6月15日の塾報告をさせていただきます。
早速ですが、今回のメインテーマは「父親保育」でした。新宿せいが子ども園では、6月11日に父親保育という行事がありました。この行事では、園の保護者の方(お父さん)達がメインになり、1日保育をするというものです。その日にどんな活動にするのか、給食のメニュー、シフトなんかも考えていただきます。さて、そんな行事を終えて、塾生がどんな感想を持ったのか、それぞれ話していきました。
横田
自分は正直、テンパっていました。初めてのクラスの責任者という立場であったこと、お父さん先生の人数が当初の半分(3人)になってしまったことがあり、不安だらけのなか、父親保育が始まりました。そんな中でしたが、凄かったのは、その3人のお父さんたちのチームとしてのバランスがとてもとれていたことです。リーダーのお父さんはしっかりと子ども達をひっぱり、2名のお父さん達は子ども達を受け入れフォローするようなそんな感じのチームでした。
また活動の内容でも素直にすごいなと思えることがありました。ハサミを使った制作をしたのですが、ここでは、お父さんたちが子ども達の発達を考えていました。「きっと、わいわいさん(3歳児クラス)の子はハサミがうまく使えないかも。」と考え、あらかじめある程度切ってあり作ってある制作キットを用意していました。自分がこうした方がいいなど一言もいっていないのに … 。まさに、子ども達の発達を考えて(見る)、補償してあげる(守る)、「見守る保育」だなと感じました。父親保育に初めて参加するお父さんもいる中、心からすごいなと感じ、自分自身も原点を省みるような時間でした。
中村先生
「保育」ということなので、主体はあくまで子供、というのは平日と変わらないと思うんですが、父親保育というのもあって、お父さん達のモチベーションがすごいなと感じました。またお父さん達にとって、横のつながりを持てるようなイベントはとってもいいなと思いまいた。やっぱり、お母さんほどネットワークがすごいわけでもないし、そういう意味でもお父さん同士のネットワークができるのはいいですし、連絡帳にも、参加したかったです。というコメントが多数あったそうです。お父さん自身もとても楽しそうでしたし、自分もとても楽しい行事でした。ありがとうございます。
太田先生
初めての父親保育でした。
父親保育でしか体験できないようないい行事だなと思いました。
お父さん達にも個性がでるのも見ていて面白かったです。お子さんが男の子のお父さんは、女の子の接し方がとても優しかったり、逆に女の子のお父さん達は、泣いている男の子にどのように接するのか、など見ていて楽しかったです。また、午前チームと、午後チームのお父さん達で、子ども達との距離感が違いすぎるのも面白かったです。お父さんたちも、子どもの対応でうまくいかないことに対して、さまざまな方法を駆使して、対応していこうとしている姿が見られた。
小林先生
お父さんたちで自然と補い合って保育している姿がとても印象的でした。また、楽しそうに、コミュニケーションととりながらやっているのも凄かったです。ちっち組を担当するお父さん達は、わらす組の保護者の方がほとんどであったので、せいがの文化が継承されているのかもと感じたそうです。またこういう行事や経験を経て、子ども達も順応して世界が広がっていくんだなとも感じたそうです。
伊藤先生
お父さん同士の連携がとても取れていてすごいなと思いました。急なお父さんの休みに対しても、すぐに、人数調整していたそうです。今回にこにこ組では、散歩に行ったのですが、いつもは、目的地の公園にいくまでに必死になってしまいますが、お父さん達は、子ども達の道端の発見や気づきに一個一個に応えていたし、「ほら、ここにこんな虫がいるぞ!」なんて子ども達に教えてあげていたりもしていいなと感じました。
他にも、子ども達の普段とは違った姿を見らてれてよかったと思いました。例えば、普段は、「いただきます」をいてからご飯を配り始めるのですが、父親保育では、配ってから「いただきます」をしていました。ご飯が前にあると、「いただきます」まで待てないのでは … と心配になっていましたが、もちろん我慢できずに食べてしまう子もいましたが、ほとんどの子がしっかりと待てていました。またある子は、おかわりの時にどの先生が「おかわりくださいって言うんだよ」と促しても、お皿をあげるだけで言わなかったのですが、父親保育では、初めて「おかわりください」と言っていて、お父さん達の応答的な関わりがそうさせたのかなと思い感動しました。
最後に、いつもは、先輩の先生がいてくれるのですが、父親保育では、自分が質問を聞く立場で責任を感じることができ、とてもいい機会だなと思いました。
上記のように、それぞれが思ったことを述べました。そして、本多先生は、その後、過去の父親保育であったことを話してくださいました。
本多先生
父親保育でのメリットはやっぱり、お父さんが保育をわかってくれるところにあるよね。実際に保育に入っているからこそわかるものがあるよね。昔、あるお母さんが園の保育について思うことがあったそうで、クレームではないですが、言おうとした時に、父親保育に参加されていたお父さん(夫)が「そうはいっても、こう言う面もあるから。大変なんだよ。」とお母さんに話してくださったそうで。本当にそういうのがありがいよね。
今回の父親保育に参加してくださったYさんは、こういう経験をもっと世の中に広まってほしいと話していて、その参加できる敷居を低くしていきたいと思いました。
柿崎先生
今年は父親保育のテーマが「わ」であり、円や輪であるような感じでテーマがきました。こういうキーワードがもらえるのはとっても面白かったです。保育と調理が繋がっていて燃えるというか、わくわくするというか … 。
父親保育当日では、給食でちくわがでたのですが、いつもは輪になっているちくわではなく、半分に切られていたり、1/4に切られていたりします。しかし、テーが「わ」であったので、ちくわを輪の形にするために、いつも以上に薄く切って提供したそうです。
こうして言われて気づいたのですが、たしかに普段の給食で輪になったちくわは見ませんね。柿崎先生のこまやかに工夫や発想は本当にすごいです。
そして、自分のことで恐縮なのですが、自分は今回の父親保育を通して、改めて、普段の保育がすごいと感じることでできました。というのも、3、4、5歳児クラスの活動はお父さん達が考えてくださった活動に絞っていました。いつも見たいにお部屋と散歩の選択のように活動を選べるようにはしていませんでした。そして、当日やってみると、やはり、やりたくない子や、別の遊びがしたい子などが出てきました。しかし、その子達をほっとくわけにもいかず、なんとか説得して、参加してもらったのですが、こういったことをしても誰のためにもなりません。もちろん子どものためにもですが、大人の手も取られてしまいます。「選択」させること、「場所を作ってあげる」ことの大切さを身に染みて感じました。
それに対して塾頭が、
こういう話をもっとみんなに知ってもらうことが大切かな。
例えば、選択することが大切っていうのも、選択することが当たり前と思っていて、その背景を知らないよね。日頃、やっぱり当たり前のようにやっているから。でも、今回のように、半ば強制で活動を実行して、選択することの大切さを知ることができたんだよね。、そういうことを、理論で選択が大切と知ることと、実際に現場で知ることは違うと思うんだよね。実際に体験して現場で知ることが大事だよね。
父親保育は、他の人が自園にきて保育する訳で、それは、自分が他園に行ってみるのとは、感じ方や見え方が違う気がして … 。こういう機会はとても重要だよね。
本当にみんなの話を聞きながら、この父親保育という行事の面白さや大切さを知ることができました。そして、塾長から、実は、この父親保育という行事のために番号という考えが生まれたことを聞きました。それまでは、阿吽の呼吸で保育をしていたそうですが、お父さん達にせいがの保育を体験してもらうために、説明しやすいように番号が生まれたそうです。これは、知りませんでした。本当に見守る保育は知っているようで、まだまだ知らないことが多いです。日々勉強です。
今回の塾もとても楽しい時間でした!ありがとうございます!
zoomも盛り上がりました!
報告者 横田龍樹