ご機嫌いかがでしょうか! 臥竜塾生の小林でございます。
12月14日(水)に行われた塾の様子を報告させて頂きます。
この日行われた塾はオープン臥竜塾ということで塾生だけでなく、
塾生ではない職員の先生方も参加頂く日でございました。
食事も普段よりも少し豪華なものを用意して、いつもとは少し違う雰囲気の塾となりました。
換気を時間を決めて行う等、感染症には十分注意をして飲食をしました。おいしいイタリア料理やフライドチキンに舌鼓を打ち、楽しい時間となりました。
普段あまり接点のなかった塾生ではない先生方とお話をしたり、塾生同士でもいつもは話さないようなことについて語り合ったりと、相互理解が深まったように感じました。
自らの保育観や問題意識を語り合う、日頃の保育における悩みを先輩に聞いてもらいご助言を頂くといった場面もあり、大変勉強にもなりました。
そして歓談するだけでなく、今年入職した職員4人による自己紹介タイムもありました!
もう就職してから一年近くが経った今だからこそ、深い部分について話すこととなり、今まで知らなかった皆さんの一面を知る良い機会となりました。
またこの日のメインイベントとして、参加者全員でプレゼント交換を行いました! それぞれが決められた金額のプレゼントを買ってこの日を迎えました。一人ひとりがくじを引いてお贈りする相手を決め、その方へのメッセージとともにプレゼントをするという趣向です!
やってみるとなんとも不思議なのですが、くじで決めたはずの贈り先にもかかわらず、それぞれのプレゼントが相手にぴったりのものに思えることばかりでした。まるでその相手のことを考えてプレゼントを用意したかのようなのです!また贈り物を渡す際のメッセージも、日頃伝えられていない感謝や期待、敬いなどの気持ちが心から込められたものばかりで非常に感動的な時間となりました。
私にとっては初めてのオープン臥竜塾となりましたが、塾外の先生方といろいろお話できたり、また塾生同士でも今まで話したことのない話題について語り合ったりするなど、相互理解をする上で大変良い機会になったと思いました。来年も是非参加して、いろいろな先生方と意見交換やおしゃべりを楽しみたいと感じました。
自己紹介タイム中!
ということで塾の報告は以上となりますが、少し短い内容となったので、誠に勝手ながら以降は私が最近読んでおもしろかった本を紹介させて頂きます!
その本とは『きずなと思いやりが日本をダメにする 最新進化学が解き明かす「心と社会」』です。
社会心理学者の山岸俊男氏と進化学者の長谷川眞理子氏の対談集で、日本社会にある精神論主義を否定し、科学的な知見をもって社会を変えていくことの重要性を説いた本です。話題は多岐にわたるのですが、少子化問題や教育についての言及も多く、保育関係者なら必ず興味をひかれる内容になっています。
以下は目次にある見出しを私が適当に抜き出したものですが、見守る保育に関わる方ならこれを見ただけで絶対に読みたくなると思います。
・なぜ哺乳類は「子育て」をするのか
・ヒトは共同繁殖の動物
・母性神話のウソ
・ヒトの育児は社会ぐるみで行うもの
・なぜヒトはヒトになったのか
・生き延びるための「社会」
・仲間意識でサバイバル
・「つい」助けたくなる心
・なぜ幼児はおしゃべりが好きなのか
・人間社会を支える「心の読み合い」
・共感する力とは
・情けは人のためならず
・「協力する知性」の誕生
・ヒトはなぜ親切に振る舞うのか
・なぜルールを守らなくてはならないのか
上記で列挙したタイトルはほとんどが前半部分なのですが、進化学や社会心理学の知見から「人類は集団で子育てすることによって生き残ってきたこと」や「人間は生まれながらに他者と協力する力を持っている」ことなどが明らかにされています。これらのことは見守る保育を実践する上で重要な事実であると思います。
あとがきの一節に「進化で作られた人間の性質を出発点にする」というものがありました。今後も、進化学や行動生態学、社会心理学といった分野の本も読んで人間の本質を理解し、見守る保育を理解する上での出発点としていきたい と思っております。
報告者 小林