日本科学未来館

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この前の休みに、日本科学未来館に行ってきました。

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来年度の塾セミナーの内容が「もじ・かず・かがく」になり、私はその中の「かがく」を担当することになりました。また、たまに子どもたちと簡単な科学実験をしていることもあり、何かのヒントがあればいいなと思いや、久々に行って見たくなったということもあり、科学未来館を訪れました。

まず、「地球とつながる」というテーマの展示スペースに入っていきます。
「地球とつながる」ことの説明として日本科学未来館のホームページにはこのように書かれてあります。

「私たち地球について、どれほどのことを知っているでしょう?最先端の技術とデータを使って、地球上のあらゆる生命と環境と自分とのつながりを感じ、理解するのがこのゾーンです。地球の生態系のなかの様々な生命のつながりや、地球46億年の歴史とともに育まれてきた私たち人間と地球とのつながりなど、地球規模の大きなつながりのなかに人間の存在や自分自身を位置づけてみましょう」とあります。これは後で紹介しようと思っていることにつながってくるような内容でした。新宿せいがの理念の「共生と貢献」にもつながってくるように思いました。地球と自分とのつながりを感じることができれば、周囲の環境とどう向き合っていけばいいのかということを考えるきっかけになるのかもしれません。

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「ジオ・コスモス」とアシモ

そして、その展示場に入ってまず目に飛び込んでくるのが、この大きな「ジオ・コスモス」です。このジオ・コスモスは日本科学未来館の館長でもあり、宇宙飛行士でもある毛利衛さんの「宇宙から見た輝く地球の姿を現在の地球を、多くの人と共有したい」という思いから生まれた、ものだそうです。とても迫力がありますよね。このジオ・コスモスに写っている雲の写真は今現在のものではないようですが、ある日の実際の雲の動きを記録したものになっているそうです。なんだかずっと見ていられるようなそんな迫力と魅力があります。

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ノーベル賞受賞者たちからの問い

また、このような展示もありました。
「ノーベル賞受賞者たちからの問い」というもので、日本未来科学館に訪れたノーベル賞受賞者に向けて「いつまでも考え続けてほしい問いをひとつ、来館者に向けて投げかけてください」という未来館からの依頼にこたえた展示になっているそうです。いくつかそのメッセージの中で心に残ったものがあったので紹介します。

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「不思議に思う心を忘れていませんか?」梶田隆章

「なぜと問うのはなぜだろう?不思議に思う心を育もう!」白川英樹

「いつまでも好奇心を持ち続けるにはどうしたらいいのかな?」田中耕一

「遊び心から生まれる科学へ 好奇心から生まれる知識へ」ペーター・グリューンベルク

塾長は不思議に思う心の大切さをよくお話しされます。いろいろなことを不思議に思うこと、そして、不思議に思うからこそ、もっと知りたいと思い、それは好奇心にもなり、子どもたちはどんどん世界を広げていきます。塾長はそれこそが学問であり、本当の学びであるということを言われます。子どもたちに何か知識を教えることではなく、私たちはこのような不思議に思う心、知りたいと思う心、好奇心、探究心を子どもたちが持てるような環境を用意していかなければなりません。ノーベル賞受賞者の方たちの言葉からもそのことを感じました。
もちろん、皆さんしっかり勉強をされてきた方達だと思うのですが、ただ単純に勉強ができるということではなく、私が感じたのはすごく好奇心の強い人たちなんだろうなということでした。だからこそ、好奇心の大切さ、不思議と思う心の大切さを語っておられるのかもしれません。そんなことを思った時に、同じくらい不思議に思う心を持ち、好奇心の強い方が私の身近におられます。
それは、やはり塾長です。例えばですが、塾長は何十年にわたって出張をされることで、全国各地を回っておられます。なので、行ったことのある場所もかなり多いはずです。私も講演と講演の間に塾長にその土地の有名な場所に連れて行ったもうことがあるのですが、もちろん、私は初めて行く場所なのですが、塾長にとってはもう何度も訪れたことのある場所であることが多いです。塾長曰く、「助手が変わるたびに来ているね」と言われます。去年行ったという場所もあります笑
しかし、それでも塾長はその場所で何かしらの発見をされますし、その場所を楽しんでおられます。「見たことあるから」で終わらないのは、塾長にとても強い好奇心があるからではないでしょうか。
「科学」と聞くと難しいものを想像する方も多いと思います。私もそうだとばかり思っていました。難しい実験をしなければいけない、難しい理屈を理解しなければいけないと思ってしまいますが、保育での「かがく」はそうではなく、「不思議と思う心」が大切になってくるように思えるようになりました。何度もこの話はしていると思いますが、塾長に科学について相談した時に「先生が不思議だと思うことをやればいいんだよ」と言われ、すっとしたのを覚えています。改めて、子どもたちへの「かがく」とは、そういうものでいいんだと思える機会になりました。

また、その中の展示にオバマ大統領の言葉もありました。

「みなさんは子どもたちに、さらにその後に続く人たちに、より良い世界を引き継ぐために何をしますか?我々はできる限りのことをして、子どもたちに創造性、クリティカルシンキング、好奇心、そして思いやりを教えなければなりません。しっかりとした基盤を築くことで、彼らが私たちを牽引してくれると信じています」

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この言葉を読んで、オバマ元大統領は本当に素晴らしい人だったのだなと感じました。
このオバマ元大統領の言葉が次の展示の紹介へと繋がっていきます。
それは「未来逆算思考」という考えによる展示なのですが、これがとても考えさせられるものでした。
言葉としては少し分かりにくいかもしれませんが、最近、塾長の話の中でもよくある自制心、我慢する力、先を見通す力、欲求をコントロールする力につながっているような展示で私はテンションが上がってしまいました。
ここまでで、思っていたより長い報告になってしまったので、それは次の報告でさせていただこうと思います。

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「未来逆算思考」

報告者 森口達也

日本科学未来館」への1件のフィードバック

  1.  なんとも興味深い報告で、読み応えのある内容に思わず釘付けになってしまいました。〈保育での「かがく」はそうではなく、「不思議と思う心」が大切になってくるように思えるようになりました。〉この度の報告を読んで、〈かがく〉についての考え方が、森口先生の仰る通りすっと軽くなりました。
     オバマ大統領の言葉も素晴らしいですね。「より良い世界を引き継ぐために何をしますか?」保育という仕事を誇りに思うような、そんな気持ちが湧いてきます。

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