日本の食文化

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今回の塾は、先日私が参加した食育研修の報告をしました。

テーマは「『心を育てる』食のチカラ ~和食の良さを考える~」という事で、日本料理「分とく山」の野崎洋光総料理長の講話を聞いてきました。野崎さんのプロフィールを見たところ、科は違いましたが、同じ専門学校を卒業という偶然もありました(笑)

 

研修の内容は以下の通りになります。

・『「命」とは「家で叩く」という字で、「食」も家で育てていかなければならない』→それを聞いた時に、以前塾長の話の中でドイツの給食では栄養計算など園ではやらず、それを気にするのであれば家でやってもらうという話を思い出しました。日本では給食に「栄養」を求めすぎているような気がしました。

・「様々な事がメディアによって操作されている」→様々な情報がある中で何が本当に正しい情報なのかを見極めなければならない。ということでした。

・『よく「昔ながらの食事は一汁三菜」と言うが、「一汁三菜」という言葉は戦後に出てきた言葉で、本当の意味で「昔ながらの食事」というと、米と汁だけ』

・『「口内調味」が日本の文化。味の濃いおかずを食べ、その後に米を食べることで味の調節をしていた。→これがつまり「三角食べ」という食べ方になる。

・『料理人の言う「和食」はビジネス的に色とりどりの食材や手間などをかけ、商品にしている。なので、家庭で言う「和食」と料理人が言う「和食」とは別物』

・『本来家庭では「出汁」というものがなく、味噌汁なども具材をたくさん入れることで野菜から旨味を出し味噌を入れて作られていた。

・「陰陽(主菜があれば副菜、肉類があれば野菜類など)、五行(五行説?)、花鳥風月(季節)、言葉(メニューなどの名前)」→今回の研修でこれだけは覚えて帰ってくれと言われました。確かにこの言葉は料理を作る上で大切な事で、改めて学ぶ事が出来ました。

・「日本は食や文化など海外からの影響が良い働きをしている」→塾長の臥竜塾ブログの中でも「日本という国は様々な影響を受けてきているがその中で都合の良い事を選択していった文化」と通じる言葉がありました。

・『「和食」とは箸を使う事を意識し盛り付けされている』→お寿司が盛られている角度がやや左斜めなのも、右利きが多い日本人が箸で取りやすいように盛り付けられています。

・「チーズやトマトは実は1720年(江戸時代)には日本にあった。しかし和食として発展していかなかったので食べられる機会がなかった。」

・『江戸時代の食文化は、「江戸の大火災」の影響で家庭で火を使用することが禁止されていたため屋台で食事をしていた。その屋台も河原のそばでしか店を開くことができなかった。』

・「様々なものが豊かになりすぎて、日本人が和食とは何なのかを知らない」

・「日本食とは主食、汁、箸があればそれは日本食」

といった、たくさんのことを日本の時代背景に沿って教えて頂きました。

 

それを踏まえて今回の塾のメニューは、ザ・日本食という事で、ごはんとみそ汁、以前に塾で漬けたらっきょうのみでした!(笑)

みそ汁は玉ねぎの皮で出汁をとり、江戸時代で考えれば超が付くほど贅沢にたくさん野菜を入れたみそ汁を作りました。他の塾生から「少なすぎる」「味がしない」と文句を言われるかと思いきや大絶賛でした!

デザートは、本多先生に待望の一子が生まれたという事で、子どもとパパ0歳の誕生のお祝いでケーキを食べました。

今回の食事は全体的にヘルシーだったこともあり、塾長が普段飲む薬が飲まなくて済んだり、私自身も翌朝の目覚めが良く、「食」を見直せる塾となりました。(報告者 柿崎)

ご飯と、具沢山みそ汁、らっきょう

ご飯と、具沢山みそ汁、らっきょう

祝、子どもとパパの誕生日

祝!子どもとパパの誕生日

日本の食文化」への3件のフィードバック

  1. 日本の「和食」というのは例えば「肉じゃが」「煮物」「お味噌汁」など献立で和食と思っていましたが、料理人でいう和食と家庭でいう和食が別物というのは本当に勉強になりました。確かに現代の食は豊かになりすぎて本来の和食というのは何なのか、私自身も分からなくなってきています。息子は波がありますが、特別好き嫌いがあるわけではなく出したものは何となく食べてくれます。しかし親としてはやはり日本人として、日本食というのを好きになってもらい、それを知った上で食の豊かさを感じてもらいたいです。

  2. 昔ながらの食事というと「米と汁だけ」、料理人の言う和食と、家庭での和食は違うということ、本来家庭では出汁というものはなく、野菜をたくさん入れることで旨味をだしていたなどなど私が抱いていた和食、かつての日本の食事とは違うものも多く、驚きました。何が正しい情報なのか自分の目で見極めることが大切ですね。最後に『今回の食事は全体的にヘルシーだったこともあり、塾長が普段飲む薬が飲まなくて済んだり、私自身も翌朝の目覚めが良く、「食」を見直せる塾となりました』というのがとても印象的でした。そのようにまさに食が体を作っているということを感じます。味の濃い物は食べている時はいいのですが、やはりなんだか後で後悔するような気持ちになったり、体もなんとなく重くなるように思います。食べた後に気持ちが軽くなるそんな食を選ばないといけませんね。特に私は…。

  3. とても勉強になりました。毎日必ず食事をしているのに、食に関して知らないことが多すぎることを痛感しました。和食、日本食のそもそもを知ることで、改めて興味が湧いてくると同時に、自国の代表される文化をもっともっと知っていく必要があるように思えてきます。

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