今回はGTサミットがあった関係で長崎と熊本からゲストティーチャーが臥竜塾に来てくださいました。その時間はとても有意義なものとなりました。
総勢12名での食事でしたので机をなくし、床で食事を囲む形式で行われました。
少し秘密の会議をしているような気分です。笑
一通り食事が揃い乾杯。
そしてまずは塾生からゲストティーチャーへ自己紹介です。
久しぶりに塾生の自己紹介を聞くとまた新鮮な気持ちというかそれぞれが少しづつ変化していっていることを感じます。ただ基本はこのブログに載っている通りです。笑
その中には以前、新宿せいが保育園に勤めていて、今では大阪のたちばな東保育園で奮闘している邨橋先生もきてくださいました。やはり塾生として料理などをこしらえていた経験は身体に染み付いているようで、来るなりスムーズに料理の準備をしていました。笑
さすがです。
本日の位置づけとしてはゲストではなく、塾生という立ち位置での参加となりました!
そして肝心のゲストティーチャーの紹介です。
長崎、畝刈保育園から武内先生です。
3人のお子さんを持ち、外には出ずに一生懸命に子育てに励んできたそうです。
今ではお子さんが大きくなりやっと外に出れるようになってきたそうです。
ただこの話を様々なエピソード含め、おもしろおかしく組み立てて話してくださるので塾生は大笑いの連続です。そんな笑いを誘ってくださるお人柄に塾生一同惹かれていきました。
簡単に自己紹介を説明します。
保育園の園長を務めていらっしゃいますが、以前は子どもが好きではなかったそうです。
実家の保育園を継ぐことに対して抵抗があり長崎ではホテルで働き、その後ホテルに派遣する仕事へと変わっていきます。ホテルに派遣する仕事では様々な人と交流をしたそうです。人を調整するということを数多くこなす経験というのが今現在保育の仕事と繋がってきていることを最近思ったいう話をしていただきました。
人を調整する。例えば、この人とこの人を一緒に組ませることでどんな相乗効果が生ませるであろうか、どんな化学変化が起きるだろうかいうような人事移動に関して、ホテルでのノウハウが生きているようです。
教育しつつも、その人材に対して出来ることをしてもらうことを考える。その子になにができるのかということを考えることに重きを置いて接していることがよくわかりました。
人事の動きについて邨橋先生からこんな体験談も出ました。
邨橋先生が初めて新宿せいが保育園にきて入ったクラスが幼児クラスのフリーでした。
フリーという役柄はベテランの先生がやるのではないかと解釈していた当時の邨橋先生に対して、塾長がこんな声をかけたそうです。
「幼稚園から来るとクラスという意識が高く、クラスを引っ張りそうだからフリーにしているんだよ。そして組む先生は邨橋くんが成長するため人材を選んでるんだよ」
(言い回しは少し違うかもしれませんが…)
と言っていました。
そこまでを見越し、人の成長を配慮した配置を考える役職の奥深さをさらに感じることが出来ます。これが職員のマッチングの楽しさでもあるようです。現在、邨橋先生はその仕事をしているので自分の経験というのが非常に今生きているようです。同じ釜の飯を食べていた仲間として聞いていて非常に嬉しくなるような話でした。
そして我らが西村宗玲先生のお父さんである、みのり保育園の西村先生です。長崎の見守る保育を引っ張っている偉大な先生です。
そんな西村先生の自己紹介は…
最近の嬉しかったこと、悲しかったこと、がっかりしたことの3つのようです。
まずは嬉しかったこと
「初めに塾長と長崎に来て初々しかった山下氏が現在塾頭となり塾生を仕切り成長している姿を見て嬉しかった」
そして悲しかったこと
「前回(2011年)来た際に塾生は5人だったので塾生ナンバー6と言っていたのが今ではこんなに多くの塾生がいてナンバー6どころではないこと。笑」
最後にがっかりしたこと
以前みのり保育園の男性保育士が新宿せいが保育園に見学をしに行ったそうです。その男性は新宿せいが保育園のある男性保育士がけん玉を披露している朝の会を見学したあとにやる気満々で帰ってきたそうです。そして初めに朝の会でやったのが、けん玉だった…ということです。笑
そうその男性保育士は私です…。笑
さすが西村先生のお父さん、しっかり落ちがついています。
山下氏の話では、山下氏を息子のように見守っているような様子が僕らにも伝わり嬉しくなります。現在4代目の助手として頑張っている息子さんのことも少し重なったのではないかと勝手に思っています。
そして長崎、形上保育園の田崎先生
現在、息子さんが新宿せいが保育園で実習を行っています。
見学に来た際に息子さんの頑張っている姿を見て安心されたそうです。その息子さんですが普通の実習生ではしないような質問を新宿せいが職員にしていてさすが田崎先生の息子さんだと関心しています。
そんな田崎さんは小学校6年生から保育士になるという志をお持ちになられていたそうです。
ですので保育士の気持ちがよくわかるともおっしゃっていました。1日が追われるように過ぎていってしまう一斉保育からどうにか抜け出せないものかと思っていたときのキッカケが指針の改訂と塾長のお話だったそうです。
塾長は、
「昔は昔に合った保育をしている、今は今に合っている保育をしなくてはならない」
ということを助言していたそうです。
この言葉も深さを感じます。
10年以上も前からの付き合いで塾長が長崎に来る時はなにか良い体験をということで、船の運転、タケノコ狩り、ホワイトアスパラの収穫など都心では味わえない体験を用意して下さってたということを聞くとおもてなしの精神を非常に感じることが出来ます。離れいても志が同じであることの絆のようなものをここでさらに感じます。
そして、熊本、城山幼稚園の豊田先生
新宿せいが保育園は職員研修旅行でもお世話になり、よく交流させてもらっている園でもあります。
豊田先生は小さい頃から幼稚園に入ると決めていたというほどこの道のスペシャリストでもあります。見守る保育が楽しく、現在臥竜塾のブログで連載されている指さしについての考察を自分のお子さんを見て考えることの楽しさもあるそうです。
幼稚園で見守る保育という新たな開拓をしている園でもあり、当時、外から来た園長先生が見守る保育をすると言ったときに園児が減ること苦情が来ることを覚悟して受け入れて対応したほどです。その器の広さに感銘を受けます。
見守る保育をするにあたり、今までしてきたこと(鼓笛)をやめるのではなく、自由にやれるコーナーを作っていったり、小学校1年生の教科書をコピーして手作りのパズルを作り、遊ぶことで教科書のページを完成させ、自然な学びへと繫げていくという実践をしています。
子ども同士のケンカでも、帰りの会などで話し合いの時間を設けるなどの実践を聞くたびに参考にしたいと思うことばかりです。
見守る保育をすることで職員が意見をしっかりと言えるようになり、やりやすいように壁を取っ払うことで楽しさも倍増していったそうです。
皆さんが塾長と10年以上の付き合いですのでその接し方であったり、距離感、学ぶ姿勢というのを目の当たりにし、多くの学びある時間となりました。
自己紹介だけでもそこから多くの学びをさせていただくことができました。まだまだ貴重なお話がありましたが、割愛させて頂きます。
最後に本日のメニューです。
大勢でしたのでおつまみを中心とした献立です。塾長が新宿せいが保育園職員のお土産で頂いた五島で取れたサバ、さつま揚げ、鶏の照り焼き、焼きそば、浅漬け、自家製らっきょ、買ってきた餃子などなど。そして締めに茶漬けです。(茶漬けは撮り忘れました…)
最後には塾長の臥竜塾ブログが8月29日をもちまして11年目を迎えるということでまるまる10年をお祝いしました!2005年8月29日のブログに書かれてある「司馬遼太郎著「峠」」
を参考に、峠=山=モンブランということで手作りモンブランでお祝いでした。
長くなってしまいましたが読んで頂きありがとうございます。これを書くにあたって、物事を簡潔にまとめることの難しさを感じます。
少し意味は違ってきますが、難しいことをシンプルにすることとも関係してくるのではないかと思えます。
この塾報告を繰り返し行い、まとめる力をつけていきたいものです。
(報告者 本多悠里)
それぞれの先生方のお話を知ることができ、少し参加したような気分になりました。どの先生方も保育に対して情熱を持って取り組んでおられることを感じました。そんな先生方が全国にたくさんおられるというのはこの先の保育の将来が明るくみえるようでもとても心強い思いを抱きました。「これを書くにあたって、物事を簡潔にまとめることの難しさを感じます」とありました。私も常々物事をシンプルに伝えること、表現することの難しさを感じています。少しでも難しいことをシンプルにが実践できるといいなと思っています。ですが、今回の本多さんの報告のおかげで詳しい臥竜塾での様子を知ることができました。先生方がも個性、雰囲気も感じました。長い文章を書くというのもまた集中力のいる作業だと思います。本多さんのそんな集中力のおかげでいろいろなことが知れた今回の報告でした。ありがとうございました!
非常に豪華な方々の参加された塾でした。様々な園長先生方が、なぜ今園長をしているのか、これまでの道のりにはどんなことがあったのか等、卓上の理論というわけではなく、多くの実践を通した経験談がたくさん聞けたように思います。また、「小学校1年生の教科書をコピーして手作りのパズルを作り、遊ぶことで教科書のページを完成させ、自然な学びへと繫げていくという実践」は、すぐにでも取り入れることができる実践であると感じました。
とても印象的な回でしたので、とてもよく覚えています。見守る保育を最前線で取り組んでいる園の園長先生方とこうしてお話ができる、聞ける機会というのは、本当に贅沢で貴重なことだと改めて感じます。藤森先生に感謝の気持ちでいっぱいになります。
人には歴史があり、そのどの歴史も輝いている、ということをとても感じました。辛かったことも楽しそうに話す園長先生方の表情、また、そのお話は、胸にこみ上げてくるものがありました。今年もまた、お会いできる日があることを期待してしまいます。本当に楽しみです。