「ミセス・ダウト」を観て…

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25日から27日までGTサミットが開催されているのですが、それに参加するために東京に来ていた、外部塾生の邨橋tが今回の塾に参加するという事で久しぶりに塾生全員集合かと思っていたのですが、西田tが体調不良との事で今回はお休みでした。

 

そんな中での今回の塾のテーマは、映画「ミセス・ダウト」を見て、でした。塾長のブログの8月15日の回で「ミセス・ダウト」についての話題からこの映画を塾で観ようという事になりました。ストーリーや塾長の考え方などが書かれているので詳しくはそちらを見て頂けたらと思います。

観終わってから一人ずつ順番に感想を下記のよう述べていきました。

柿崎『最近の塾長の講演の中で「多様性」という言葉が出てきていますが、子どもに対して父母や男女、大人と子どもといった多様性の環境の必要性を感じた。』

邨橋『一番印象的だったのは、お父さんが職場のテレビ局のスタジオに入り込んだ時、一人で恐竜のおもちゃを使って遊んでいる俳優の演技を見ていたテレビ局の社長が、つまらなそうにやっている姿を見て「どうすれば子ども達を楽しませてあげられるのだろう…」と考えていたシーンで、常にこう考えることが「保育」なのではないかと感じた。また、子どもにとっては、「父と母のバランス」が大切であることを感じた。』

塾長『映画の中で母親が仕事に行っている間に、子どもと父親が部屋中をメチャメチャな状態にしながら夢中になって遊んでいる姿と、それを仕事から帰ってきた母親があきれる姿の両方が子どもにとっては必要である。その無邪気さに子供らしさを感じるが、最近、大人が思う「子どもらしさ」について大人好みに変わってきていることを感じる。例えば、ブロックで遊ぼうとするとき、子どもが精密な素晴らしい作品を作ることを期待することが多いが、積み木でいい作品を作ることではなく、積み木を通して、子ども同士の協同性を学ぶことにも意味があることを意識してほしい。』

小松崎『離婚寸前の夫婦の会話に、最近の塾長のブログに出てくる「オプティミスト」(→問題はここに置いて引っ越そう!という父親の楽観的な考え方)と「ぺシミスト」(→もう無理なの…という母親の悲観的な考え方)がぶつかることが離婚につながったのではないかと感じた。』

塾長『この映画では、子どもたちは女装をしていた父親から、彼女が父親であることを知らずに父性を感じていた。つまり、父性と母性は何も実際の男女によってすみ分けられるものでもないんだよね』

若林t『ぶつかる毎日から、離婚してお互いが離れて暮らし余裕ができたことで、相手を理解し、家庭の在り方がかわってくると感じた。』

本多『もし自分が子どもの立場だったら何を考えているだろうか。と、考えてみたり、様々なあり方の家庭があるんだなと感じた。』

山下『ちゃんと両親がいればそれにこしたことはないが、離婚をしていても、ちゃんとした家庭というのがあるんだ。また、自分にもまだ一歳にもならない子どもがいるが、見ていると遊びたいときは自分の方へ来るし、甘えたいときは母親の方へ行っている。これは小さいながらも大人を使い分けている。そのために両親のバランスが大切であり、子どもだからと安易に考えるのではなく、一人の人間として接していかなければならないと思った。』

話は、映画から離れて、

邨橋『最近読んでいるビジネス書の中に「人格形成」という言葉がでてきていたけど、人格形成という役割は何も保育園と幼稚園だけのものではないのだなと感じた。』

塾長『無人島で住んだら人格は必要ない。人と人が関わっていく、社会だから人格形成が必要になる』人格についての話し合いが行われました。

このブログがたちあがる前にも、塾で何度か映画を通して学び合う事がありましたが、今回思ったことは、一つの映画から各々が何を感じ、何を思ったかを話し合うことで自分が感じ取れなかった部分を他の塾生が感じていたり、うまく消化できなかった感想が塾長の言葉で飲み込めたりという事がありました。この映画から学んだことを普段の保育に活かせていければと思います。

 

そして、今回の塾メニューは先日塾長が出張で石川へ行った際のお土産の、甘海老の炊き込みご飯と、のどぐろの糠漬け、車麩のカツ、塾長が頂いただだちゃ豆に、なめこと長ねぎの味噌汁でした。そして食後のデザートは、塾の夏の定番となったかき氷でした。(報告者 柿崎)

今回のメニュー

今回のメニュー

夏の定番となったかき氷 ぶどうシロップ&練乳

夏の定番となったかき氷
ぶどうシロップ&練乳

 

「ミセス・ダウト」を観て…」への2件のフィードバック

  1. 一つのものを多くの人で共有する体験はいいですね。自分一人では気がつかなかった視点や考え方を知ることはそのことをより深めてくれるようでもあります。何かをする時でも一人よりも複数の方がどんどん物事が展開していき、自分が想像していたものとは全く違ういいものになっていくことがあります。そんなそれぞれの人の考え方を知り、受け取り、受け入れることも多様性を大切にするということになるのでしょうか。「そうか、そんな意見もあるんだ」、「そういう考え方もあるのか」ということを受け取り、自分の中に入れていくことで、狭くない価値観で様々なことを見ていけるのかもしれませんね。

  2. 塾では映画鑑賞も行うのですね。一つの作品を話し合う中で様々な学びがあります。そのような目的で映画を見た経験があまりない為、とても興味深く、とても楽しそうに映ります。
    人格が社会があるからこそ必要であるという考え方はとてもインパクトがあります。考えてみれば本当にそうです。人間は社会の中で生きる生き物であり、より生活しやすく、より、幸せに生きていく為にも、人格を磨いていくことが大切であるように感じました。

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