世界の仕組みを知る

 

写真を見て、

真似をして作ったようです

こういったものをいつでも見られる環境にしておくことの大切さを改めてベテランの先生から教わりました。

子どもたちにも手伝ってもらい、

子どもたちの作った作品を掲示

そして、ドイツ研修を経たクラスの先生がすぐに導入した動物のフィギュアを使って出来た、

動物園

駐車場

東京駅

中央のタンバリンにビー玉が転がって音が鳴るビー玉コース

ブロックゾーンが再加熱しています。

そして最近では

入れたビー玉が下から出てきます

中で入り組んでいるだろう構造を考え合いながら、よく組み上げたと感心してしまいました。4歳児クラスの子たちが熱中して出来上がった作品です。

ブログ『臥竜塾』2019年7月22日『世界の仕組みを知る』の中でこう書かれています。

子どもたちが自発的に、“ものすごく熱中して”遊んでいるときは、因果関係を調べたり、実験を行ったりしていると考えられると言うのです。実験は世界の仕組みを知るための最良の方法だとゴプニックは言います。

子どもたちのこうした特性を知って、科学ゾーンに取り組むべきでしょう。単に、早期教育だとか、また、何かを教えるような科学では意味のないことを知ります。ただ、子どもたちのこうした試行錯誤は、一人で黙々と集中して取り組むときと、皆でわいわいと言いながら取り組むときとでは、身につくものが少し違う気が私はしています。それは、個人差があるのでどちらがいいかということは言えませんが、今までの研究や、取り組みに、子ども同士が知恵を出し合うことの意味が少ないようです。しかし、“助っ人理論”ではありませんが、社会に出てそれは大切なことだと思うのです。特に、私たちの先祖であるホモ・サピエンスは集団の中で、知恵を出し合って道具を進化させていったのです。

見守る保育 Fujimori Methodは放任だ、自由保育だ、と言われることがあるそうです。子ども集団や、子ども同士の関わりを見守る距離感がそう見えさせることもあるのかもわかりませんが、こと物的環境においてはどうでしょうか。「指針にもある通り、環境を通して行うことが保育だからね」とは塾長の言葉で、こういった子どもたちの作品が出来上がるまでの過程に、その子自身の資質だけでない、子ども集団による影響、そして、外的環境からの影響というものが少なからず影響しているように思えてきます。そこに対するアプローチ。放任とは異なるものであることを改めて感じる思いです。

(報告 加藤)

 

おもてなし

夏野菜たちもいよいよ実りの終盤を迎えようとしているのでしょうか、

枝豆は最後の収穫

この量をどうしようかと思っていると、

「持って帰りたい」とのことで、お迎えの際に一房ずつ配ることにしました。

梅干しの試食も

おしごとおつかれさまでした うめぼしひとくち えだまめひとふさ どうぞ すいすいがつくりました

ブログ『臥竜塾』2011年4月23日『おもてなし』の中でこう書かれています。

「おもてなし」という言葉が気になりました。もともとは、「もてなし」に丁寧語「お」を付けた言葉で、やはり、「モノを持って成し遂げる」という意味ともいわれています。「お持て成し」を英語にすると「Hospitality」だそうで、それはラテン語のhospesという単語で、「旅人・客・旅行者をもてなす主人」という意味が語源です。また、「表裏なし」ということで、表裏のない気持ちでお客様を迎える事だとも言われるように、別にお客様に応対する扱い、待遇とも言われています。
この「おもてなし」には目に見える「もの」と、目に見えない「こと」があります。お茶の世界でいうと、お客様をおもてなしする際に、季節感のある生花、お迎えするお客様に合わせた掛け軸、絵、茶器、匂い(御香)など具体的に身体に感じ、目に見える「もの」と、おもてなしをする人の瞬時に消えてしまう言葉、表情、仕草など、目に見えない心を「こと」があるのです。また、ずいぶんと前になりますが、服部さんが、小学生に給食にお年寄りを招く時の心得として「おもてなしの心」を話していました。その時のポイントとして、「相手への気配り(食器の置き方)」「雰囲気作り(装飾の工夫)」「におい、音、色に工夫をする(秘密のデザート)」「会話(相手の話をよく聞く)」を挙げていました。

すいすい組(5歳児クラス)の子たちが案内役となり、殆どを配り切ることができました。「昔ながらの梅干しの味がしてとても美味しかった」と試食も喜んでいただけたようです。

このような機会を通して、人に喜ばれることの嬉しさを子どもたちと味わっていきたいと思います。

(報告 加藤)

『見守る保育GTプラン第3条』

土曜日の午睡中、すいすい組(5歳児クラス)の子たちがアメリカンドッグを職員に配ってくれました。

料理上手で有名な看護師の先生が特別に、と企画してくれたものです。

看護師の先生にとって、卒園式を除けば、この子たちと過ごせる最後の土曜日。特別な想いが込み上げてきますね。

食べながら談笑していると、すいすい組の子から「この粉の名前なんだっけ」「お家で作りたいから」とのことで、

レシピをプレゼントすることに。

レシピをプレゼントすることに。

先生の言葉を書き写していきます

先生の言葉を書き写していきます

完成

完成

親切心もあり、隣の友だちにコピーを渡すことに。プライドも働いてか、プレゼントされたコピーの誤字脱字探しを始めた友だちには笑ってしまいました。

見守る保育GTプラン第3条の中にこう書かれています。

『子どもは多様な大人、子ども同士の体験から、社会を学んでいくこと。(シティズンシップ)』~社会の先輩は、将来の社会人を見守る~

たくさんの人たちに見守られてきたのですね。

たくさんの人たちに見守られてきたのですね。

出会いと別れの季節がゆっくりと近づいてきています。

(報告 加藤)

『教師の意図』

 

「あー、なるほどね」

「あー、なるほどね。面白いね」

先日の土曜保育、ある先生が楽しそうに見つめていた光景が何とも興味深いものでした。

「ちょっと待ってね」

「ちょっと待ってね」

「どうぞ」

「どうぞ」

「やっぱり、流石すいすい(5歳児クラス)ともなるとね」

「やっぱり、流石すいすい(5歳児クラス)ともなるとね」

一番上に置かれたぐんぐん組(1歳児クラス)の子のお皿

一番上に置かれたぐんぐん組(1歳児クラス)の子のお皿

ぐんぐん組(1歳児クラス)の子が何気なく片付けたお皿の上にどのようにお皿を重ねるのか、それを観察していたのですね。

「にこにこ組(2歳児クラス)の子はね、上に重ねちゃうんですよ」

「にこにこ組(2歳児クラス)の子はね、上に重ねちゃうんですよ」

「わいわい組(3歳児クラス)の子は気付いてたかな」

お皿が置かれる毎に元に戻して、その都度感心されていました。

ブログ『臥竜塾』2015年2月14日『教師の意図』の中でこう書かれています。(太字をクリックすると塾長藤森先生のブログ『臥竜塾』にとび、この回の全文を読むことができます。)

子どもたちは、いつの時代でも、教室や保育室や遊び場、家庭などで変わらぬ興味や疑問、そして関心を抱いています。子どもの発達に影響する環境とは、子どもの身の周りにあるすべてのものです。赤ちゃんは、物を投げるという行為をしたいときに、それがボールにかぎらず、あらゆるオモチャ、食器、身の回りの物を投げようとします。投げるものは、手に持つことができるものすべてです。同じように、子どもが興味を持つ者は、必ずしもそれが直接学習につながらないように見えるもの、大人から見るとくだらないものにでも興味を持ちます。

逆に、面白いだろうと思って与えたオモチャには見向きもしないこともあります。いけないと思うものに限って触ろうとしますし、遊ぼうとします。また、興味を持って遊んでいたかと思うと、すぐに違うものに興味が移ってしまうこともあります。興味を持続させることは、年齢が小さいほど難しいことです。しかし、その多くは発達過程に左右されることが多いのですが、年齢が上がるにつれ、知的能力レベルや家庭環境によって異なる子どもたちをひきつけ続けなければならないからです。そのために、教師は身の回りのものに目を見張らなければならないのです。

保育者の持つべき意図、それをその先生は「仕掛け」と表現されていましたが、日常の細やかな部分に焦点を当て、それを保育の面白みに変えてしまう先生の磨き上げられた保育者脳というのでしょうか、そのような感性が無ければ到底思い付くことの出来ない発想で、とても感動してしまいました。

(報告者 加藤恭平)

 

『育児のヒント』

 

「寝る時いつも汗かいちゃうから半袖にした」

「寝る時いつも汗かいちゃうから半袖にした」

らんらん組(4歳児クラス)の子が嬉しそうに教えにきました。

季節は冬の足音を感じせますが、布団の中の温度調節は大人でも確かに課題であったりします。

ブログ『臥竜塾』2016年7月14日『育児のヒント』の中でこう書かれています。(太字をクリックすると塾長藤森先生のブログ『臥竜塾』にとび、この回の全文を読むことができます。)

子どもの自立心と責任感をともに高めるために、自ら求められる選択肢があること、それぞれの選択肢には結果が伴うこと、それは良い選択には良い結果、悪い選択には悪い結果を、幼いうちに子どもが認識するのを、私たちは手伝ってやれるとミシェルは言います。これは、日本では古くから子どもたちに「因果応報」といった言葉や、「バチが当たる」というような言い方で伝えてきたことと同じです。そのことばは、先を見通す力に通じます。

半袖で寝てみて寒かったなら次は長袖で寝てみようと思うものなのかもしれません。

こうして経験則を積んでいく子どもたちの日常の中で共に生活をしていることを改めて感じます。

(報告者 加藤恭平)

城の色

先日、お楽しみ会に向けて、年長児と舞台背景の仕上げを行いました。

今年の年長児は「ききみみずきん」です。

劇中に殿様が出てくるシーンがあるので、お城が必要になり、城の土台は私が作り、

城の屋根、外壁、石垣などの色は子ども達と塗ることにしました。

絵の具と筆、パレットを準備し、5人の子ども達と塗る作業に取り掛かる前にこんなことを聞きました。

「今から、お城を塗るけど・・・何色にする?」

すると・・・

「みどり!!」

「えっ!?」

聞いた瞬間、私と年長児の担任は固まりました。

私も、絵の具は黒、白と天守閣の黄色くらいしか用意しなかった・・・と言うか、

屋根瓦は黒で外壁は白で、石垣は灰色と勝手に思い込んでいいたので、「緑」と聞いて驚きました。

「いやいや、緑の屋根の城って(笑)どこのお城?」

とディズニーランドの城と勘違いしたのかな?と聞くと・・・

「名古屋城」

「・・・確かに!!緑だわ!!!」

Unknown

そう、名古屋城の屋根は緑なんですよね。

年長の担任に話を伺うと、名古屋城と答えた園児は歴史が大好きで、お城がとても好きなようです。

担任の先生はすぐに名古屋城の写真を印刷をしてきてくれて、それを見ながらみんなで塗り始めました。

DSC_1380

DSC_1382

久しぶりに子ども達と関わって、一緒に製作をしましたが、自分の刷り込みに反省した瞬間でした・・・。

(報告者 山下祐)

 

Blue floor philosophy episode 16『ドイツ報告7』より

倉庫を整理していると、恐竜の玩具が出てきました。

ブロックゾーンに置こうかな、とそれ位しか思い付かなかったのですが、

写生に

写生に

手にとって触って、細部まで確認しながら描く子もいました。

IMG_8077

IMG_8081

IMG_8078

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この子たちがこんなに夢中になり、しかもこんなに上手だとは、思わず驚いてしまいました。

ブログ『臥竜塾』2016年8月2日『ドイツ報告7』の中でこう書かれています。(太字をクリックすると塾長藤森先生のブログ『臥竜塾』にとび、この回の全文を読むことができます。)

「ドイツ研修で2園目の園の保育活動における重点項目のひとつめが「自然を、五感を使って感じる」でした。二つ目の項目は、園としての重点項目でもある「言語教育」です。子どもたちの言語活動は、日常的な子どもたちのやり取りの中で育まれていきます。例えば、レゴ遊びをしながら、子どもたちは会話をします。また、本に親しむことから育まれることもあるので、図書館に行って、お絵かきなどをします。図書館や美術館で子どもたちが、お絵かきができるというのは、日本と違いますね。有名なゴッホのひまわりの本物の絵の前で、子どもたちがその絵を写生できるなんて、日本では考えられませんね。」

提案するもの、そして、提案の仕方一つで子どもたちは違った姿を見せてくれることに改めて気付かされる思いがしました。

子どもたちを少し離れたところから見守るこの背中が今回の提案者です。

子どもたちを少し離れたところから見守るこの背中が今回の提案者です。

頼もしい背中ですね。

(報告者 加藤恭平)

Blue floor philosophy episode 15『ドイツ報告8』より

ごっこゾーンが盛り上がっています。

 たくさんの飴

たくさんの飴

ダンボールでつくったクッキー

ダンボールでつくったクッキー

先生主催の元、「経営者会議」で決まった一覧

先生主催の元、「経営者会議」で決まった一覧

盛り上がっている分、片付けに時間のかかるイメージがあり、ある日の活動前に「片付けを一生懸命やってくれる人」を募りました。

有難いことです。

有難いことです。

さてその日の遊びも盛り上がり、時間も11時を過ぎそうな頃。そろそろ声をかけようかとごっこゾーンへ近づくと、

「この感じだったらあんまり出してないから3(11:15のこと)でも大丈夫だよ?」

すいすい組(5歳児クラス)の子からの提案で、そして自分たちで片付けを完了させていました。

ブログ『臥竜塾』2018年6月23日『ドイツ報告8』の中でこう書かれています。(太字をクリックすると塾長藤森先生のブログ『臥竜塾』にとび、この回の全文を読むことができます。)

「お片付けをしないで次の場所に行ってしまう子がいます。私は、子どもというのは次々に目につくものをやりたがるもので、それを制止して片付けさせる必要はないと思っています。ドイツのこの園では、こんな工夫をしているそうです。まず、活動が合わるときには、ゴングを鳴らして、みんな一斉に活動をやめて集まります。そして、みんな集まったら、一斉に「よーい、ドン!」ということで、みんなで片づけを始めるそうです。ある時、片づけない子がいたそうです。みんなで、どうしようかという話し合いをしたそうです。その結果、次の日は、その子一人で片づけをするということが決まって、次の日は、一人ですべての片づけをしたそうです。その後は、みんなと一緒に片づけをするようになったそうです。

参画という取り組みは、子どもたちが主体的に問題解決をするようになるようです。」

本質を理解していれば応用が可能である、その本質とは子ども主体を指すことを目の前の子どもたちから、そしてドイツ報告から学びます。

(報告者 加藤恭平)

Blue floor philosophy episode 13『遊びの分類』より

「おーい!こっちきて皆でやろうよ!」

散歩先、子どもたちの楽しそうな笑い声が響きます。

乗っかったり、くっついたりして斜面をゴロゴロ転がっていきます。

乗っかったり、くっついたりして斜面をゴロゴロ転がっていきます。

「もう一回、もう一回。」

「もう一回、もう一回。」

 

ブログ『臥竜塾』2018年5月2日『遊びの分類』の中でこう書かれています。(太字をクリックすると塾長藤森先生のブログ『臥竜塾』にとび、この回の全文を読むことができます。)

「R&Tについて説明しようと思います。以前の考察にも何回か登場しましたが、この遊びは特に重要であるにもかかわらず、私からすれば最近少しこれの遊びを大人がさせていない気がします。それは、危険が伴う気がするからです。感情の神経メカニズムを研究する分野の名前である ” 感情神経科学 “という言葉を作り出したエストニアの 神経科学者および精神生物学者であるジャック・パンケップという人がいます。彼は、哺乳類が共通にもつ基本的な情動として、SEEKING(探索)、RAGE(怒り)、FEAR(恐れ)、LUST(快)、CARE(ケア)、PANIC(パニック)とならんでPLAY(遊び)システムをあげました。人間を含むあらゆる哺乳類は幼少期に一定量の遊び(とりわけRough-and-Tumble Play(取っ組み合い遊び))が必要だと考えました。この遊びが、R&Tであり、幼い子どもに作用すると考えました。Rough-and-Tumble Playとは、追いかけっこや、くすぐりあいのような笑い声やスキンシップを伴う活動性の高い身体遊びを指し、喜び(Joy)あるいは幸福感(Happiness)を生み出す主要な情動システムと関連すると考えられているのです。ビョークランドは、このR&Tを含むリズム常同行動、運動遊びの3つを、身体を動かす遊びの特徴的な形式としました。」

臥竜塾ブログを読み、子どもたちのこういった遊びを見守ることの大切さを知りました。

そんな矢先、開催された父親体験保育では、

 「小相撲梅雨場所」

「小相撲梅雨場所」

 白熱の時間

白熱の時間

その傍らでは

その傍らでは

お父さん先生たち主導の元、終わってみれば約1時間程、取っ組み合いながらも怪我人は1人も出ませんでした。

とても考えさせられる一日となりました。

(報告者 加藤恭平)

Blue floor philosophy episode 12『2017ドイツ報告5』より

少し前、雨の続いた日がありました。

子どもたちの午睡中、お茶を飲みながら談笑していると、久しぶりの晴れ間が。

「夕方散歩に出てみようか。」

クラスの先生の提案で、少し早目の起床、少し早目のおやつを食べて、

 雨上がりの夕方散歩へ。

雨上がりの夕方散歩へ。

ブログ『臥竜塾』2017年7月1日『2017ドイツ報告5』の中でこう書かれています。(太字をクリックすると塾長藤森先生のブログ『臥竜塾』にとび、この回の全文を読むことができます。)

「この園では、重点項目として「運動」が挙げられており、昼寝中も寝ない子は静かにさせることはしないで、体を動かすような活動をするそうです。」

既成の概念というものに囚われない、ということを身をもって学ばせていただいたような思いがしました。

(報告者 加藤恭平)