スプーンには、「よそう、量る、食物を皿から口に運ぶ」のほか、料理用となると、「かき回す、こそげ取る、すくい取る、取り出す、すくい上げる」という機能が並べられます。また、「スプーンは赤ん坊に渡すものであり、洗礼式のお祝いに銀のスプーンを贈ることもあれば、浅いプラスチックのスプーンに離乳食のベビーライスを一口二口すくって食べさせたりもする。赤ちゃんが手でスプーンを握れるようになることは、人生の成長過程で大きな出来事といえる。スプーンは家庭的で温かみのある料理道具だ。だが、その構造は強い感情を反映することもあれば、激しい偏見の表れであったりもした。」と「キッチンの歴史」の著者は言っています。
スプーンによって意図が違う中で、これだけの種類があることを見ると、改めて食事というものの幅の広さを感じます。
子ども達の中にはこのスプーンの意図がすぐにわかる子とわからない子がいるかと思います。新宿に住む子ども達はもしかしたら異なるスプーンを使った食事をする経験が多いかもしれません(勝手な思い込みかもしれません)。それがまたいいですね。子ども達同士で話し合って意見を投げかけ合うような姿を想像して微笑ましくなります。