教科としての道徳!?

6月30日の塾報告をさせていただきます。

今日で6月が終わりと同時に2021年も半分が過ぎようとしていますね。あっという間に感じます。さて、本日の塾のスタートは高田馬場にありますエン(旧カーポラボーロ)のシェフ鳥海さんが投稿しているYoutubeを見るところが始まりました。独特の間のとり方と話し方でついつい聞き入ってしまいます。

よかったらご覧ください。そして、ぜひ、お試しください。

動画を見終わると、いよいよ本題に入っていきました。

今日の塾では、道徳について話がでました。

塾長より、道徳が教科になると言う話があり、教科になるということは、答えに◯×をつけるようになり、教えるということになります。それを踏まえた上で、塾長が小学校6年生の道徳の教科書を持ってき、3つの話(野球の話、剣道の話、サッカーの話)を読んでくださいました。

野球の話(星野くんの二塁打)

星野君は少年野球チームの選手。ある公式戦でのチャンスに星野君に打順が回ってくる。ここで監督が出したのは、バントのサインであった。しかし、この日、星野君は打てそうな予感がして反射的にバットを振り、結果二塁打を放つ。この二塁打でチームは勝利し、チームは選手権大会出場を決めた。

だが翌日、監督は選手を集めて重々しい口調で語り始める。チームの作戦として決めたことは絶対に守ってほしい、という監督と選手間の約束を持ち出し、みんなの前で星野君の行動を咎める。小さくいえば、監督との約束をまもり、大きく言えば、チームの約束を破った

野球は勝てばいいというものではない。

剣道の話(人間を作る道―剣道―)

剣道の試合を見にいったとき、自分のも剣道がしたい、かっこいいと思った。そんな憧れの気持ちをもちつつ、剣道をやり始めた。しかし、初めは色々な決まりを叩き込まれ、さらに早く試合がしたいのに、防具をつけて稽古をするまでに1年もかかった。

特に礼の仕方については厳しく教えられた

早く試合がしたが、なぜ

そう思いながらも迎えた初めての試合。嫌なこともやってきたのだ、きっと勝てる!そう思いつつも、初試合、負けてしまう。

負けた悔しさから不貞腐れた態度で礼をした。

監督は真っ先に礼のことを叱った。

自分はなぜ叱られたのかわからなかった。

その後、大人の試合を見た。大人の試合はすごい試合に負けた方の礼、とても立派な態度で礼をしていた。

剣道は礼を大切にしてきた。「人間性を磨いていくこと」が剣道の目的

いつも重かった防具がここなしか軽く感じた

サッカーの話

今日はサッカーの練習試合。今まさにシュート打たれそうで、得点は2−2。ここでシュートを打たれればピンチになる。

なんとか止めようと思い、スライディングをする。なんとか止めることができたが、イエローカードを出された。

「自分はちゃんとボールにいった!やっていない」と講義した。

チームメイトが「審判の指示に従え」といったが、

「僕はやっていないのになぜ?」と講義を続けた。すると、審判が赤いガードをだした。レッドカードになった。

ペナルティーキックを打たれ、試合は2−3になって負けた。

家に戻り、兄に試合のこと話した。

審判にだって間違えることもあるだろうし、そんなことあるでしょ?

すると、兄はサッカーをやめろと言った。

そんな話をしながら陸上のテレビが流れる。優勝候補の一人の選手がフライングで失格なっていた。会場も泥めいている。

兄が言った「これがルールだ」

という3つの話を読んでくださいました。

塾長曰く、日本のスポーツの特徴ではないですが、海外では年を取ってもスポーツを続けています。なんとなくわかる気がします。子供はスポーツを大人にさせられているんですかね?そうであれば、確かに大人になってもスポーツをするという考えは希薄しますね。

道徳が教科になり、答えを教える、答えが出てくるとしたら、ちょっと怖い気がしますね。星野くんの二塁打の話ではないのですが、監督の意見にただ従うことが必ずしも正解なのでしょうか。考えなしに、はいはいと誰かに従ったりすることは危険な気がします。

そんな話を塾生でやっていると、塾長が1年生の道徳の教科書を持ってき、一つの話を読んでくださいました。

おじさんの手紙

小学校にお手紙が届きました。

「おじさんは皆さんと同じ電車に乗っていました。みんなが乗ってきたときには、ちょっと嫌な気持ちになったのです。どうせうるさいだろうからと思ったからです。しかし、皆さんはとても静かでした。それをみて、おじさんは恥ずかしくなりました。

嫌な気持ちになった自分が恥ずかしい。

電車の中ではみんな、にこにこで降りていく

そんなみんなを見送り、

みんなにお礼を言いたく手紙を書きました」

というような内容でした。

塾長「4つの話を聞いて、若い人はどう思うのか聞いてみたいのだけど」

高橋くん「自分は野球をやっていたので、それについて。うーん、深くそれを知っていれば、そうかもと思うのですが、小学校6年生でってことを考えるなら、この教材はどうなのかなと思います。大人になった今の自分なら、入りたいチームの監督を知っていて、それで選べるので監督の指示にも従いますが」

と話していました。

塾長が小学校の先生をしていた時、道徳の研究授業の講師をしたことがあるそうです。そこでは、勇気についての授業だったそうで、授業をされていた先生が「これは勇気ですか?」と生徒たちに質問しました。すると手を上げる生徒がいて、それに対し、「はい皆さんは違います,×です。次にいきましょう」と話が進んだそうです。塾長はこれに対して、なぜ、子供たちが勇気と思ったのか、その理由を聞かないといけないと話されました。

今回の塾で紹介4つの話はというわけではないですが、「集団の怖さ」が出ているような気がする。子供集団が大切だといっているが、こう言うことではない。集団はみんなの意見に従うからいい集団なのではなく、色々な意見があってそれを認めあうからいい集団だと話されました。本当にその通りですね。

そして、子供は生まれながらにして社会のルールを知っているという話に移りました。

どういうことかというと、塾長が子供社会でルールが出来上がっていく瞬間をみたということでした。

子供たちが体を動かしたくて走り出します。しかし、それぞれが好きな方向で走ってしまうと当然ぶつかってうまく走れません。そこで、子供たちが自分たちで、同じ方向に走ろう!しかし、みんなが同じ方向に走っても、今度は走るスピードが違いうまく走れません。そしてら、同じリズムで走ろう!となったそうです。すると、全員がぶつかることなく走ることができたそうです。

ルールは誰かを縛るものではなく、お互いが心地よく過ごすためにある。そう考えれば、確かに集団生活していく子供達が独自のルールを自分たちで作りそれで仲良く遊んでいるような気がします。子供って本当にすごいですね。

そんなことを思うと、道徳で何かを教えようという教科はどういうことですかね。いろんな考えがあっていい!時にはそれをお互いに折り合いをつけながら、その場にあった考えにまとめていくことが大切な気がしますが。難しいですね。

という話をし、塾は終了しました。今回の塾はとても白熱し、いつも以上に濃い内容の塾だったように感じます。楽しい時間はあっという間でした。まだまだ書き足りていない部分がありますが、今回の報告はこれでおしまいにしたいと思います。

報告者 横田 龍樹

久しぶりのZOOM塾

6月16日の塾の報告です。

6月14日から関東も梅雨入りの発表がありました。今回の塾は雨となりましたので、久々のZOOMで、14名での塾になりました。

最初の話題としては、高橋先生から小松崎先生に3、4、5歳児の木工ゾーンの導入の仕方について質問をしていました。小松崎先生は元新宿せいがの職員であり、さらに3、4、5歳児の担任経験もあったのでその時の経験を高橋先生に伝えていました。その時私が感じたのは、高橋先生は自園の先生にやり方を聞いているのはもちろんですが、ZOOMを通じて今では他園の小松崎先生にアドバイスをもらったりいろんな人に意見を聞ける、また、一緒に学んでいけるというのは貴重な仲間だなと改めて感じました。

次の話題は、前回に引き続きチームワークの話をしました。新宿せいがではざっくり大まかにクラス内の仕事、役割を番号で決めています。(1番→リーダー、2番→サブ、3番・・・)その番号よって担任の先生は動くのですが、その番号に属さない「フリー」という立場の先生から、「人によって意見が違う事があるので、番号によっての役割をちゃんと決めたほうがいいのではないか」という話がありました。というのも、意見が違う二人に板挟みにあった場合どう動けばいいかわからなくなった事がある。という事でした。こういったことは職種が違ってもある事だと思います。私も以前働いていた別の職業でもあった事でした。

結果的に塾長から「◯番はこの役割と決め切らないのがせいがのいいところ。決めすぎると逆に隙間ができてしまう。また、どっちも取り持つような動きをするとこじれる事があるよ」とのことでした。また、「違いというのは男女間でもあるので、自分はどういうタイプなのかを知る事も大事。仲を取り持つタイプなのか、自分を通すタイプなのか何なのか」そして「意図して動くのは大事だけど、決め過ぎると違う意見が出た時に迷ってしまう。ある程度フラットな感じでいた方が柔軟にいれる」と教えてくれました。

確かに素晴らしい意図を持っていても、状況に応じて様々な変化があると思います。子どもの行動や、天気、怪我や病気など様々なことを予想していても想定外なことはあります。予想しておくことは大事ですが、縛られすぎてしまうととっさに起こったことに対処できなくなってしまいますね。「柔軟性」とは保育者において重要な要素なのかもしれません。

塾の最後は、塾頭と森口先生が環境セミナーで流すためのせいが保育園の紹介動画を観て終わりました。   (報告者 柿埼)

プレ発表

誕生日おめでとうございます!!

塾生「ハッピバースディトゥーユー、
   ハッピバースディディア…
   高橋くーん、ハッピバースディトゥーユー♪」


高橋くん「ありがとうございます。」

そんなクールでストイックで豆知識の豊富な彼が25歳になりました。有言実行タイプの彼は本当に頼りになりますし、今現在幼児クラスでは運動遊びやブロックゾーン、木工ゾーンと自分のアイディアや他の先生からの意見も聞きながら環境作りもストイックに取り組む姿勢がとても刺激を受けますし、私もやらなければ!という気持ちにさせてくれます。
 そして載せていいかわかりませんが合わせてめでたく結婚もされまして先日親族で結婚式も済ませてきたということです。
めでたいですね〜。

それでは本題に入っていきます。
まずは出張報告からです。先週、第二いちご保育園さんと水神保育園さんに藤森先生が講演をされた際に付いて行った柿崎氏、横田氏、川辺氏の報告を受けました。

まずは川辺氏が水神保育園の報告から…
3園合同で行われ、3園の実践発表から藤森先生の講演という流れでした。色々と話した上で、質問などで反応はよかったワードが「チーム保育」だったそうです。
 やはり新宿せいがも含めて、チーム保育というのはとてもいい保育であると同時に難しさも伴うのかなとも感じました。
職員の入れ替わりもありますし、どんなことがチーム保育なのか、どうすれば上手く回るのかというのは「人」を受け入れることからまず始まるのかなとも個人的には思います。
以前の山下氏のブログに通じますが、この時期に改めて考えるのもいい機会かもしれないですね。

横田氏からの報告では新宿せいがにいることで出来上がった環境(とは言ってもまだまだ進化していく必要はありますが)で当たり前にしていることが他園では当たり前ではないということを学んできたようです。細かいところではロッカーと片付ける場所を変えることで子どもがわかりやすい環境になったと報告を受けたことで横田氏は実家が保育園のため、帰った時にこういったところから始めるんだなと実感したようです。環境から保育をする大切さも合わせ感じる次第です。

柿崎氏による第二いちご保育園さんの報告ではメインはSTEMに関する講演だったそうです。
柿崎氏が印象に残った部分としては「stemのいいところは90%失敗する」「失敗をして立ち直る力、それから学んでいくところが大切」「上手にいくことが科学ではなくて挫けないで何度でも挑戦する姿を見せていくことが子どもにとってのモデルになる。」という話を受け、新宿せいがでも森口先生が誕生会などで見せる科学実験では何度も失敗してもやり続ける姿勢と重なるなと感じとそうです。確かにそうですね。失敗をおそれてはいけませんね。

STEMというのは特別なことではなくて私たちが普段保育の中で行っていること、その中で何が原因なのか、こういう因果関係があるのか、なんでこういう風になるのかなというように考えることが大事ということ。いけないのは躾とか道徳の原因にしてしまうのではなくどんな環境が原因なのかと考え、見極めることが必要があるということ。

と藤森先生はまとめています。

そして最後に塾セミナーを毎年やらせていただいておりますが、今回は他園の方々には発表を依頼しておりまして、6月30日に行われる発表は長野の小諸市にあるさくら保育園さんから甘利さんとなっています。内容はチーム保育についてとなります。詳しい内容は当日聞いていただければと思います。
聞き終わった感想としましては藤森先生に21世紀保育のススメの本から抜粋するなど非常にわかりやすく、甘利さん自体がとても楽しそうに生き生きとお話しされているのが印象的でした。細かいところの意見も塾生から出て、修正してからの本番の発表というのが楽しみです。
 こうして今回の塾はお開きとなりました。最後まで読んでいただきありがとうございました。

報告者 本多悠里

立ち止まること

6月9日(水)の塾報告です。

今日は塾長の藤森先生が保育雑誌で原稿を執筆されるそうで、その打ち合わせがオンラインであるため、前半は塾生だけで様々な議論を行いましたが、中でも白熱した議論が「チーム保育」です。

見学者から質問の中で

「チーム内で、職員間でやり方が違う場合、どちらに合わせればいいですか?」という質問があります。

おそらく、多くの園でありそうな悩みではないでしょうか?

もちろん見守る保育という理念は共通ですが、その上での方法なので、どちらも間違いではないと思うので、難しい悩みですね。

例えばチーム保育を実践している園は分かると思いますが、

リーダー、サブリーダー、アシスタント・・・とそれぞれ役割があります。

そこで面白いのが、人によって違うという事です。

特にリーダーはその先生のカラーによって全く違うように、

他のポジションもある程度の動き方のベースは決まっていたとしても、

その先生の性格によって動き方が違うと思います。

さらに先生同士の組み合わせ(順番)によっては、チームのレパートリーはさらに増えますね。

だから、ここで重要になってくるのが、よく塾長が言われる「阿吽」でしょう。

ただ阿吽の呼吸に辿り着くには、私は簡単なことではないと思います。

それこそ「チーム内でやり方が違う」場合、いきなり阿吽は無理ですね。

おそらく日々、保育を進めていく中で、それぞれの動きを知り、

若干のズレを修正したり、それを話し合ったり・・・そうしたコミュニケーションが

「阿吽の呼吸」を生み出すのだと思います。

しかし新人にいきなりコミュニケーションをしなさいと言うのは酷ですね。

そんな話を塾生としていたと、打ち合わせを終えた塾長に報告すると

「互いに『言い合える文化』を作る必要があるよね」と言われました。

新宿せいが子ども園が開園した当初はベテラン同士がよく議論していたと言われました。

保育の中のぶつかりは決して悪いことではないということです。

ただ、ここで重要になってくるのが、議論に慣れているのか?と言うことです。

相手に自分の意見を否定された時に、自分の存在まで否定されたと思われないようにすることです。

確かに自分の意見と真反対のことを言われると、瞬間は「え?」と思ってしまうでしょうし、

感情的になってしまう時もあると思います。だからこそ、相手の意見を冷静になって聞くことが大事ですね。

とくに「見守る保育」という理念の上での議論なので、むしろ大切なことだと思います。

そうした議論を側から見ている新人も、

「先輩同士が、議論してるなー、どっちか決めてほしいなー」

と思うのではなく、二人の意見をしっかり聞くことが大切だと、私は思います。

どちらも間違った意見を言っているわけではないので、2つの意見を聞いて、

自分の保育の糧にすることが、必要ではないでしょうか??

確かにドンドン決めてもらった方が、先に進めるし、楽かもしれません。

ただ私は先に進むことと同じくらい、立ち止まることも重要のような気がします。

一度、楽を知ってしまい、それに慣れてしまうと、今度はそこから抜け出すことが難しくなる気がするのです。

このコロナ禍で、様々なことが効率を優先されてきたかもしれません。

それによって良い方向に進んだこともあると思います。

しかし、それによって失ってしまったものをある気がします。

コロナが落ち着き、人の移動も制限が無くなった時に、社会はどうなるのでしょうか?

今のうちに、コロナ禍によって変えてきたものを、

立ち止まって、見直しても良い時期に差し掛かってきているように思います。

(報告者 山下祐)

食育

5月も終盤に差し掛かりましたね。

この緊急事態宣言の影響で、昨年同様親子遠足が延期になりました。しかし新宿せいがでは行事の準備に余念がありません。社会情勢に振り回されないといけないこの情勢下においてもどのように行事を開催することができるのか?ホントに頭が下がるような思いです。

実際に東京の状況はというと通常運転していますが………(笑)最近、毎度行事の前の塾報告にあたることが多く同じような表現になってしまいますが、新宿せいがこども園は、ホント子どもの最善の利益に対して社会情勢を踏まえながら、園長先生の考えの元、行事に対して日々試行錯誤してる所です、中止にするのは簡単な事だとは思いますが、みなさんが知恵を出し合ってどのようにやっていけばいいのかを具現化していく様を見させてもらっています。有難いですね!

さて、前置きは少し長くなりましたが、今回はイレギュラーで、木曜開催となりました、仕事で少し遅くの参加になりましたが。セミナーのプレ発表です。

その前に今回のプロローグは髪の話になりました。みなさんサラサラヘアーご存じでしょうか?

その中で、高橋先生の髪の話に、髪を長く伸ばしている先生。ロングヘアーでかんざしさせるぐらいまで伸ばしているそうです!かっこいいですよね!

僕の青春時代はゆとり教育になる前の時代だったので、ある意味において古き良き時代の名残が残っていましたが、多様性というものに対してまだまだだった印象があります。型にハマってるというか、マイノリティ派は排除されてしまうことが多かったりと、マジョリティ派が多かったように思います。髪の話ですが、黒髪短髪が、ザ、男的な感覚とでもいうのでしょうか。

これが美徳として捉えられていた、青春時代でした。今の時代のニーズに合った考え方をしなければ淘汰されてくる時代になってくる。多様性を認めるというよりか、認めざる負えない環境を作っていかないと、それこそ本末転倒になってしまう時代になってきているのを感じます。

見守る保育は、多様性を尊重する保育であり、それを園長先生は昔から提唱されている。時代がやっと追いついてきた感じが否めませんね(笑)時代の流れでしょうか?そんなこんなで色んな個性が集まっているのが新宿せいがこども園であり、色んな個性が相乗効果を生み、人的環境に至ってもいい効果を生んでいるのが新宿せいがのチーム保育なのだと改めて感じさせてもらいました。

ここで先生方が集まったので本題に。

みなさん今回のテーマは、「食育」。

駒沢こだま保育園の佐野先生の発表になります。食育で色んな取り組みをされている園です。

内容は、デイリークッキングについてです。ビックリしたのが、0、1歳でもクッキングをしているという点です。

どういう内容なのか?食材の匂いを嗅いだり、触ったりと感触を確かめるようなことをされているそうです。2歳児クラスでは、手の巧緻性の発達も考えて、

ちぎる、混ぜる、こねるがありますが、ちぎるの中でも大きさを意識してちぎったり混ぜるのも、トングなどの器具を使い混ぜたり、こねる作業に至っては、触るからまとめることができるようになり、形も成形できるようになってくる。

3,4,5歳児は、包丁も使うそうです。時間もかかりますが、子どもたち同士が考えることを大切にしており職員は危機管理もしつつ見守る姿勢だそうです、クッキングを通して、大きさ、量の調整、空間の認識。文字や数などといった事を日々学んでいるそうです。

毎日やっている所はホントすごいことですよね。個人的には先生方大変じゃないかなと思ってしまったりも(笑)

このデイリークッキングの中で、一番大事にしていることを言ってくださいました。栄養士、調理師さんと保育士の関わりが非常に大事。ホントそうですね。素晴らしい取り組みを話してくれました。

ここで、小松崎先生から感想が、新鮮でおもしろい、脳の初期の敏感期、0~3歳児になるまでがピークであることから、僕たちが大事にしないといけないのは、五感を大事にしていかないといけない。その中で、一度の活動でこの五感を感じる事ができるのが、食育だとおっしゃっていました。ホントその通りですね、日々の保育を形成するにあたり、食育の大事さを考えさせられる、塾となりました。

今回も色んな話を聞けて見聞を深められることができるのは、このZOOM塾の良さだと思わさせていただいた会になりました。有難いですね!

報告者 川辺

梅雨入り間近

そろそろ梅雨入りかな?と思っていたら、カラット晴れた日が続き、夏の始まりを感じるような近頃です。晴れるのであればとここぞとばかりに散歩に出ることが多く、先日小さな池のある公園にいったら水蛇に遭遇しました。

この蛇はピンチになると死んだふりをするそうですね。なぜ死んだふりをすると狙われなくなると思うのかは謎ですが、ピンチを乗りきるためにどうにかしようとする心意気は伝わってきます。

6月2日の塾では逆転人生というNHKの番組を鑑賞しました。

コロナ禍で仕事を失った企業が、その危機をどう脱していったのかを追ったドキュメンタリーのような内容で、売上が0になり、投資もうけられないような状況からV字回復して前年度比4倍の売上を達成する、まさに奇跡のような話でした。

今までやってきたことが、全く通用しなくなった昨今で、新しいものをどれだけ柔軟に取り入れられるかや、転換していくか、そして自分達の武器を知り、誰に対してなにができるのかを考えることで様々な困難を乗りきっていったようですね。

保育の中に表れるピンチにはどのようなものがあるでしょう。癇癪持ちのお子さんが出先で癇癪を起こしてしまった時か、お昼寝明けに検診があって急がなければならないのにおもらしが多発してしまった時か、お散歩から帰る人数確認で一人足りなくなってしまった時か、想像すればいくらでも出てきそうですが、果たしてこれらのピンチをチャンスに変えて逆転していくにはどのようなやり方をすればよいのでしょうか。

新型コロナウイルスで顕著になったのは、適応力ももちろんですが、困難に立ち向かい、ポジティブに打ち勝っていく力があるかどうかだと藤森先生はおっしゃります。先の見えない世の中で、嵐舞う広野を進むかのようなこのご時世、飛んでくる障害物に心折れ挫けそうになることもあるでしょうが、そんな嵐すらも楽しめたら怖いものはないでしょう。

もしかしたら時には死んだふりをして息を潜めても良いのかもしれません。逆境に打ち勝っていくために我々に今できることをしっかりと一つずつこなし、いつかアフターコロナと呼ばれる時代が来たときに、この落ち込んだ時期があったからこそ、今が更によくなったねと、言えるような組織を作りたいものです。

まもなく梅雨入りということで、気分もジメッとしてきますが、それを乗り越えて気持ちのいい夏を迎えましょう!ちなみに本多先生はこの梅雨を利用して、子ども達と雨降り散歩を計画しているそうです。どのようになるか楽しみですね。

(報告者 髙橋)

図面から考える見守る保育

5月12日の塾の報告をさせていただきます。

5月も中旬に差し掛かり、今年は全国的に早い梅雨入りらしいですね。雨の日が続けば、外で体を動かすことも難しくなり、太ってしまいそうです。小松崎先生情報なのですが、そんな中、栃木県の若林先生は、地元の消防団に入隊されたそうで、10キロも痩せられたそうです笑。

さて、本日の塾も、緊急事態宣言中であるため、zoomでの開催になりました。

本日の参加メンバーです!

今日の議題は、茨城に外部臥龍塾生である小松崎先生からの話題で持ちきりでした。その話題とは、「図面から考える見守る保育」というものでした。詳しい情報は書くことができないのですが、ある保育園様の新園舎の図面をみながら、用意されてあった質問に対し、「ここの部屋はこうしたらいい」や「ここはどうなんですかね?」など塾長と塾生で考え、答える形式で話は進みました。

その中でも少しだけ書きたいと思います。

質問「2歳児の部屋はあえて独立性を保つために、壁や扉で仕切るのが良いか、ガラス戸にして、0〜1歳、3〜5歳のスペースとの連続性を持たせた方がいいか?」

難しいですよね。確かに独立性も大切ですし、他のクラスを見ることも大事な気がします。

この質問に対して塾生からの答えです

・2歳の子達が3〜5歳の子たちを全く見られないのはもったいない気がする。

・低い壁みたいなのはどうか(パーテーションのような)。

・可動式でいつでも切り替えられるようなものはどうか。

・あえて0〜1歳は壁にして、3〜5歳の部屋はガラス戸にしてみたらどうか。

などなど意見が出ました。

この質問に対して、塾長は以下のように答えられました。

基本的には、壁はつけるのは簡単だが、外すのは難しい。見せないのは簡単だが、見えるようにするのは難しい。壁を見えるようにするのは難しいが、見えるものは、布かなんかで覆ってしまえば、見えなくすることは簡単。だから、まずはガラス戸にして、クラスが落ち着くまでは、見えなくして、上のクラスを意識する時期になれば、見えるようにすればいいからそうしてみたら。

とのことでした。

正直、目から鱗でした。確かに、見えない壁を見えるようにするのは難しいですね。壁を抜くくらいしか想像できません。大変な苦労ですが、ガラス戸を隠して見えなくするのはその比ではありませんね。2歳児の独立性も、他クラスとの連続性も確保できる答えでした。

他にも、さまざまな質問が出て、みんなで考えたのですが、今回は割愛させていただきます。

さて次は、「園を設計する上で大切なポイントは?」

ということで、まずは西田先生が答えられました。

西田先生

土地によって建てられるものが決まってくる。その中で、設計士さんとたくさん話をして決めた。設計士さんは見守る保育を知らないので、ここはこういう意図があってという話をしながら決めていく。あとは、現場の先生的にはどうか、使う人の目線を大切にしている。

邨橋先生

設計の段階では、現場でどう使うかはわからないから、自由に移動できる家具を使ったり壁を使ったりしてフリーにできるようにしたい。

塾長

基本的には、どんな保育をしたいか。この子供達はここで、こんなことをしたい、という考えを設計士さんに伝えていくことが大切。本を読んでもらうこともいいし、保育の意図を伝えてながら進めていくことが大切かと思う。

と話させていました。

そして話題は塾長からの提案で、みんなはどうやって図面を考えるか?ということで話が進みました。この質問に対して、まずは鹿児島の松元先生から答えました。

松元先生

おそらく設計士さんは、年齢別で園を設計している。部屋の中で生活が完結するっていう作り方になっていると思う。ここと、ここの子供たちが名目上、◯さいと▽さいとなっていますが、ともに生活をするグループですと伝えていきたい。そうすると、保育のことをあまり知らない設計士さんにも、実質どんな使い方を理解してもらえるのか。この保育でやりたいこと、意図を設計士さんに伝えていきたいと思う。

高橋先生

何かをしたいと思いと、何かを削らなければならないと思う。職員さんの中でも話合い、理念を通して、優先順位をしっかり決めながら進めていきたい。

では、最後に塾長とよく話をしたり出張に行かれたりする塾頭はどうですか?設計をする上で大切にしているポイントはありますか?

塾頭

・・・(無視)。

ん?ない!!笑

予想外の答えすぎで、みんな爆笑でした。

そんな笑いの中、本日の塾は終了しました。

図面や、設計など、初めて考える話題で本日もとても楽しい時間でした。

報告者 横田龍樹

冷凍な話

遅くなってしまいましたが、4月21日の塾報告をいたします。

まずは、次の日が私の誕生日ということもあり、みんなにお祝いをしてもらいました!

33歳になりました。

ありがとございます!!

自分と同じ誕生日の人って実感として少ないなと感じています。

スーパー根拠はないですが!

どうしてもその前の日か、次の日が多いような印象です。

スペシャル根拠はないですか!

ちなみに分かりやすい有名人というと北海道日本ハムファイターズの中田翔選手が

同じ誕生日ということもあり、勝手に親近感を抱いてはいます。

ん〜あとはいないんですよね笑。

まあ、いいんですが笑。

いや、いました!最近では中日ドラゴンズの柳投手が同じ誕生日であると発見しました!

非常に素晴らしい投手なので、期待をしております笑

どうでもいいですね笑

そんな日の塾はまず、冷凍食品の会社が取材された番組をみんなで見ました。

番組のテーマはこのような感じです!

『★おうちでご飯を食べることが多くなった今、お惣菜業界はぐんぐん伸びて10兆円規模に!儲かってるってことはその進化もスゴいはず!という事で最新の「お惣菜テック」を取材!

★美味しすぎる冷凍お惣菜は、旬の食材をある方法で安く仕入れていた!?★ポテトサラダに4トンの圧力をかけるとアレがなんと20倍に!?★ゆでたまごが30日も日持ちするヒミツは「お酢」?★スーパーのお惣菜をピッタリ売りきるのはA I!?』

なぜ、安く、おいしいお惣菜を作ることができるのかというと、鍵は冷凍にあるということで、

旬の食材は、その時期にはたくさんとれるため、値段は下がるそうです。

その食材を大量に仕入れ、調理し、尚且つ冷凍で長期保存をすることで、安い食材を新鮮に保つことができるということでした。

このあたりは、まさに技術の進歩を感じますね。

しかも、ただ冷凍にするのではなく、急速冷凍というころで、マイナス70度で一気に冷やすので、旨味を閉じ込めることができるそうです。

技術が進歩することで、できることはどんどん増えていくのですね。

様々な可能性を感じさせますね。

また、スーパーのお惣菜を完売させるAIも登場していました。

こちらはどのように割引シールを貼れば、ピッタリ売り切れるのかということを

AIが計算してくれるのだそうです。

そのあとは、GTセミナーの内容が決まり、皆さんに動画でその内容を報告させてもらいましたが、

その動画をみんなで見ました。

次に見たのは、改築された省我保育園を取材した動画です。

というのも、環境セミナーで改築された省我保育園の紹介をしようということになり、

なかなか今は一般の方は見学ができないので、我々で動画を撮影しようという運びになりました。

詳細はぜひ、セミナーに参加して見ていただきたいのですが、

改築前の省我保育園の雰囲気を残しつつ、新しくなっているのですが、

なんでしょうか、これまでの歴史や当時の思いをそのまま引き継いでいるという思いのような

ものを建物からも感じました。

省我保育園の主任の先生と僕の掛け合いで動画が進んでいきます。

また、園庭も改築されていて、そちらも素晴らしい環境になっているので、ぜひ、見てみてください。

主任の先生とは何度もお会いはしているのですが、やはり、どこまで、ゆるくなっていいのか

探り探り僕もやっていたもので、その微妙な心理状態が見えて個人的には大変、いい経験になりました!笑

報告者 森口

zoom塾3 2021/4/28

「言葉が使いがとても悪い子どもについて、そういう子にどのように伝えればいいのか」

佐野先生から、の質問に、

「流行ったアニメや、家庭環境など、何かの影響がなければ、子ども自身で悪い言葉を考えつくことはできないのでは」

「日本は言葉の暴力について甘すぎる」

接する保育者としては、ふとした時に出る言葉、無意識に出る言葉、について気をつけると同時に、

「悪気で思っていない内に、そういう言葉について、表現の仕方について伝えてあげられるといい。怒るように伝えるとムキになるから」

とのこと。勉強になります。

渡邊先生はチーム保育について。

「全員番号を守って、それぞれの役割を全うするべきでは」

という、チームの先生の考え方によって、チーム保育が円滑に進んでいかない、という話でした。

「保育は人間性が出る」

「やってもらって助かった経験があると、自分もやってあげようとする」

「そういう経験を積まないと」

なるほどチームで助け合った経験が、その人に影響を与えるのですね。

「先ず子どもにとってが先、役割はその後」

「役割にこだわるとギスギスした保育の形になる」

「番号をシャッフルして、大変な人の後ろをフォローする体験」

「立場が逆になる思いをすれば、その立場に対して思いやれことができる」

との塾長からの言葉です。勉強になります。

チームが楽しい雰囲気になることは、大人にとっても、そしてもちろん子どもたちにとっても、とても大切なことです。

もう気付けば5月。新しい月も、楽しく実りあるものにしていきたいですね。

(報告 加藤)

zoom塾2 2021/4/28

邨橋先生の住む大阪、今コロナ禍における感染者数のピークを迎えている、という見方があります。

病院も逼迫していて、そんな中、マスクによる酸欠、というまた新たな弊害も生まれてきています。

日本では、園によって、感染拡大を防ぐ為の方法はそれぞれにあると思われますが、子どもたちにとってあまりにも過剰すぎるほどの対策、予防策は、気をつけなければそれ自体が弊害になりかねません。

その中で、「不適切な保育」という話題に。

世田谷区において、「不適切な保育の検討会」というものが開かれたそうです。

結論、「子どもの権利条約に沿っていないものを不適切」

意見の表明権を守ること、など、様々な話し合いの末にこのような結論が出されることはごく自然なことであると思いますし、また、そもそもに至極当然のようなことであるとも思わされます。

「子ども庁」創設も囁かれていますが、子どもの人権、子どもを尊重する基本理念のもと、進められていくことを改めて望みます。

「それいいと思ってるの!?」

ふとした時に口にしてしまうような言葉も、

「それは説教でも、教え、でもなく、脅迫となっていないか」

この仕事に従事する上で、肝に銘じておきたい塾長からの言葉です。

また、「主体的」について。

しっかりとした導入の末、子どもを誘導しておいて、その上で子どもがやりたいと思っている、これも主体的だ、という見方については、邨橋先生から、

「結局、子どもを丸ごと信じているか、に行き着く」

「見た目は同じように見えても、全然違う」

「子どもたちにさせたいこと、やらせたいことはあっていい」

「そこに選択があるかどうかではないか」

という話があり、それについて塾長から、その日読んだ新聞の話題を元に、

「大人からの禁止を禁止する」

つまり、

「自分から、やってはいけないことをやらない子へ」育てていく、見守っていく、ということであり、大人の強制的な、誘導的な圧力の中で子どもが育つのでなく、子どもがそう育っていけるような環境の中に子どもたちがいられるよう保育者の存在があるということを、改めて感じる思いがしました。

最後は、佐野先生、渡邊先生からの質問に、塾長が解答していただきました。

(報告 加藤)