きゅうりとハチミツ

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遅くなり申し訳ありません。
8月7日の塾報告をさせて頂きます。

この日のメニューは、かつ丼、きゅうりの和え物、スープです!!
この日は、塾のスタート時間が遅かったので、調理の柿崎先生が時短料理を作ってくれ、手伝う暇もありませんでした(笑)

garyuuzyuku

食事をしながら、この日の日中に園の畑で収穫されたきゅうりの話に・・・。
以前の塾で「きゅうりのおいしい食べ方」について話したことがありました。その時に、私が小さい頃、家の畑で採れたきゅうりに蜂蜜をかけて食べていた話をしました。祖父が畑をしていて、いつもとれたての野菜を食べていたのですが、きゅうりに蜂蜜をつけて丸かじりする食べ方も祖父に教わり、それが当たり前でした。

しかし、他の塾生から「それはない」とあまりに不評だったので、
「じゃあ、園の畑で採れたきゅうりで確認しよう!」ということになり、本日の日中に至ります。
昼休みに、畑で採れたきゅうりと蜂蜜を準備してくれて、各クラスの職員に食べてもらいました。
しかし、そこでも不評の嵐で「これはない」「そのままのほうがおいしい」「まあ、冷蔵庫にこれしかなかったら食べなくもない。」というような結果でした。
いざ、自分も食べてみましたが、あまりおいしくなかったです…。
小さい頃の記憶は何だったのでしょうか?不思議な気持ちになりました(笑)

食事が終わり、8月30日の塾セミナーについて話し合いを行いました。
今年度の塾セミナーのテーマは、「10の姿」についてで、毎月1つの項目について発表させて頂いています。今回の項目は「社会生活との関わり」で指針にはこのように書かれています。

「家族を大切にしようとする気持ちをもつとともに、地域の身近な人と触れ合う中で、人との様々な関わり方に気付き、相手の気持ちを考えて関わり、自分が役に立つ喜びを感じ、地域に親しみをもつようになる。また、保育所内外の様々な環境に関わる中で、遊びや生活に必要な情報を取り入れ、情報に基づき判断したり、情報を伝え合ったり、活用したりするなど、情報を役立てながら活動するようになるとともに、公共の施設を大切に利用するなどして、社会とのつながりなどを意識するようになる。」

「社会とのつながり」と聞くと、時がたつとともに、地域の人とのつながりが薄れてきていることが一番に浮かんできます。またそうした地域の人とのつながりが薄れていくことによって「伝統」「文化」にもつながってくるのでしょうか。そして、そういった背景を踏まえ保育所の役割とはどんなことなのでしょうか。また、“~遊びや生活に必要な情報を取り入れ、情報に基づき判断したり、情報を伝え合ったり、活用したりするなど、情報を役立てながら活動するようになる~”という部分では、情報が多い今だからこそ、正しい情報と誤った情報を見分ける力が必要だというような話にもなり、話を聞いているとハッとさせられるような感覚にもなりました。

塾長が毎日書かれているブログ『臥竜塾』2017年1月6日『集団の意味』の中にこんな文章があります。

『“現代はどうでしょう。集団とのつながりを断ち、集団に属することで生じるしがらみや息苦しさを軽減する。個人として存在しやすいように技術は進み、経済成長を実現してきました。次々にマンションが建ち、個人は快適で安全な環境を得ましたが、地域社会の人のつながりはどんどん薄れた。

直近では、人々はソーシャルメディアを使い、対面不要な仮想コミュニティーを生み出しました。人間の歴史の中にない集団のつくり方です。思考や時間に応じ、出入り自由なサイバー空間で「いいね!」と言い合い、安心し合う。現実世界であまりにもコミュニティーときり話された不安を心理的に補う補償作用として、自己表現しているのかもしれません。でも、その集団は、150人の信頼空間よりおおかたは小さく、いつ雲散霧消するかわからない。若者はますます、不安になっています。

クリスマスを一人で過ごす若者の中に「一生懸命働いた自分へのご褒美」に、自分に高級レストランを予約する人もいると聞いて考え込んでしまいます。人間は他人から規定される存在です。褒められることで安心するのであって、自分で自分を褒めるという精神構造をずっと持たなかった。それがいま、少なからぬ人々の共感を呼んでいる。やはり人間関係が基礎部分から崩れていると感じます。

土地とも人とも切り離され、社会の中で個人が孤立している時代です。人類はどうやって安心を得たのか、生身の体に戻って確かめるために、霊長類学が必要とされているのでしょう。”

ここに、私たちが子どもたちに伝えなければいけないことが見えてきます。というのは、繰り返し主張しますが、このような集団を乳児の頃から持っているのが、保育施設であるからです。私たちは、集団という言葉を使うのは慎重になります。それは、集団教育が、子どもたちを間違った方向に導いてしまった経験があるからです。それもあって、「一人一人に」「個々に」という言葉が多く使われるようになりました。しかし、それが一人一人をバラバラに切り離してしまったのです。この指摘は、私はずいぶん前からしてきました。山極さんは、「思い合うことが信頼や安心をもたらしてくれる」と言います。それは、人間は、一人ではどうにも生きられない存在だからなのです。そして、最後にこう結論します。

「グローバル化で社会が均一化すると、逆に人々の価値観は多様化する方向へ向かいます。個人が複数の価値観を備え、自分が属する複数の集団でそれぞれのアイデンティティーを持つようになります。そうした時代には、5感をフル出動させた人間関係のつくり方がさらに重要になるでしょう。」』

今回の10の姿の項目の1つである、「社会生活との関わり」と重なる部分があると思います。現代社会の在り方を改めて実感するような内容ですね。
現在、塾セミナー当日の発表に向けて、塾頭と横田先生が中心に準備を進めてくれているところです。たくさんの方にご参加いただき、一緒に学びを深められたらと思います。

これで、今回の報告を終わります。

報告者 田崎 天悠

きゅうりとハチミツ」への1件のフィードバック

  1. きゅうりとハチミツの組み合わせ・・・なかなか斬新ですね。おそらくキンキンに冷えたキュウリだったら少しは美味しく感じたかもしれませんね(笑)
    田崎先生の視点から藤森先生のブログを紹介していただき、ありがとうございます。とても参考になるブログです。一人ではどうにも生きられない存在と書かれてあるように、私も皆さんに助けてもらいながらプレゼンを考えています。今回の報告はとても勉強になりました。

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