キャラクター・スキル、シンガポール報告10

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2016年7月12日『キャラクター・スキル』の中でこう書かれています。

私の園では、年長児となると、さまざまな活動においての自己評価を多く取り入れています。子どもの活動を他者からの評価ではなく、自分自ら振り返る力を付けています。たとえば、お手伝い保育のあとの評価項目の中には、単に小さい子の着脱の手伝いができたとか、食事の介助ができたというだけでなく、「小さい子の気持ちに気づけたか?」というような、対人知性を育てるような項目があります。同じように、ぞうきんがけでは、「隣の部屋で寝ている二歳児に対して配慮できたか?」というような項目があります。それらは、行為そのものの評価ではなく、自分の心の中を見つめる評価ですので、自己評価にしているのです。同じようなものに、本を読んだあとの自己評価もあります。本を読み終わったら、その本の題名と同時に、その本が面白かったのか、普通だったか、つまらなかったという評価をします。これも、「対人知性」育むものですが、同時に自分の心を見つめる力、「心内知性」を育もうという試みです。

2019/5/28 お手伝い保育が始まりました

ちっち組(0歳児クラス)ぐんぐん組(1歳児クラス)の部屋

にこにこ組(2歳児クラス)

朝の会に参加させていただき、自己紹介をさせてもらっています。

用務を担当

多岐に渡る用務の活動をお手伝いします。

ちっち組(0歳児クラス)の様子

遠巻きから撮っているので、何ともなぁといった写真になってしまいます。

そこで先生方に撮影をお願いすると、

「一生懸命やっていましたよ」

「やっぱり思わず口が開いてしまうのですね」

2018年3月8日『シンガポール報告10』の中でこう書かれています。

子どもの様子は、世界共通であることを実感しました。何よりも説得力は、現場での子どもの姿なのです。しかし、私は、このような動画を見てもらう意図がもう一つあります。それは、そこに映っている子どもの姿ではなく、それを撮影している保育者の姿です。最近の動画は、以前のように思いビデオを回して撮る必要はありません。各々が持っているスマートフォンできれいに撮れます。では、どんな場面を、いつ、撮るのでしょう。それは、映っている子どもの姿、行動、それらを予測してスマホを子どもに向けるのです。どの動画も、撮り始めた子どもは日常のさもない姿です。見ていると、そのうちに子どものさまざまな姿が映っていくのです。それは、子どものことをよく理解し、子どもの行動を予測しないと撮ることができないのです。もしかしたら、それが「見守る保育」の基本かもしれません。

どちらの写真にも撮られた先生の意図、そのスキルの高さ、現場力のようなものを改めて感じる思いがします。

(報告 加藤)

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