本当の自立

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5月1日の塾の報告をさせていただきます。

まずは今晩のメニューの紹介から。新年度も始まり、はや一ヶ月が経ちました。新年度の疲れもたまってきているだろうということで、元気をつけようと思い、納豆、オクラ、山芋、まぐろなどを入れたねばねば丼、それになめこを入れた味噌汁にしました。また、園長先生から愛媛県宇和島産のかまぼこをいただきましたので、ねばねば丼に入れて食べさせていただきました。ありがとうございます。食後には田崎先生から長崎のお土産でカステラを食べました。カステラ大臣(塾頭)曰く、卵の使い方(黄身と白身の配分?)が普通のやつとは違っていて、しっとり、しっかりした味付けになっていてとてもおいしいとのことでした。田崎先生、おいしいカステラをありがとうございます。また、塾長から鹿児島のお土産で西郷どんのお菓子も食後にいただきました。ありがとうございます。

宇和島のかまぼこ 塾長のお土産です

ねばねば丼

ねばねば丼

なめこ入り味噌汁

なめこ入り味噌汁

食事前 塾風景

食事前 塾風景

田崎先生からの長崎土産 高級カステラ!

田崎先生からの長崎土産
高級カステラ!

鹿児島のお土産 西郷どんのお菓子

鹿児島のお土産
西郷どんのお菓子

さて今回の塾では、まず、食事を食べながら田崎先生がGWで実家に戻っていましたので、その時の話から始まりました。休日はどこにも出かけずに家族の時間を大切にしたそうです。弟たちと買い物に出かけたりもしたそうです。「これかってよ~」と弟たちからのおねだりにも、「こんなときしかできないからな」と思いながら買ってあげたそうです。さすがお兄ちゃんですね。

また実家の園にも行かれたそうです。そこでは、職員さんからの質問をたくさん受けたそうです。いくつか受けた質問を紹介します。

Qピーステーブルを置いているが、子どもがピーステーブルに行けばいいんでしょ。ってなる。どうしたらいいですか?

A泣いている子がいて、その周りに声をかけそうな子がいたら、その子に任せる。でも自分(保育者)からどうしたの聞くことは悪いことではない。関わりすぎないように気を付ければいい。

 

Q食べ残しが非常に多いのですが、どうしたらいいですか?

A子ども達の自分から食べる、食べたいという意識付けだけでだいぶ変わる。

 

Q保護者の意識が低い

A都会の人はトイレトレーニングなどがつがつ言ってくる人が多い気がします。田舎はゆっくりなのかもです。

 

など聞かれたそうです。応えられるところは答えて、そうでないところは、「どうしたらいいんだろうね」と一緒に考えていたそうです。

 

さて食事が終わると、今度は田崎先生の保育に対する心境の変化という話をパワーポイントを見ながら聞きました。

保育のモチベーションのグラフを作っており、最初はあまり高くなかったそうです。とりあえず資格だけは思い大学に入ったのですが、そこで、先輩から保育実習の話を聞くそうです。実習はただの地獄だと。そこで保育に対するモチベーションはものすごく下がっていったそうです。自分は保育関係の学校行っておらず、保育実習の大変さも苦しさも知りませんので、へえ、そうなんだぁと思いました。

 

ところが、そのモチベーションは実習をきっかけにグンと上がったのです。田崎先生の実習先は「新宿せいが保育園」でした。はじめは、どうせ地獄なら東京に出れるからいいか、くらいに思っていたそうです。実際に実習が始まると、聞いていた話とは真逆のことが多く、毎日が楽しくてしょうがないくらいだったそうです。実習では見られるというよりは、見せてくれているような感覚。集団とは決して同質を求めるのではなく、それを補いあうような。保育者同士は競い合う存在ではなく、互いに支えあうような存在であったそうです。それぞれに個性、特技があり、それを生かす保育を心掛けている。とても面白い話で、勉強になりました。

また主体性と自発性の違いについても話題になりました。

 

田崎先生の話が終わりと、次は自立の話に移っていきました。

5月の塾セミナーでは自立心をテーマに発表させていただく予定です。

一般的に自立と聞くとどうしてもなんでも一人でできるようなことを想像しがちです。実際、社会にでて働きだし、経済的に親元からはなれ、一人で生きていいく時に自立したと言います。しかし、塾長の考える自立の意味は違っていました。

例えば、無人島に行ったとしても、生き抜いていける力のことを自立というのではなく、社会の一員としてその役割をもって生きていくことを自立というそうです。これにはとても驚きました。実は新しく出た保育指針の人間関係のところに「他者と支えあって生きていくために自立心を育て」と記載されているそうです。指針にも社会(人と人の関わり)とのかかわりの中での自立と書いているんですね。

よく塾長が出張に行かれた際に質問をうけるそうですが、その中にこんな質問があるそうです。

 

Q子どもに何かを要求された時にすぐにその要求にこたえてもいいんですか?大人がやってしまったら、子どもは甘えて、大人に頼りっきりになったりしませんか?

 

自分はなんとなくよくわかるなと思いました。普段の保育でも、子どもにやらせてあげた方が、自分でできるようになるのかな、なんてよく考えます。自分がやってあげちゃっていいのかなと思います。しかし塾長の答えは違いました。

 

Aある研究結果で、子どもに抱っこを要求された時に、その要求にすぐに応えてあげた方が、抱っこをする総時間数は、要求に応えない群よりも減るそうです。実は、求められたらすぐに応えた方が、できるようになるのは早いそうです。

 

加えてこんな話もしてくださいました。

 

子どもが頼みに来た時に、大人が丁寧にやり方まで教える場合と、そうでない場合(大人がさっさとやっちゃう)では、丁寧に教える方が、技術の習得は早いかもしれないが、そうでない場合では、大人を真似して他の子にやってあげるようになるそうです。

自立(社会への貢献)を考えると後者の方がいいですね。すごく面白い考えだなと思いました。

よく挨拶しなさいと子どもに教えている様子を目にしますが、それよりかも何も言わずに大人が挨拶する方が、挨拶を返してくれる子どもは多い気がします。大人をモデルにしている例ですね。

4月5月は子どもも慣れていなく、大人がモデルを示すことが大切です。見守るためにも今はがっつり介入することが必要だ、という話で今回に塾は終了しました。

 

報告者 横田龍樹

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