百聞は一見に如かず

一か月ほど、まえの話になりますが、私の幼稚園の園長先生と園の職員とで熊本にありますGT園に見学に行かせていただきました。というのも、今後、私のいる幼稚園は認定こども園になるにあたり、保育の形態を異年齢やチーム保育に変えていくことになり、そのため、保育の考え方も今までのものではなく、新しい方向に変えていくことが必要ではないかということで、「見守る保育」の形を考えていこうということになりました。ただ、これまでこの保育をやっている園が保育園ばかりで、幼稚園の職員は「幼稚園でどう変えていったのか知りたい」という要望が多いので、そこで、GT園の先生にお願いして、今後の見学のために、下見という形で行かせてもらうことになりました。

 

幼稚園でいかに「見守る保育」を行っていくことができるのだろうか、幼稚園という特質をいかに活かして、子どもたちの保育を進めていけるのか。ひとつの特徴としては大体の幼稚園は保育園に比べ、3~5歳児の子どもたちの人数が多いところが多いということです。異年齢にするとしても、一グループでは人数が多いので、いくつかのグループを作らなければいけないことなど、子どもの人数に対して、どう保育を組み立てていくのかということがありました。

 

そこで例えば、いくつかの質問がありました。

 

Qグループの環境をどう作っていますか?

A グループごとでテーマを変えて環境を作るようにしている。また、各グループで必ず使うもの(製作・パズル・ままごと)をおいていますが、グループによって、そのゾーンを大きくして、Aグループはままごとのおもちゃが多くある。Bグループは積木がある。など、グループだけで完結するのではなく、特徴を作り、グループ間の子どもたちも交流をできるようにしている。

 

Q.発表会などはどうしていますか?

A.人数が多いので、2日に分けて行っています。劇は年齢別(言語発達や表現を見せるため)、ダンスや楽器はグループごとでやっています。

 

Q.各クラスのカリキュラムはどうなっていますか?

A.子どもたちが主体的に活動することを目的にしているので、がっちりとカリキュラムを作るというよりは子どもたちの環境を整えて、選択制をすることで子どもたちが発達にあった活動ができるように工夫している。

 

などなど、いろんな質問に対して言葉をいただきました。

 

見学園の先生のアドバイスはとても刺激を受けますね。一緒に下見にいった幼稚園の先生も、グループの作り方、環境構成の工夫、行事や保育の考え方の転換など、自園だけで話し合ったり、提案を聞くだけでは、頭で理解していても、それをいざやるとなるとどこから手を出せばいいかわからないということがあり、なかなか実践にいたるまでに至らないことがあります。実際に園を見学させてもらったことで、少しずつ想像がついてきたようです。やはり「百聞は一見に如かず」ということですね。今後は他の幼稚園の先生も見学にいくことで、よりこの流れを大きくできればと思います。

 

また、その時に姉妹園の保育園さんも見学させていただきました。どちらの園も、実際、新宿せいが保育園での実践をすぐに取り入れ、環境に活かしている様子を見ていると自分自身ももっと行動力を付けないといけないなと思いました。こういったつながりができることはとても心強いですし、楽しかったです。なにより、私の場合なかなか会えない外部塾生同士のかかわりができたのが、とても一つの大きな収穫でした。

(投稿者 邨橋智樹)

BGM

最近、我が子と遊んでいてとても気になるというか、不思議に思う事があります。

つい最近、プラレールを買ったので息子は基本的にそれで遊んでいますが、それでも時には違う遊びをします。

 

そのタイミングはもちろん分からないので、気づいたらプラレールを飽きて違う玩具で遊んでいる姿を目にします。ですので線路を上を走っている電車の電源をオフにすると、息子が遊んでいる玩具を放り投げて、怒って戻ってきて、電車を走らせろ!と言わんばかりの反応を示します。こちらとしては遊んでいないのだから、いいじゃない!と思うのですが・・・なぜか怒るのです・・・。

 

また別の日に塾生の西田先生の家に遊びに行った時にも似たような光景がありました。

西田先生の家にある玩具で魚釣りの玩具がありました。池がクルクルと回って魚が定期的に口を開けるので、そこに釣り針を落として吊り上げるという、昔からある玩具です。

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電源を入れると、なかなかの音を発して、少しうるさいくらいです(笑)

その玩具の電源を入れて遊ぶのかと思いきや、さっさと違う玩具で遊び始めたので、電源を切るとすぐに気付いて玩具の電源を入れて、また違う遊びに没頭するのです。そんなやりとりを数回繰り返してみましたが、何度やっても電源を消すと、入れにくるのです(笑)

 

この行動は何だろうね?と皆で笑いながら疑問に思っていましたが、

ついに解決したのです。

 

先週の月曜日~水曜日にGT環境セミナーがありました。

その時の塾長の講演の中で答えが出ました。

講演の中で塾長が今の話しをして、ご自分のお孫さんもそういう行動を取るそうです。

それは塾長が言うには

 

「遊びのBGMです」

「子どもは自分の手に届く範囲、目に見える範囲に玩具があることに落ち着く。」

 

という話しをされて、全てが解決しました。

保育園でも同じ様な現場に遭遇するのではないでしょうか?特に息子と同じくらいの年齢では片付けをしないで、他の玩具で遊んだり・・・。それをムキになって「片付けは?!」と言ってしまう保育士が案外、いるのではないでしょうか(笑)

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早速に自宅に帰って妻に話しをして、二人で納得して、

プラレールを走らせながら、違う遊びをしている息子を見守っているのです。(報告者 山下祐)

2014年度ドイツ報告

今週の月~水にかけてGT環境セミナーが行われました。

その2日目の火曜日に、昨年の6月にドイツ保育環境視察ツアーに同行させていただいた報告の機会をいただき、

今回の報告は、新宿せいがから一緒に同行させていただいた男性のベテラン保育士のA先生と2人での報告となりました。

例年通りだと、毎年臥竜塾生が塾長に同行してドイツ視察に行き、基本的には新宿せいがからは塾生の誰か1人でしたが、今回は塾生の柿崎先生と私とA先生、塾長を含めると新宿せいがから4人も参加させていただきました。

2人での報告ということで、A先生と話し合った結果、報告を分担してやるのではなく、2人ならではの談話形式にしました。

どうしても1人だと「~でした!」と区切っての説明になってしまいますが、2人だと「~だったよね?」とお互いなげかけることで、より伝わりやすいのではないかと考えたからです。

そして、リスナーの方々が「ドイツに行った気になる」というコンセプトの基、動画報告を軸にして行いました。

まず、ドイツに行って真っ先に目に飛び込んできた日本で高級車として位置づけられている「メルセデスベンツ」がタクシー、「BMW」がパトカーという何とも豪勢な景色の写真から入っていきました。

ドイツ人にとっては、国産車なので当たり前の景色ですが、日本の公道を走っていたら目で追ってしまうような高級車が、一気に目に飛び込んできたことがドイツでの最初の驚きでした。

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タクシーみんなベンツ

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パトカーはBMW

 

そしてドイツの保育、環境へと話が進みました。

視察させていただいた各園を紹介していくのでは時間が足らないので、ドイツで行われている取り組みや環境で、印象的だったものと日本でも参考にできる内容のものを幾つかピックアップして紹介しました。

軽く紹介内容を報告させていただきます。

  • オープン保育

定義はないが「子どもたちの遊び空間を開放するとともに、子どもたちの心を開放していく」というもので、「自主性を育てること」に重点を置いているそうです。そしてそれが、「自立」と「自律」に繋がる。

  • プロジェクト保育
  • 年案として、いつどのようなプロジェクトを組んでいくか事前に計画していくというやり方と、子どもの活動を取り立てて、それを膨らませるために数日から数週間、数か月の間、プロジェクトとして取り組ませるやり方がある→ドイツは後者で、前者はオランダで多く取り組まれている。
  • 図6(1)

    プロジェクトを担当する職員と見てわかりやすい内容、小さくて見えませんが参加する子どもの名前も記載され掲示されている

 

  • 陶冶プログラム「バイエルン」

2009年にOECDが行ったPISAの学力調査で、ドイツは、成績が悪かったために教育の見直しが行われ、幼児教育での「陶冶」の重視ということで、人格形成を中心に就学前教育を行われた→保育の質のスタンダード化

  • 異文化理解

外国人、移民家庭が90%以上の園があり、保護者とのコミュニケーションが大変で、ドイツ語の先生が週に1回、市から派遣され、希望者を対象に指導。外国人、移民家庭が多いが、ドイツ語をベースにすることでコミュニケーションをより円滑に!また活動として、スペイン人の子の保護者を招き、スペイン料理を子どもたちや職員に振る舞ってもらい、食から「スペインを知ろう」という取り組みもあった。

  • 「小さな科学者」

「陶冶」の観点から幼児教育のあり方が示された「バイエルン(ドイツ陶冶プログラム)」を中心の置き、見直された保育プロジェクトに、自然観察や実験を取り入れた「小さな研究者たち」という取り組みで有名な園があり、陶冶プログラム“バイエルン”から「遊び、遊ぶ、遊び」をテーマに、子どもたちの自発的、クリエイティブを意図した「オープン保育」を実施している。保護者にもオープンということで、透明度を図り、36歳児の25名をひとグループとし、そのグループに12名の代表保護者を置き、常に一緒に企画したりしている。

  • ポートフォリオ

子どもの成長記録。子どもの絵やぬりえ等の製作物やその子のエピソード保育も記載し、ファイリングしてある。ドイツのどの園にも作って置いているが、簡易版ポートフォリオと言っている園もあり、園によって力の入れように差がある。送迎の時に、保護者へその日あったことなどを伝えることはないが、ポートフォリオがその代わりを成す。さらに登降園児にも特に子どものチェックもしないとのこと。また、視察した各園には玄関などに必ず保護者がくつろげる空間があり、その近くにポートフォリオを置くことでお迎え時にくつろぎながらポートフォリオを読み、子どものした活動、様子を確認するそうです。

図5(1)

ポートフォリオ

図4(1)

ポートフォリオ置き場

 

2014年度ドイツ報告2に続く…(報告者 若林邦彦)

単位展 5Mm

私にとって刺激的だったのが、この展示です。

ポリ袋と木材

ポリ袋と木材

 

これは、チャック付きポリ袋にぴったり入るように木材を削って入れたものです。そうです…ただそれだけです。しかし、そこから、この単位展の主旨でもある「創造性」の本質が見えたような気がしたのです。何もない状態・空間・知識・思考から、新しい物を想像して創造することは可能なのでしょうか。きっと、経験や体験によって、これまで目に入った物・感じたものという意味での“既存物”同士を掛け合わせることが、「創造」であるのかなと思ったのです。

この展示の説明として、こう書かれています。【私たちは、機能や効率を重視した、規格化されたモノに囲まれて暮らしています。そうした見慣れたモノたちも、ちょっと手を加えると、新しい表情や質感を見せてくれます。】ホームページには【単位というフィルターを通して、私たちが普段何気なく過ごしている日常の見方を変え、新たな気づきと創造性をもたらす展覧会です】と書かれています。〈見方を変える〉〈新たな気づき〉〈創造性〉、これらは世の中を面白くさせるキーワードのようです。

西本良太氏の作品

西本良太氏の作品

また、手作りおもちゃの良さとして、子どもの今の発達に応じることができるということがあると思いますが、それだけではなく、子どもたちにとって、普段目にする既存の規格化されたモノではないということから、子どもたちにも「新たな気づきと創造性」を与える環境でもあるのかもしれません。

言葉の重み

これは、「¨(濁点)」を1.00gと仮定して、それぞれの面積比から重さを計測した、一文字の「重さ」を視覚的に理解できる展示です。

ことばのおもみ

ことばのおもみ

ユニークな展示

ユニークな展示

重い方が重要であるとか、軽い方が重要でないというではなく、言葉を単位化することで、個人の価値観を楽しみながら正当化したり、言葉というナイーブなジャンルに、ユニークな“重さ”という命を吹き込んだ展示であるようにも感じました。「言葉」という存在が想像以上の力を持っている昨今、このように「楽しむ」ための言葉で溢れて欲しいなぁとも思いました。

他にも魅力的な展示があったので、写真でお伝えします。

創作「時間の単位」

創作「時間の単位」

量の比較

量の比較

画質の比較

画質の比較

算額奉納

算額奉納

木の単位

木の単位

年がら年寿(0〜59歳)

年がら年寿(0歳〜59歳)

年がら年寿(60〜119歳)

年がら年寿(60歳〜119歳)

 

最後に…

これまで、1mm → 2cm → 3m → 4km → 5Mmというように、単位を一つずつ増やしながら、5回に渡って【単位展】についての報告をさせて頂きました。今回の題名「Mm(メガメートル)」という単位があることを初めて知ったように、知っているようでいて未だ知らない事だらけの「単位」の奥深さがそこにはありました。世の中は、きっとそういうことだらけなのだろうなぁと感じます。

記念に買い物をしたいと思い、様々な単位とその大きさや長さが書かれた[単位手ぬぐい]と、10㎝・1m・10mを細い線で同じ長さで表現した[ポストカード]、そして【3240】とプリントされた[Tシャツ]を購入しました。

思い出に

思い出に

この、3240という単位は何かの単位なのですが想像つくでしょうか?私は、つきませんでした。…答えは、このTシャツの価格という単位です(笑)。洒落ていますね。そして、単位手ぬぐいは、3・4・5歳児クラスに展示されています。そこには「寸」の単位も書かれており、すぐに頭に浮かんだのが「一寸法師」です。プリントした一寸法師をそこに張り付けて、一緒に展示したら面白いだろうなぁと一人でにやついています。

このような展覧会に行った記念にと買った物は、次の日に保育園に持っていくという楽しみが生まれます。子どもたちや先生たちがどんな反応をするかも楽しみです。もちろん、次の日はこのTシャツで出勤しました。私の願い通り、数人の先生たちから「その“3240”って何?」と聞かれて、「さて、何でしょう?」と、自慢げに言ってしまったのは言うまでもありません…。(笑)

(報告者 小松崎高司)

マタニティーカフェ3

マタニティーカフェの連載が続いていますが、個人的に妻の報告を聞いていて、なかなかおもしろいですね。

その他の質問で、やはり仕事を復帰するため保育園に預ける予定で、それまでにやっておくといいことは何か?

自分の母親がこんなに小さいのに預けることに、反対している。などです。

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二つ目の質問に関しては去年まで年長の担任をしていた保育士が乳児からの関わりが、年長になった時にどう影響するのか、そして卒園してからの育ちなどを話し、それを聞いたお母さんはホッとしたそうです。確かに、私の祖母が息子を保育園に預けると聞いた瞬間に「こんな小さいのに・・・」と言いました。しかし現実的に考えて預けないと生活ができませんし、それよりも塾長の話しで乳児からの関わりの重要性をたくさん聞いているので、私自身そこまで抵抗がありませんでした。

マタニティカフェも終盤になり、せっかくだからという事で、まだ首もすわっていない赤ちゃんを抱っこする体験なんて滅多にできないことなので、参加している皆さんにののかちゃん(西田先生の生後3か月の女の子)を順番に抱っこしてもらいました。

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その様子を見ていて自分もそうだったなぁ・・・と振り返っていましたが、最初は首をどこに置くとか、腕の角度など分からないので、とてもぎこちない抱き方をしていました(笑)参加しているお父さん方も同じように緊張しながら抱っこしていました。

私は保育園で働いているので、赤ちゃんも抱っこをしたことがありますし、ミルクもあげたこともあります。そしてオムツも変えたこともありますが、それでも自分の息子を目の前にすると緊張しました。オムツの替え方も知っているのに、わざわざ妻に聞いたり・・・。そう考えると、普段子どもと接したことがない人は、それ以上の不安を抱えていると思います。

おそらく出産を控えたお母さん方は、今回のマタニティーカフェや病院、様々なところで出産に関する情報を得る事ができますが、それに比べて父親は出産に対しての知識や心構えに関しては、ほぼ無知だと思います。それこそ今回、参加されたお父さん方のように自ら奥さんと一緒に参加することで、色々な情報を得る事ができます。おそらく職場の上司から自分に経験談などを聞く場合もありますが、一緒に参加することで奥さんの精神的な支えにもなると思いますし、父親自身の不安もかなり軽減されると思います。

さらに私たちのように両親共実家が遠方のため、祖父母の協力を得られない家庭に関しては父親の協力なしでは子育ては厳しいものがあると思います。例えば子どもが熱を出すと必ずどちらかが仕事を休まないけといけませんし、母親ばかりが仕事を休むのは、東京の職場環境を考えると難しいものがあります。

私もなるだけ育児を協力していますが、それでも母親の方が明らかに大変な場合があります。保育が時代によって変わるように、子育ての環境も時代によって変わる必要があると思います。少し前までは育児が母親の役割と思われていた時代から「イクメン」という言葉もでき、父親の育児参加が目立ってきていると思います。某料理教室でも男性が参加できるコースを開設したりと、色々なところで変わりつつあります。営利組織は時代の先を読み、ニーズに合わせて柔軟に変化し、生き残っています。非営利組織、特に保育園というのは補助金で成り立っているため、変わらなくても成り立つ組織です。しかし、そこに甘んじるのでなく、保育園というのは言い換えれば将来の国を担っていく人材を育てる場所であり、国から委託されていると言っても過言ではありません。それならば時代が変わり、求められる

人材が変化するのであれば、保育、教育も変化していく必要があると思います。

この辺は塾長がよく講演でもブログでも言われていることですね・・・。

 

最後は大きく話がずれてしまいました(笑)。

妻に今後の展望を聞くと、今回来てくれたお母さん、お父さん方か、今後は先輩として参加していただき、体験談を話してくれればいいなぁと話しています。(報告者 山下祐)

食事の大切さ

いま食習慣の乱れで問題となっているのが、朝食の欠食率の高さです。つまり、朝食を「何も食べない」とか、「菓子や果物だけ」「サプリメントなどの錠剤だけ」という人が、大人のデータですが、20代の男性では3人に1人、20代女性は役4人に1人という高い割合になっているのです。

朝食を食べないでいると活動するためのエネルギー供給が不十分になる為、体調不良をおこしたり、脳へのエネルギーが不足し集中力がなくなるなどの問題が起きてしまいます。

大人であれば朝食を食べなくても、途中で何かを口にしたり早い昼食にしたりと、何かしらの手段があります。しかし、保育園児や学校生活を送る子どもたちは、いくらお腹が減ってもそのようなことができるわけがありません。

そして、朝食に限らず食の偏りは、子どもたちの体力や運動機能の低下、集中力や気力の低下、欲望がコントロールできずにキレやすい子どもが増えてきたという問題点は、このような食生活の乱れが影響していると言われています。また、以前書かせて頂いた「食育インストラクター」でも紹介をしたように、最近の少年犯罪などの非行に走ってしまう子の多くは、「話を聞いてみると、必ずと言っていいほど食生活が乱れている子が多い」という事例もあります。

 

保育園児ではまだそこまで多くはないと思いますが、小学生、中学生となり、塾などの習い事などで忙しくなったときに、食生活が乱れてしまう事があります。そうなるとどこかで食事を抜いてしまったり、偏った食事になってしまうことがあるのです。そのようになってしまわないように小さい頃からの食生活を大切にし、家族みんなで、そして保育園でもみんなで食事をしていくことが大切だと言えます。(報告者 柿崎敬史)

マタニティカフェ2

先々週の土曜日にまちにまった第一回のマタニティカフェが開催されました。

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そもそも妻がなぜこのような企画をしようと思ったのかというと、やはり自分の妊婦の時の経験だそうです。

やはり全てが初めてというのが一番の不安だったそうで、何か楽しく情報を収集出来る場所がないか?と探していたそうです。だから自分が妊娠~出産までの経験を少しでも役に立てようと思い、マタニティカフェを企画したそうです。 私は男性なので、妊婦の気持ちに共感しようと思っても限界があります。だからと言って女性でもやはり出産の経験がないと共感するのは難しいです。やはり経験した人にしか分からない境地だと思います・・・。

 

当日妻が出勤で私は仕事が休みでしたので息子と二人で過ごしていたためカフェの後半から参加しました。

保育園の4階会議室で行っていたので、恐る恐る会議室の扉を開けると5人の妊婦さんと、それぞれの旦那さんがいました。 おそらく時代もあるかと思いますが、マタニティカフェに夫婦で参加する家庭というのは、もしかしたら少し前ではありえない光景かもしません。 それだけ時代は父親の育児参加が必要となってきていると同時に、女性の社会進出が影響しているのかもしれません。 私個人としては、とても素敵な光景でした。参加されていたお父さんが方も、とても熱心な印象を受けましたので、 きっと夫婦共に協力しながら育児をされていくと思います。

 

先程も言いましたが、私はほぼ終盤に参加したので、どういったことを話したのか分からないので妻に聞きました。

 

まずはワークショップとして手作りのマラカスを作りました。

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そしてマラカス作りも終わり全員が揃ったらまずは自己紹介です。 ここで妻が驚いたのは、お父さんが、奥さんの名前、妊娠○ヶ月とお母さんでなく、お父さんが積極的に自己紹介をしていたそうです。私は妻に任せているでしょうね。

そして次に参加の理由を順番に聞いたところ、またもや驚くことが!

まず2組は保育園の付近に住んでいるので、チラシを見て。1組は違う区からの参加で、近々引越しを考えていて、その前に保育園を探しているときに新宿せいが保育園のホームページを見て参加。

1組はお母さんだけの参加でしたが園児のお母さん。

そして最後の1組が、塾長がせいがの森保育園で園長をされていた時の保護者が働いている会社の同僚でだったそうです!

しかも、その保護者のお父さんは新宿せいが保育園が開園して大変な時に定期的に様子を見に来てくれたり、初の父親保育の時の事前説明会の時にも来て下さり、父親保育の良さを伝えて下さったり、餅つきにも助けに来てくれたり・・・何かと私たちを励ましに来て下さった保護者の知り合いだったのです。「保育園に入れるなら新宿せいががいい!」とアドバイスをしたそうで、わざわざ引越してきたそうです・・・。 本当に凄い偶然というか、何というか・・・。ずっと縁があるのでしょうね。 どうやら、ほとんどの参加された方は、保育園をよく調べているそうで、様々なところから情報を得ているようで、いい保育園だと聞いて参加したなど、妻はとてもとても恐縮したとのことです。

 

自己紹介もほどほどに終わり、お母さん方の悩みや相談、聞きたいことに話題は移りました。

まずは、保育園からは私の妻を合わせて4人の職員が一緒に参加しました。 その内、一人は二人のお子さんを持つ保育士、もう一人は塾生の西田先生の奥さんと二人目の可愛い赤ちゃんです。

まずは遠い未来の話しをしてもイメージがつきにくいので、近い未来の話しをしたそうです。

妊娠中の過ごし方、出産の事、産後の過ごし方、そして保育園の話しなどです。 妻もマタニティカフェを企画したのは初めてですし、参加された皆様ももちろん初対面ということもあり、少し緊張した雰囲気だったそうです。 しかし、その雰囲気を一気に和ませてくれたのが、西田婦人です。

 

と言うのも、西田先生の奥様は時々、突拍子もない発言を急にすることがあり、 塾長も驚かされることもしばしば(笑)

しかし、それも緊張している雰囲気の時には抜群の能力を発揮してくれるのです。 もちろん時と場合によりますが・・・。

しかし今回に限っては、西田婦人のお陰さまで一気に場が和み、終始和気あいあいと和やかな雰囲気だったそうです。

 

それからは出産を間近に控えたお母さん方のリアルな悩み相談になり、まず一つが「立ち会い出産」をするかしないかです。

それに対して私の妻は、いてもいなくても変わらないと答えたそうです(笑) ただ精神的な支えにはなるそうです・・・本当ですかね・・・。

 

参加者の皆さんは初めての出産なので、色々な事が不安でいっぱいなようです。

しかしマタニティカフェの役割というのは出産に向けて前向きになれるような場にする必要があるのではないでしょうか?

私自身、マタニティーカフェでの新しい発見があったので紹介していきます。(報告者山下祐)

単位展 4km

他にも、このような展示がありました。

紙の単位

A版

A版

B版

B版

【紙の規格サイズであるA判、B判は半分の半分の半分…と切っていっても長方形の比率がずっとかわりません。「A」「B」に付く数値は、サイズを切っていくほどに大きくなります。A判はもともとドイツの規格で、現在は国際規格。B判は日本の美濃紙をもとにつくられた規格です。】

ただ異なる紙を平行に並べるのではなく、立体的に積み上げてことで視覚的にも分かりやすく、また、インパクトのある展示になるのですね。非常に参考になります。

 

無印良品の単位

尺貫法を元に構成されたスケール

尺貫法を元に構成されたスケール

商品や並べ方を工夫するのみならず、その見せ方を工夫することで購買意欲を高め、商品そのものに付加価値を付け、癒し効果や安心感を生み出す展示へと変化させることが可能なのですね。

 

黄金比(1:1.618…)の単位

黄金比

黄金比

【古来より数学のみならず建築や美術に用いられてきた黄金比という美しい比率の中から偶然発見されたクマ。】

ぬいぐるみの中でも、よく「クマのぬいぐるみ」が子どもたちに人気なのには理由があったのですね。また、美しい比率ということもあって、子どもは生まれながらに美しい物とかを求め、美的感覚に優れているということが理解できます。逆に、子どもが持っているもの、求める物の中に、大人が未だ把握していない『美しいもの』があるのかもしれません。

 

命の単位

命の単位

命の単位

【いずれのほ乳類も、一生の間に打つ鼓動の回数は約20億回と言われています。身体が小さければ速く、大きければゆっくりと鼓動を打ちます。鼓動の速さはほ乳類の、物理的な時間とは違う命の単位とも言えます。聴診器を胸に当ててゾウ、ヒト、ネズミの鼓動を体験してみてください。】

左からゾウ、ヒト、ネズミの時間の進み具合を展示

左からゾウ、ヒト、ネズミの時間の進み具合を展示

ゾウが2km歩く時間感覚は、ヒトが4km歩く時間感覚に、ネズミに換算すれば40kmとなるということかもしれません。ゾウにはゾウの、ネズミにはネズミの時間が存在しています。このような違いは、ヒトの中でも見られるのではとも感じました。よく、多動な子を落ち着かせようと、あらゆる手を使いますが、多動な子どもは多動な時間で生きているわけで、そういった時間の中で気持ちよく過ごせるような環境を用意しなくてはいけないということであるようです。みんなよりも、行動も思考も遅い子どもは、そういった時間の中で生活をしているわけで、その時間を無理矢理速めようとする行為は、命を削る行為なのかもしれません。少々極端な考えですが、個々の発達を保障するとか、個人差に応じるというのは、“その子の時間を理解する”ということなのでしょう。

 

体の単位〈コップの中の空間〉

コップの中の空間

コップの中の空間

【人間にとっては水を飲むための小さなコップでも、蟻にとっては大きな家かもしれません。体の単位を変えて想像してみることで、身の回りの物の中に、たくさんの空間を発見する事ができます。】

去年度の成長展では、テーマが「共感」でした。そこで、子どもの世界に共感してみようということで、大人の湯のみ茶碗は、子どもにとってはどれくらいの大きさなのか、一般の雑巾のサイズは、子どもにとってはどのくらいに感じているのか、子どもの視野はどれくらいの範囲が見えているのか、子どもの目線カメラ映像から、子どもの目線にはどんなものが見えているのかなどの展示を行いました。それも、「体の単位を変える」という考え方であったのだと思います。そして、まさに『新たな気づきと創造性』をもたらす見方であったのだと感じました。

(報告者 小松崎高司)

2045年問題はすぐそこに・・・

最近の塾長の講演でよく耳にするのが、「2045年問題」です。

2045年問題とは、人工知能が人間の知能を上回る年だと言われています。どういうことかと言うと、最近よく使われているLINEというアプリですが、リクルートのアカウントは、自動会話ができるようになっています。今までも公式アカウントでは、こちら側からメッセージを送ると返事が返ってきていたのですが、会話にはならないことが多かったです。それが、ちゃんと会話になっているのです。また、ソフトバンクが出したロボット、pepperは、感情を持っており、表情や声からその人の感情を察する「感情認識機能」というものが備わっています。このように、意外と人口知能は身近なものになっています。そして、この人口知能やロボットが、少しずつ人間の仕事を奪っているのです。

そもそも、この2045年問題とは、アメリカの発明家である、レイ・カーツワイル氏が提唱したもので、コンピュータの処理能力が18か月で2倍になるという法則が今後も維持された場合、2045年には、全人類の能力を1台のコンピュータが上回ると言われています。

それが進んだ場合、コンピュータの人工知能化が急激に進み、いずれコンピュータがコンピュータを発明する時代となります。そうなれば、人工知能が新たな発明を生むため、人工知能は、人類最後の発明となるわけです。

そして、外に出てみると、コンピュータなど機械が人間に代わって仕事をしている光景をよく目にします。駅に行くと、自動券売機で切符が買えて、改札で切符を切るのも機械がやっています。今回私が、この2045年問題について書こうと思ったのが、近所のTSUTAYAに行って見たものに、ショックを受けたからです。それがこのセルフレジです。

 

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最近スーパーなんかにもありますが、これを見たときは、とてもショックでした。ほんのつい最近までは、人が操作していたレジが、セルフレジになっていたのです。つまり、従業員が前ほど必要じゃなくなったということで、人が機械に仕事を奪われたところを目の当たりにしたのです。

これを見たときに、2045年問題といいますが、もう遠い未来の話ではないということを感じました。これからは、仕事に限らず、コンピュータに代わることのできないものが何かということを考え、それを大切にしていかなければならないと思います。

 

西村 宗玲

朝の保育園

子どもが産まれたことでしばらくブログへの投稿を休んでいたので、久しぶりのブログの投稿となります。

 

先日、これもまたひさしぶりに保育園の早番をやる機会がありました。

早番というと保育園で朝から子どもたちを受け入れるために、換気や掃除、おむつやタオルの準備など様々な準備をしなければいけません。そうした準備は、久しぶりでもなんとなく覚えていました。

 

ですが、ひさしぶりに見た朝の子どもたちの様子は、日中に見るとまったく違ったものでした。

 

その日、一番初めに保育園に来る子。もちろん日によって違うのですが、大好きな先生にあえて喜んで飛びついてくる子、他の子がいない様子に少し緊張気味の子、なかなか保護者と離れることができない子と様々です。

そこから少しずつ子どもが増えていきます。だいたい保育園の朝早い時間は、0歳から5歳まで一緒に過ごすことが多いのですが、その関わりもとても面白いです。

ある程度人数が揃ってくると、保護者と別れられずに泣いている子を助けてあげるような子が出てきたり、部屋の中で何して遊ぼうか迷っている子と遊んであげる子が出てきたり、驚くのはその関わりが全くかかわったことがない子でも起こることです。

 

そんな時に、ついつい思ってしまうのが、自分が子どもの立場だったらどう感じているのだろうなということです。

もし4歳ぐらいなら、、、泣いている子や、遊んでほしそうにしている子がたくさんいる環境に、色んな意味でやる気を持っていたでしょう。

もし1歳くらいなら、、、迷っていると助けてくれる人がいる、知らない子でも声をかけてくれてそこから仲良くなれる。

大人の世界でも、そうしたことはあるでしょうが、こうした環境が毎日、そして何度もあるということはそうそうないでしょう。

そう考えると、この瞬間の子どもたちの環境は本当にすごいものだなと感じてしまいます。

(報告者  西田)