塾』にとび、この回のブログの全文を読むことができます。)
更に興味深いのは、水色くんとは少し離れた場所で遊び続けていたボーダーくんです。
ボーダーくんの姿も追ってみることに。すると、
そして、
そして外して、楽しんでいました。面白いですね。
12年目に入られました藤森先生が毎日欠かさず更新されています『臥竜塾』ブログ2009年7月8日『科学』の中でこう書かれています。
「『科学』という英語は『science』ですが、その語はラテン語の『scire』を語源としていますが、それは『知ること』という意味です。(中略)子どもは本来、いろいろなものを知りたがるということは、科学する心を持ち合わせているということになるのです。それが、好奇心という言葉なのでしょう。
好奇心は、もともと人間が持ち合わせているものですが、それが促されるか、そがれるかは子どもたちの体験が影響するようです。」
この日、磁石との最初の出会いを演出してくれたのは星くんでした。そして磁石がくっつく楽しさを見せてくれたのは水色くんでしょう。好奇心が織り成す様々な現象が子ども集団の中で幾つも折重なり、ボーダーくんの姿へと昇華されていったかのようです。
(報告者 加藤恭平)