6月10日の塾の報告です!
今回の塾は3月に行った「塾生松元先生のお別れ旅行 in石川県&福井県」の写真や動画を西村君が編集してくれたものが完成したということで、食事をしながら鑑賞会をしました。
行ってから3ヶ月しか経っていませんが、編集してくれた動画を観ながら懐かしみつつ笑いながらみんなで観ました。驚いたのが、西村君の行ってくれた編集が1時間を超えるものでクオリティーが素晴らしく、とても面白い作品になっていました。
ご飯を食べた後は、塾長から「知らない人もいると思うけど、最初の頃の塾はご飯を担当した塾生がその日の塾の話題を提案して、それについてみんなで意見を言っていたんだよ」と話されたので、瞬間的に今回食事の担当をしていた僕に話題を振られるかな?と思った瞬間に塾長から「んじゃ、高橋君!何かテーマを出して」と一言。それに対して高橋くんからは「保育園の子どもにとって保育士はどういう存在であるのか」という話題を出しました。
それは以前に高橋君が先輩の保育士さんに「子どもとの距離が近い」と言われたことがありそれを考えていそうです。高橋君自身は塾長が「何かあった時にいつでも戻れるところをつくっておく」という考え方から「なら近くにいた方がいいのではないか」。また、逆に「子どもの集団をつくるために一歩引いたところから見ておいた方がいいか」と立ち位置を悩んでいたそうです。
高橋君の意見を知ったところで、次に同じクラスの横田君はどう?と塾長から。
横田君「以前は子どもと離れるように意識をしていましたが、最近は距離をとるだけが見守る保育じゃないと思うようにたりました・・・」
塾長「天悠君は割と距離をとる方だよね?」
天悠君「自分ではわからないですけど、その子によって合った距離のとり方をとるべきだと思うので、最初はちょっと離れたところから見ておいて様子をみるのが大事だと思います。」
次に川辺君が振られました。
川辺君『1年目の時、2歳児クラスで担任をしていた時に自分がリーダーをやっていても他の保育士さんのように締められないし、どうしようかと悩んでいたところに先輩の保育士さんから「川辺君はその位置でいいんだよ」と言われたことがありました。それはいろんな大人たちの1人ということで、その時はその言葉でしくっりきたのを覚えています』ということでした。
塾長がなぜその4人に聞いたかというと、彼らは将来自分の園に戻る予定の塾生だったからでした。塾長からは「新宿せいがで職員の一人として働いているうちならそれでもいいと思うけど、将来自分の園に戻った時にはそうは言っていられない。自分が上になった時に、自分はこういうタイプだから。とは言ってられないんだよ」と話してくれました。
将来園長になる彼らのために、園長としての必要な心構えを伝えていました。せいがでそのまま身を置く私としては、どんどん先輩となる上でもそういった見方は必要ですし、以前にベテランの保育士さんに「そのクラスメンバーによって自分はどういう役目、立ち位置なのかを考えることが大事だよね」と言われたことを思い出しました。
そして塾長から「模範解答として森口君!」と一言。
森口君『最近、「自分は個性的だ」と言う人は怪しいな!と思っているんですよね!』
「見守る保育とか、せいがのやり方というものをやってみて、やった上で自分だったらどうしたいとかって出てくるものが個性だと思います。やり方を知らないのに自分ならどう、というのは個性ではないと思うんですよね。子育てをしながら思いますが、自分が軸ではなく子どもが軸なので、それによって近い時もあれば遠い時もあるし、微妙な位置というものもある。なのでその時々でも違ってくるよね」ということでした。
それに対して塾長『私も孫には近いし色々と甘えさせてあげるけど、お金をもらい仕事とするのであれば私はしないと思う。親子関係での「いつでもいけるより所」という意味と園でのその意味は種類が違うので親のようになってはいけない。子どもが負の状況に陥った時に親子は愛着関係だが、保育士とは信頼関係のもとに成り立っていると思う』と。また多様性という意味に関しても「保育理念や目標という目指すべき山はみんな同じだけど、そこへ向かう道順、アプローチの仕方はそれぞれにあっていいと思う。道によっては景色がいい道もあれば、花が綺麗に咲いている道があるかもしれない。そういう意味ではいろんなパターンを子どもに見せてあげられるのはいいかもしれない。でも、行き着いた先が違う山になってしまっているのはダメだよね」と話してくました。
話を聞きながら、よく「距離が近い人や、遠い人」という言葉を聞いていましたが、どちらが良いか、ということではなくその時々でその子どもに合わせて変えていかなければならないし、そのチームの先生の立ち位置によっても変えていくことが保育者の専門性の一つなのだなということ。またそれには大前提としてみんなで同じ山へ向かいつつも、様々な道順を見つけながら進んで行くことが重要ということを改めて学んだ今回の塾でした。
最後になりましたが今回の塾のご飯は、天丼(天ぷらは塾長が外出されていたので外で買ってきていただきました)、冷奴、黒はんぺんのお吸い物(黒はんぺんは私が買ってきた静岡土産)でした。 (報告者 柿崎)