11月27日 報告 心のバリアフリー

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前回の報告から、かなり時間が空いてしまいました・・。すみません。

思い出を振り返った後は、塾長が録画した番組をみんなで見ました。

それは「発達障害」に関する番組です。

それぞれADHD、LD、自閉症を抱えている3人の方のそれぞれの症状や経験などを聞きました。

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まずはADHDの小島慶子さんです。

おそらく保育関係者の方はなんとなく症状は理解していると思いますが、

小島さんの場合は一つのことに集中することができません。

例えば部屋の片付けをすると、片付けようとした本を読んでしまい、そのまま読み耽ってしまうことや、家族旅行に出発するのに、やりかけの仕事始めてしまい出発時間を30分もおバーしてしまうなど、一つの事を継続してやるのが難しいようです。

またテレビの収録中にコメンテーターで出演した場合、自分のコメントに集中しすぎるあまりに、ずっと話してしまうというのもあるようです。

しかし小嶋さんの2人の息子さん、そしてマネージャーも小嶋さんの症状をちゃんと理解してくれているそうですね・・・。

 

2人目は柳家花緑さんです。

花緑さんは読み書きのLDです。ですので、小学校の時には大変苦労されたようです。

通知表は体育と図工以外はほとんど2だったそうで、先生からもいつも注意され続け、

「自分は何をやってもダメなんだ・・・」と思い込んでしまったそうです。

しかし、落語と出会い人生がガラリと変わりました。

落語というのは読み書きではなく、師匠の話を耳で聞き、それを覚えて自分のものにしていくので、読み書きが苦手な花緑さんにとっては、逆に聞くことに関しては突出していたため、飲み込みが早く、ぐんぐんと力をつけていったそうです。

そしてついには、戦後最年少の22歳で真打にスピード昇進を果たしたのです。

自身が発達障害と自覚したのはテレビの出演で自分の中学校時代を振り返り

「落ちこぼれで、読み書きはてんでダメでした。通知表も1が並んでました」と公開したところ視聴者から「息子も花緑さんと同じ発達障害です」とメールが届き、初めて自分が障害と気づき、最初はショックを受けましたが、今では知って良かったと話されています。

 

3人目は漫画家の沖田×華(おきた ばっか)さんです。

沖田さんはASD、ADHD、学習障害の3つの障害を併発しています。

コミュニケーションが苦手であったり、感覚が過敏になってしまうそうです。

普段、私たちは相手の会話を聞き取ることが容易なことですが、自閉症スペクトラムの場合は周りの人、全ての会話を耳で拾ってしまうようで、

特に苦手な音ほど大きく聞こえてしまうそうです。沖田さんは高校を卒業し、看護師の道を進みます。

しかし職場で人間関係が上手くいかず、退職し、あるギャグ漫画を読んだことがきっかけで、漫画家の道に進みます。

色々と調べると私と同じ富山県出身でした(笑)なんだか勝手に親近感を持ちました。

 

私たちは発達障害というのは理解しているつもりですが、

実際に発達障害を抱えて生きている人の気持ちを100%理解するのは難しいと思います。普通に読み書きはできるし、コミュニケーションも取れます。

番組の中でこんな疑似体験がありました。

それは文字のLDを抱えている人が文章を読むとこんな感じになるというものです。

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黄色枠に暗号と平仮名の文字が対応していますが、

それを暗号と平仮名が混ざっている文を読んで見てください。

かなり時間がかかりませんか??

文字のLDの人は、常にこういう状態だそうです・・・。

普通に読むと数秒で終わる文章が、何倍も何十倍もかかってしまいます。

文字のLDは、読み書きメインの国語だけでなく、文章というのは、どの科目にも関わってくるので勉強自体が苦手になってしまいます。

これは・・・辛いですね・・・。

藤森先生の講演でも、せいがの森保育園の職員で文字のLDの職員が在籍している話をよく聞きます。

私と同じ用務員として働かれており、私が就職したときに、本当に多くの事を教えて頂いた先輩です。手も器用で、何でも作ってしまうし、畑や野菜の栽培の事も詳しく、本当に素敵な先輩です。

その先輩が一番苦労されたのは車の免許を取る時だったそうです。

お持ちの方は分かると思いますが、テストは文章問題で全てが引っ掛け問題で構成されているので、普通の人でも読むのに時間がかかります。

それが先輩の場合は、もっと時間がかかるため、何度も落ちたそうです・・・。

先生は、警視総監に手紙を書こうかと思ったくらいだと言われてます。

その時に、平等の考えを話されます。

「与える側の平等と、受け取る側の平等」です。

ちょうど、その頃にイギリスから見学者が来られており、文字のLDの話をすると、

イギリスでは文字のLDを抱えた人にはペーパーではなく、ヒアリングでテストを受けてもらうそうです。このエピソードを聞いたときは本当に驚きました。

http://www.caguya.co.jp/blog_hoiku/archives/2006/04/post_232.html

 

平等というのは与える側がみんなに等しく与える事が平等ではなく、

最後は受け取る側がどう感じるかです。これは、本当に重要な考え方だと思います。

日本でもそうした障害を抱えた人でも安心して働ける場所が増えてきているそうです。

今回、紹介されたのは7割の社員が障害を抱えている職場です。

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写真のように様々な工夫がされており、障害を抱えている人でも安心して働ける環境を用意しています。

http://www.caguya.co.jp/blog_hoiku/archives/2009/05/post_1280.html

藤森先生は「バリアフリー」という言葉についてブログに書かれています。

障害のある人が障壁(バリア)となるものを除去するということですが、

「心のバリアフリー」ということも言われていたのを思い出します。

障害を持っている人に限らず、肌の色、目の色、髪の毛の色、言葉、世界には自分と違う人がたくさん生活しているように、

心の障壁をなくす事、それは「多様性」という考え方を子ども達には持って欲しいと思います。(報告者 山下祐)

11月27日 報告 心のバリアフリー」への1件のフィードバック

  1. 多様性を認め合う社会へ、こういった情報の発信はどんどんされるべきだと思います。認める前段階よ知る、という段階を沢山踏む時期、なのでしょうね。日本という国も少しずつ進歩していることを実感することができるようなこの度の内容です。

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