皆とても喜んでいました。
2007年5月5日『葉の効用』の中でこう書かれています。
行事を大切にすることは季節を大切にすることだと思いました。
(報告 加藤)
去年小松崎氏が四谷のおもちゃ美術館で行われた「おもちゃまつり」に行き、買ってきてくれた物があります。
それは…
そう昔ながらの伝統遊びである投扇興です。
今年のテーマが伝統であることもありまして。
これまた渋さがあります。
割と大人が楽しんでいる光景を目にすることが多かったですが、早速去年頂いてすぐに子どもたちに紹介して出してみると…
割と目新しいものと見て楽しんでいました。
そして、今月久しぶりにやってみました。
するとけっこうな盛り上がりを見せ始めました。
始めの様子
何も言わずともしっかり並んでみんなで順番を待ち、何回もやって感覚を養っています。
そのルールは簡単で、一定の場所からただ扇子を投げ、扇形の物に当てるだけ。
そして
倒した時の扇子の場所や扇形の物がどこに落ちるかで点数が決まっています。
それを「何点!?」と夢中になって競っていました。
それから得点を一生懸命数えて楽しんでいるうちに色んな子が興味を示し、見てやりたいと思ってやる子もいれば、見て面白くなさそうと思ってどこかに行ってしまう子もいればと様々でしたが楽しさの輪をそこで少し広げていたように思います。
塾長は伝承遊びのことをこう言っていました。
「個人的に楽しむものや一人二人と徐々に仲間を増やして楽しむもの、大勢でいっしょに楽しむものなど様々な遊びがありますが、そのどれもが、遊びながら他の子どもとの関わり、他者との関係性を構築することによって、他者への理解、社会的ルール、コミュニケーションの能力などが育っていくことで、社会性が養われていきます。また、数的概念や科学的体験が入っていたり、問題解決能力や洞察力、忍耐力などが養われていきます。
そのほかにも伝承遊びのよさにはこんなことがあると言われています。まず、手や足や身体を直接使って楽しめるものが多くあります。いわば、手足を使うことによって、脳が刺激されるのです。つぎに、歌やリズムに合わせて遊ぶものが多く、リズムの楽しさを味わうだけでなく、遊んでいる子の周りのムードも楽しくなり、周りの子を仲間に入れていく効果があります。次に、遊びがとてもシンプルな物が多く、しかも、遊びの技術が次第に高度に発展していくものが多いので、同じ遊びを長く続けていても飽きることなく、チャレンジする楽しみがあります。さらに、伝承遊びというのは、長いあいだ子どもの世界で受け入れられて来たために、子どもの興味関心、発達にマッチしたものであり、また、危険性などについても長い間の実証があるので安心です。」
臥竜塾ブログにて
http://www.caguya.co.jp/blog_hoiku/archives/2008/09/post_1063.html
こういったことからまさに投扇興という遊びから様々なものを子どもたちは養っていることがわかりました。
伝統遊びでも様々養えるものが多くあることを感じます。
さらに少し発展が見られたので次回報告したいと思います。
(報告者 本多悠里)
最近の塾長の話の中で「日本の伝統的社会」という言葉を多く聞きます。
私自身、まだ深く理解できていないので、これから学ばないといけませんが、
何となく今の時点で分かっているのは日本の伝統的文化を見直し、現代に復活させることではないかな?と思います。
例えば新宿せいが保育園にある装飾で「すだれ」「番傘」「ししおどし」「日本庭園」などです。
これらを以外にももっと日本の昔から伝わる物がたくさんあるので、それらで保育室内を装飾しようという試みです。
今回、泊まった宿には日本の伝統的な家具がたくさんあり、装飾も現代風にアレンジしながらも、
どこか日本の奥ゆかしさを感じる物がたくさんあったので紹介しようと思います。
先日、塾長や塾生、職員の希望参加者で小金井公園の中にある、江戸東京たてもの園という所に行く機会がありました。
小金井公園内にあり、敷地面積は約7ヘクタール、園内には江戸時代から昭和初期までの、30棟の復元建造物が立ち並んでいます。
古い建造物から現代の保育に活かせる家具などはないかという意味も含め見に行かせてもらいました。非常におもしろい空間があり時代を感じることができる素晴らしいところでした。
そんな中、思わぬ所で、昔遊びの企画がそのたてもの園の敷地の中で行われていました。
その昔遊びのでは「竹馬」「べい独楽」「独楽」「輪回し」が実際に体験出来るようになっていました。こういった感じで置いてあり、自由に遊んでいいようになっています。
外人さんも興味津々で遊んでいました。
その中で目を引いたのがこれです。
「輪回し」でした。
伝承遊びゾーンを担当している私にとって非常に興味深いものでした。
丁度、保育園に使わなくなったリム(自転車のタイヤの鉄の部分)があったので早速作ることにしました。中の針金の用な部分をとるところから子どもたちに見てもらっていると何をつくのか興味深そうにみて手伝う子が多くいました。
実際に公園に行ってやってみると、意外に難しく子どもたちも悪戦苦闘といった感じでした。
日本では,輪回しは〈わっぱまわし〉〈わめぐし〉などとも呼ばれていたそうです。江戸中期ころには〈たがまわし〉と呼ばれて行われていたことが《嬉遊笑覧》にみられ,細く割った竹の先を開き,桶のたがを押し転がすと説明されているように,桶や樽のたがを遊具にして,それを回したと言われています。明治後期ころには,これまでの竹に代わって,鉄製の輪が使用されるようになり、さらに昭和期には自転車の普及に伴って,そのリムが利用されるようになり,男児の代表的遊びとして盛んに行われてきたようです。
ただ坂道を転がすといった遊びでも十分に楽しめる物だと思います。
正に昔から遊ばれていた物を再現することで伝承遊びの充実をはかっていきたいと感じました。
(報告者 本多悠里)
先日園に、おもちゃ業者さんがいらした時に、面白いおもちゃを教えてもらったので紹介したいと思います。
それはこれです。
柿にも見えるこのおもちゃ。なんとなくの形と紐があるところから、独楽だろうなということがわかると思いますが、、、肝心の紐をかけるところがありません。
「独楽であってるんだけど、回し方わかる?」といわれ、何とかやってみたのですが、私は教えてもらわないと回せませんでした。
「つり独楽」という独楽らしいのですが、別名は「いじわる独楽」というそうです。
なぜいじわる独楽というかというと、何も知らないと回せない人が多く、それを見て喜ぶからだそうです。とまあ、まさに別名の通りおじさんを楽しませてしまいました。
回し方は
紐を半分に折り、折った紐を独楽の上のでっぱりにかけ、初めは手で独楽を回し、その後はぶんぶんゴマの様に紐のねじれを利用して回そうです。
実際にやってみると、やり方を知ってしまえば、とても簡単でよくある紐独楽よりも簡単で楽しく思えました。
なぜこんな簡単で楽しいものが、もっと出回っていないのかと尋ねたところ、こう教えてくれました。
この独楽は江戸独楽の一つで、作るのにとても技術が必要で、それを作る職人さんもとても少なくなってきているということでした。今回の独楽もなかなか手に入らず、職人さんのお弟子さんに無理を言って作ってもらったということでした。
調べてみたところ、独楽の歴史は古くその発祥は諸説ありますが、現存して残っているの最古独楽はエジプトで発掘された紀元前2000年から紀元前1400年頃の独楽といわれています。日本においては平安遷都の頃の7世紀の頃といわれているそうです。
今回の江戸独楽の由来は。
独楽はもともと貴族階級の楽しみであったのですが、江戸時代に入り、大衆向けになり、独楽を扇子に乗せたり、綱渡りをさせるといった、様々な曲芸を披露する寄席演芸が流行ったそうです。その頃に様々な技術や形の独楽が作られ、「江戸独楽」となったようです。
しかし、その後、徐々に衰退して、伝統的技術を伝承してきた職人たちも今では数えるくらいにしか残っていないということです。
古き良きものがなくなってしまうのはとても悲しく、また今あるものよりも楽しめそうな魅力を秘めているものもたくさんあると思います。
その中でも1つのこの「つり独楽」。こういったものを子どもたちに体験させてあげ、古き時代の伝統や技術を守っていくのも私たちの役目なのかなと感じました。
まだ、実際に子ども達には遊ばせてあげていないので、遊ばせてあげる日を楽しみに、、、やり方を教えずに、にやにやしたいと思います(笑)
(報告者 西田泰幸)