6月21日 岡山県 出張報告

6月21日の塾の報告を行います。

今回の塾は、オンラインでの開催でした。

今回は森口先生に出張報告をいただきました。

6月18〜19日まで岡山県にある「富岡保育園」さんに藤森園長先生と森口先生が行かれました。

その話の中でも特に興味深いと感じた話を書かせていただきます。

こちらの部屋は奥が以前まで0.1歳の部屋で使われていたみたいですが、今では、地域の方がいつでも、誰でも気軽に入ってもいいような場所となっており、地域の方が集まって会合をしたり、お昼ご飯を食べたりする際に利用されているみたいです。

園が地域とコラボしたり、交流があることはとてもいいことだと思いますし、地域全体で子どもたちを見守ることができるのも良いですね!

次に園庭を見学されたました。

森口t「私が以前のいた園の園庭にも丸太をおいていたのですが、丸太を置いておくと、子どもは自分の発達に合わせて考えて登ったりするので、体幹なども鍛えられてよかったことを思い出しました。」

また他の塾生からも、ビールケースがあったり、起伏があったりして遊びながら登ったり降りたりすることで自然と体も鍛えられてとても良いなどの声もありました。

また、園庭には地域の方もボランティアとして毎日来ているようで、朝に来てお昼は一度帰宅されて、夕方までいてくれるようで、子どもたちと遊んでくれるたりするみたいです。

確かに、私自身も幼い頃、地域の方と遊んだり交流することは楽しかった記憶がありますし、その後小学校などへ進み、成長していってもいつもその地域にいて見守ってくださり、挨拶や声をかけてくださったりしていただいた思い出もあるので、このような取り組みは子どもたちにとってもとてもいい経験や交流になると感じました。

また、園庭には木もあり、木があると夏など暑い日でも影ができ、園庭にいれるので、木を植えることはいいことだという話もありました。

私も今までは園庭といえば、広いグラウンドにいくつかの遊具が端っこの方にあるイメージでしたが、この「富岡保育園」さんの園庭のように起伏があったり、丸太があったり、木がたくさん植えてあることで、園庭=運動をする場所だけではなく、園庭に出て座って話したり、ゆっくり遊んだりすることもできるし、日陰で友だちとゴロゴロするだけでも気持ちよさそうだし、このような園庭はとても魅力的だなと感じました!

また、給食も時間は自由なようで、13時半までに食べ終わればいいようになっているみたいです。

また、このようにお水で遊ぶこともできるようで、子どもたちが考えて水路を作ったり水に触れることで日常の中にSTEMがあり自然と科学に触れることができるので、とても良いなと思いました。

こちらの写真は、米糠をもらって来て、その米糠を水に浸して置いておくことで粘土のようになることで、土などとは違った感触でさまざまな遊びができるようになっているみたいです。

匂いもそれほど気にならないみたいなので、米糠さえあれば、すぐ取り入れることができるのでぜひ参考にしてみたいですね!

このタイヤも穴があいているみたいで、そうすることで水が抜けるようになっているので、園庭にも気軽に置けるようになっているみたいです。

一つ一つに小さな工夫がされていて、勉強になります。

このような感じで、日曜日は藤森園長先生の講演があり、月曜日が園の見学と実践発表があったようです。

その中でも森口先生は藤森園長先生の設定保育についてのお話が印象深かってとのことでした。

設定保育とは、リテラシーを教える時間やきっかけ作り手段で、設定保育をした上で、自由遊びの中であとは子どもがどう発展させたり、好奇心を持ったりしてるかで、自由遊びの中にこそ学びがあり、その中から子どもたちが今どの発達にいるのかやどのようなものに興味があるのか、それぞれの特性を見つけることができるとお話され、本当の保育の中心は自由遊びであり、自由遊びが目的でそのための手段としての設定保育というお話がありました。

確かに、私も学生の頃実習では毎回設定保育があり、その度に設定保育を考えてやっていましたが、設定保育をしただけでおしまいになってしまい、その後の遊びには発展させていなかったなと思い出し、考える機会となりました。

最後に森口先生から日々の保育の一コマで経験したことを話してくださいました。

ある日の給食の際、年少さんの男の子たち(2人)が食べるのが遅くなり、1人男の子がトレーを置いたままトイレへ行ってしまい、トイレへ行ってる最中にお掃除が始まるので、食べるのが遅くなった子たちに前の方でゆっくり食べてと声をかけたそうです。

すると、残った男の子がトイレへ行ったお友達の分のトレーも持って前へ行ってくれ、その男の子が前で食べるためにイスを2つ列車のように並べて持って行ってたそうです。

その場面だけ見ると、食事中に列車ごっこをして遊んでるのかなと思い、声をかけようと思ったそうですが、ちょっと待って考えてみると、トイレへ行った子の分のイスも運んでくれていることに気づいたそうです。

その時、その子がなにをしようとしているか待ってあげることが大切で、一呼吸置くことが改めて大事だと感じたそうです。

その話を聞いて、私も年少さんの担任をしていますが、その場面だけ見ると声をかけてしまうだろうなと感じたので、自分自身に余裕を持って保育をし、一呼吸おいて子どもたちがなにをしようとしているのか考えるという見守るの基本を改めて大切にしなきゃいけないと感じました。

今回の塾も盛り沢山のお話でとても学びの多い、またこれからの保育に参考にしたいことばかりだったので、日々の保育に生かしていきたいと感じました。

(報告者 伊藤)

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5月31日塾報告 〜美味しいものに囲まれて〜

5月31日の塾報告を中村からさせていただきます。

この日はオフラインでの塾となりましたが園内ではなく、なんと高田馬場にある自然派イタリアンレストラン「en(旧カーポラヴォーロ)」での開催となりました!

というのも、この日はGTチャンネルの撮影がenでおこなわれていてその撮影が終わり、そのあとの食事会に我々塾生も参加させていただいたのです!(ありがとうございます…!)

ちなみにこの日に撮影されたGTチャンネルの内容は乞うご期待!(GTチャンネルのURLを下記に貼っておきますのでぜひチェックしてみてくださいね!)

https://www.youtube.com/channel/UCi6cQdErsLtF6s9LNAE7MHg

さて、その食事会の様子ですが立食形式でとてもそそられる食事がテーブルにずらりと並びます。

ビュッフェスタイル!
まだまだお料理が出てきます
こちら牛すじのパスタ、とろける美味しさでした…!

このenさんは全国の自然栽培の旬野菜をふんだんに使ったメニューを提供してくださります。その味が美味しいのはさることながら、体にも優しいのが最大の特徴。

オーナーシェフである鳥海さんのこだわりが料理はもちろん店内の内装からも強く感じられます。

我々塾生はよく、テイクアウトのお弁当を注文していただいているのですが、こちらも美味しく体に優しいメニューが一箱に詰まっておりますのでとてもおすすめです!

料理やお店の紹介が続きましたが、塾長である藤森先生は子どもの食育にも大変に力を入れられております。

食べることは生きること。

心と体の健康や病気になりにくい強い体を作るには食事が基本となるのではないでしょうか。

片手間の朝ごはんやコンビニ弁当のランチ。そして1日の終わりに缶ビールとお惣菜で済ませる晩ごはん。

忙しい現代社会においては仕方ないのかもしれません。購入までの利便性や値段ももちろん重要ですが、添加物の多い便利な加工食品と、野菜・肉・魚・主食をしっかりと使った料理。どちらが優先されるべきかは簡単なことですよね。

たまにはお酒も飲みたいし、ジャンクなラーメンやハンバーガーも食べたくなります。ですが、それは日々の食生活が整っていることが大前提にあるべきだと私自身も思います。

ましてはこれから大きく成長していく子どもたちにとっては日々の食事ほど大切なものはありませんね。

私もせいがにきて先生の話を聞くようになってから加工食品は裏の食品表示を必ず見るようになりました。専門知識があるわけではありませんが、見慣れないカタカナだらけで恐ろしくなりますよ。。

話は逸れましたが、お腹いっぱい食べて今日はお開きに。すると鳥海シェフからこんな嬉しい一言が。

「もっと満腹で帰ってもらいたかったですよ!」

どうやらまだまだ食べると思って次のパスタを茹でようとしてくれていたそうです。あんなにたくさん食べさせてもらったのにです。こんなにありがたいことはありません。

ただ、申し訳ないことに30代以上が半数以上の塾生には少し多すぎたようで。笑

次はもっとお腹を空かせてお店に来たいと思った素敵な水曜日の夜でした。(報告者 中村)

カーポラヴォーロ

STEMとおさるのジョージ

6月7日の塾報告です。

今年度も345歳児フリーをしているのですが、ゾーンの意味を考えてる中で、ふと疑問に思うことがありました。

STEMの数と、文字数ゾーンの数、その違いは環境を作る上で何なんだろうと考えていました。

そこで藤森先生に質問してみると、

「文字数ゾーンの数は、小学校に向けての取り組み」とおっしゃっていました。

そして、STEMとは不思議なことを体験することがねらいであり、体験する中で数が関係してきます。

話が変わりますが、私の娘も小学校2年になり、宿題を教える機会が増えています。

最近では、物差しの絵を見て物の長さを考えたり、指定された長さの直線を引くなどの宿題をやっています。

園でも子どもたちは生活中で長さや線を書くことをしています。

娘の小学校の宿題見ていると、園の生活がこのように小学校の勉強につながっていることを実感します。

昔から娘はブロックや積み木で遊ぶことがあまりないためか、2列で積み上げられた積み木は何個あるか?という問題に対して、裏にある積み木をイメージができないようで苦戦していました。

積み木で遊んでいる子であれば体験を通して裏にある目に見えない積み木をイメージできるのでしょうが、娘はあまり体験がないため難しいようです。

娘はどちらかというと運動能力の方が優れているようです。笑

園の生活を通して数に触れる大切さを、親になり改めて宿題から感じています。

今回、小学校につなげるための文字数ゾーンと考えると、どんな環境設定がいいのか考えやすくなりました。

さて、この後はSTEMの話になりました。

STEMは、子どもが体験し、不思議がり、考え、探究することに意味があります。

保育者の関わり方としては、「あの雲は◯◯みたいだね!』と何かに表現するアート的な声がけをすることが多いと思いますが、『あの雲は何でできているのかな?どうなっているのかな?」と科学に興味が持てるような声がけが大事だと藤森先生は仰っていました。

そのちょっとした一声だけでも、子どもの興味関心の向かい方は変わってきます。

そのためには、保育者自身もSTEMに関する知識が必要ですね。

そして、なによりもセリフのような声がけではなく、保育者自身が心から不思議がること、楽しめることが重要だと感じました。

今年、1歳児クラスを担当している本多先生は、「失敗しても大丈夫」ということをクラスのテーマにしているそうです。

「失敗を恐れてやらないっていうのをしてほしくないですし、その失敗を絶対に攻めることなんてしないという安心感を持ってほしいですよね。あとは僕自身が目の前で失敗を見せるというか、普通に失敗すると思うのでそれを見てもらうのが1番安心するかなと思ってます。笑」

STEMまだまだ新しい取り組みですが、新しいことには失敗がつきものです。失敗がこわいから何もやらない…のではなく、失敗しても大丈夫という安心できる環境が子どもだけではなく職員にも重要だと再認識しました。

さて、皆さんは「おさるのジョージ」というアニメをご存知でしょうか?

娘とよく観ているのですが、

好奇心旺盛な小猿のジョージが、いろいろな人と出会い、時には失敗しながらもチャレンジするという話です。

そんなジョージと一緒に暮らす、帽子も洋服もネクタイも黄色い「黄色帽子のおじさん」という人がいるのですが、

子どものようなジョージを温かく見守り、ジョージの失敗を責めることなく、ジョージのやりたいことを尊重する姿は、まるで見守る保育を体現しているようです。

NHKの紹介でも、ジョージの冒険を通して、子どもたちに「観察すること」「原因を考えてみること」「試してみること」など科学的な考え方を学んでもらおうという番組とあります。

保育をしながら怒りすぎているなと反省を踏まえつつ、黄色い帽子のおじさんのようになりたいと塾を聞いて思いました。

では最後に、そんな黄色い帽子のおじさんの名言を残して終わりにしたいと思います。

「数字や教科書の暗記は誰でもできる。本当の学習とは経験と好奇心から生まれるものです。」

(報告者:佐野)

5月24日の塾〜長崎から熊本〜

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5月24日の塾報告をさせていただきます。

まずは、5月18日に長崎県平戸市で行われた保護者講演会、5月19日〜20日に熊本県菊池市で行われた地域合同研修会の報告を、西村先生より行っていただきました。

18日の保護者講演会は平日の夜だったにも関わらず多くの方の参加があり、評判もよかったそうです。

この日の塾の写真を撮っていなかったので、先日の親子遠足の写真をアップいたします。

その講演会では、藤森先生ももちろん講演されたのですが、もうひと方、渡辺さんという新宿せいが子ども園の元保護者の方も講演されました。

というのも、渡辺さんは新宿せいが子ども園の元保護者であり、保育園を考える親の会の会長さんでもあり、横浜市の保育園選定委員でもあるということで、今回、藤森先生と一緒に保護者講演会をお願いされたそうです。

このあたりの企画は、西村先生らしいですね!

渡辺さんからは、

「いろいろな保育園を見てきて、見守る保育の良さが分かっている」

「みのりこども園の学童を見た時に、せいがと同じようなにおいがした」

という言葉があり、西村先生も大変喜ばれていました。

西村先生から、「渡辺さんの言葉からは、せいが愛が溢れたいた」という言葉もありました。

ぜひ、私もお話を聞いてみたくなりました。

また、みのりこども園の保護者の方に、様々な園にいき、やっとみのりこども園という理想の園に出会えたという方がおられ、講演会を聞いて、「ここ(みのりさん)にきてよかったと確信した。せいが愛と、みのり愛が重なった」ということを言われたそうです。

とても嬉しい言葉ですね。

少し話はそれてしまいますが、日々の生活の中でも、ついつい言葉にするということが恥ずかしかったり、言わなくても分かっているだろうと思い、具体的に言葉にしないということも多々あるのではないでしょうか。

私はこのような話を聞いて、そして、報告を書きながら、やはり「言葉にする」ことの大切さを改めて感じさせられました。なるべく、感謝の気持ちなんかは恥ずかしがらずに言葉にしていきたいなと思います。

さて、話は、西村先生のご実家であるお寺で実践している「3つの整う」の紹介がありました。

その3つとは、

サウナで体を整える

座禅で心を整える

腸活で腸を整える

ということのようです!

それぞれ、サウナは西村先生、

座禅はお父様

腸はお母様が担当され、

これらがお寺で体験できるようにしていきたいと計画されているようです。

とてもおもしろそうな体験ですね。

少し話は変わりますが、先日、わたしの大好きな養老孟司先生の本を読んでいた時に、このような言葉がありました。

『人生の意味なんて「わからない」ほうがいいので、わからないと気がすまないというのは、気がすまないだけのことで、それなら気を散らせばいい。私は気を散らすために、虫捕りをはじめとして、いろいろなことをする。』

読み始めて、しょっぱなからこの言葉にやられてしまいました。

私はいろいろとぐずぐず悩むタイプなので、気を散らす方法をもっと見つけたいと思います。

そんな話を西村先生にしたら、「まさに禅の考え方かもね」という話になり、なるほど!となった次第です。

話がそれてしまいました!

また、こぼれ話ですが、藤森先生と、渡辺さんの長崎行きの飛行機ですが、同じ時間の飛行機をそれぞれが予約されていたそうで、座席は完全に藤森先生と、渡辺さんがご自身で決められたそうです。ですので、互いにどこに座るか知る由もなかったのですが、なんと、お二人とも偶然に隣同士になったそうです!

そんなことってあるんですね!

なので、長崎空港に着く頃にはしっかり打ち合わせは完了していたそうです。

さて、次の日は熊本県の菊池市において、地域の3園さんが主催する研修会が開催されました。

藤森先生の話の中で、「見守る」の基本である、「見ること」、「守ること」はどういうことなのかという話があったそうです。

このことですが、私自身、改めてしっかりもう一度自分の中で頭に入れておきたいことだなと思いました。

そして、頭に入れるだけではなく、言葉にしたり、何かを伝える時には、改めてこの見守るの意味を口にしていきたいと思います。

ついつい、当たり前すぎて忘れてしまっていた部分ですが、やはり見るとは、守るとは、ということが何よりも大切な部分であり、そのことが、まさに「子どもの最善の利益」を実現することですね。

このことをもっとしっかり理解したくなりましたし、しっかり言葉にしていきたいなと思いました。

今週も、とてもありがたい時間でした。

報告者 森口達也

保育者の休憩について(5月10日の塾報告)

こんにちは。

塾生の小林です。
5月は雨の日が続くこともありましたが、流石は「薫風の候」という感じで
気温や湿度がちょうど良い日が多かったですね!

さて5月10日に実施された塾で話されたことについて報告させて頂きます
(いつも塾の様子を写真に撮ってアップしようと思っているのですが、今回も忘れました……)。

この日もいろいろなことについて話し合いましたが
私が最も印象に残った議題は「保育者の休憩」についてのお話です。

きっかけは藤森先生の
「子ども達と一緒にご飯を食べるのは楽しい。一人で食べる方がよいという保育者がいるのは信じられない」
といった旨のお話から始まりました。

保育者の昼食の摂り方や休憩の在り方などは、園によって様々であると思います。
当園では基本的に、保育者は子どもの近くで一緒に給食を食べます(0歳児クラスは少々異なりますが)。
また休憩も別の部屋に行くということはなく、子ども達に近いところで休憩します。その時にクラスの職員同士でコミュニケーションをとったり、話し合ったりしています。
一方で、保育者は交代で子ども達とは別のところにおいて昼食を摂り、休憩も別部屋でとるという園もあると思います(おそらく当園のような形態の方が珍しいのではないかと思いますが)。

山下先生からは、それぞれの良さがあり考え方次第とされた上で、当園のやり方においては、「職員同士のコミュニケーションのとりやすい」という点が良いところではないかという旨のお話がありました。
つまり「交代で休憩をとる形であると、クラスの保育者が一緒に話し合う時間がまず取れない。もしそれをする場合は特別にミーティングの時間を設ける必要がある。が、当園の場合だとと休憩中に全員で話し合えるので時間的に効率が良い」といったご意見でした。

それに対してわらす担任の伊藤先生からは「その方が楽な部分がある。みんなでお茶を飲みながらミーティングするのが楽しい」というお話がありました。

さらにそこから山下先生より「会議のやり方をどのようにしていくかは、今後重要なのではないか」というお話へと展開されておりました。
藤森先生からは、職員室に大きなディスプレイを置いて、そこに会議の内容やスケジュール管理アプリの画面を表示させるのはどうかというご提案がありました。その画面は職員がそれぞれの携帯端末から見られたり、書き込めたりできる、というものです。小学校の職員室改革の取り組みにおいてそういった事例があるそうです。

今回の議論は休憩時間のことだけでなく、「ノンコンタクトタイム」について考える上で重要なことだと思いました。
ノンコンタクトタイムとは何かですが、下記に「マイナビ保育士」のサイトから引用させて頂きます。
“ノンコンタクトタイムとは、保育士・幼稚園教諭が、勤務時間内に子どもたちから離れる時間のことです。ノンコンタクトタイムを確保することにより、保育士が事務作業に集中できるほか、保育士同士で情報交換を行うことができます。”(https://hoiku.mynavi.jp/topic/2021/05/000694/ 2023年5月閲覧)

上記の引用においてはノンコンタクトタイムが事務作業だけでなく、保育士同士の情報交換の時間になることが書かれています。
これについては、クラス担任全員が一斉に子どもから離れる機会があるのならば、良いミーティングの機会となると思います。
が、当然ながらどうしても交代しながらにならざるをえない点において、保育士同士の情報交換などは限定的なものになるのではないでしょうか。
日常におけるちょっとした隙間時間や休憩時間などを使って、情報を共有したり、意見を議論したりする方法は、実は非常に効率的であり、また質も高いものにできるやり方なのではないかと今回の議論を通じて感じました。

休憩の取り方についても園によってその形は様々であり、一長一短の面があるものと考えます。またそれぞれ園の文化や歴史によるところが大きいと思います。
どのような休憩方法がベストなのかは中々難しい問題ですが、私個人としては当園のやり方が好きで、また性に合っていると感じています。
方法はそれぞれあると思いますが、保育者が毎日の保育を楽しく感じながら余裕を持って働けているかどうか、という点が結局大切なのではないかと思いました。

最後になりますがノンコンタクトタイムについて調べていたところ、
公益社団法人全国私立保育園連盟が作成したもので「ノンコンタクトタイム 調査報告書」という文書がありましたので紹介します。
2018年の調査と少し古いですが、ノンコンタクトタイムや保育士の働き方を考える上で参考になると思います。https://www.zenshihoren.or.jp/files/research-torikumi_7.pdf

以上になります。オブリガード!

(報告者 小林)

チャットGPT

5月17日の塾報告をさせてもらいます。
今回の塾はzoomでの開催でした。

森口先生が黒澤監督に見えてしまいます。

今回主に盛り上がった話題が題名にもあるように
「チャットGPT」です。

早速藤森先生が「担当制についてどう思うか?」
とチャットGPTに質問をし、その回答に感動したと始まりました。
何に感動したかと言いますと…

担当制にはメリットとデメリットがあります。
メリットは子ども一人一人を把握すのでそれに対しての対応は的確にできる可能性がある。
デメリットは子どもを自分で囲ってしまって色んな人の目とか色んな人との意見交換ができなくなる。
と書いてあった。
多くの教授などは愛着を軸に伝えてくるが、チャットGPTは一言も言っていなかったということ。チャットGPTはなんの資料を元に答えているかと考えるとやはり世界中の考え方ではないかと先生は推測しています。
そうすると担当制が愛着だというのは日本だけのことかもしれないだとわかったということです。世界の意見を言うため愛着というワードが出なかったのではないかと思うわけです。
チャットGPTのいうことは確かにそうであるように思いますね。

さらに面白い質問を塾生に小林氏がチャットGPTにしたそうです。
その内容は『保育士の将来性はあります?』という質問です。

『保育士の将来性は非常に高いと言えます。以下にその理由をいくつか挙げます。

1. 人口の増加と需要の拡大: 世界的に人口は増加しており、多くの地域で子供の数も増えています。これにより、保育の需要が高まっており、保育士の需要も増えています。

2. 働く親の増加: 近年、世帯の中で共働きが一般化しています。親が働きに出ることが多くなると、子供のケアや教育のニーズも増えます。そのため、保育施設や保育サービスへの需要が高まっています。

3. 教育の重視: 保護者は子供たちの教育に高い関心を持っており、早期教育の重要性を認識しています。こうした親の意識の高まりにより、保育士の需要が増えています。

4. 政府の支援: 多くの国や地域で、政府は保育施設や早期教育の整備を支援しています。これにより、保育士の需要が増え、保育士への求人が増えています。

5. 高齢化社会への対応: 高齢化社会においても、保育士の需要は依然として存在します。介護を必要とする高齢者の家族が保育サービスを利用し、介護と子育てを両立することが求められています。

これらの要因から、保育士の需要は将来にわたって持続すると予測されます。また、保育士の役割も重要であり、子供たちの成長と発達を支える貴重な存在です。したがって、保育士の将来性は明るいと言えるでしょう。』

このようにチャットGPTは答えています。

こう言われると少し自信を持って保育士という仕事に誇りをさらに持てるのではないかと思いますね。

藤森先生はチャットGPTについてこう続けます。

チャットGPTはフェイクが多いと言われていて、7割くらい嘘を書いているとよく言われているそうです。あれは信用するなとも言われているそうです。
見守る保育と言って見てるだけじゃないかとよく公立の先生に言われているが、チャットGPTでは子供たちを常に観察し、彼らの活動や遊びを遠くから見守りながら、必要に応じてサポートやガイダンスを提供します。とあり、どっちがフェイクかといえば公立の先生が言っている方がフェイクではないかと思うわけです。
どっちがフェイクとかどっちが嘘とかではなくどっちにだって嘘はあるんです。だから検索機能ではないので調べ物には向いてないと思う。
キーワードを入れ、それを文章化してくださいというのには向いていると思うとおっしゃっています。

確かにそうですね。こういった便利な機能が世の中に出回れは使わない手はないですし、使った方がより効率もよく時間の有効活用にも繋がるでしょうね。
ただやはり正しい使い方をすることが大事ですし、クリティカルシンキングを常に持ち、何が正しいのかを考えることも必要なのではないかと藤森先生の話を聞いてより学びが深くなる思いです。

報告者 本多悠里

現地開催!!

新年度、最初の現地での開催です。

最近の夕飯は以前からお世話になっている「en」さんのお弁当をみんなで注文してます。


とにかく美味しいのと、一番は安心して食べられる!というのが最大のポイントです。やはりコンビニのお弁当は何が入っているか分からないですし、スーパーやお弁当屋さんも結局のところ分かりません。

その点、enさんのお弁当は罪悪感なく食べられます!

ただ、これに関して、森口先生と話すのは

「一人暮らしだと気にしないかもね・・・」

ということです。もちろん個人差はありますが、私も一人暮らしだったらそこまで自分の健康や食事には気を遣っていないかもしれません・・・

さて新年度最初の話題は保育のICT化に関連したものです。

園児の出席管理などがメインかもしれませんが、もっと保育に特化したICTはないのか?!ということです。

要は子どもが使うアプリということです。

言ってしまえばゲームになりますが、もっと保育に特化したアプリゲーム。

例えば、どうしても今の子ども用のアプリは一人で遊ぶのがメインになっていますが、複数で遊べるようなアプリがあると良いのでは?ということです。

海外のボードゲームは仲間と協力してゴールを目指しますが、そのようなイメージのアプリです。

またオンライン化が進んでいる中で、遠く離れた人とそういったゲームができると面白いかもしれませんね。

そんなアプリの開発と塾生と会社でコラボできたらいいねーと話しました。

そんなアプリの話題から、最近急速に有名になった「チャットGTP」の話になりました。

すでにご存知の方も多いと思いますが、聞きたいことを入力すると瞬時に教えてくれるサービスです。

これに関しては今月のGTが発行しているGT広報紙に藤森先生が書かれた原稿に詳しく書いてありますが、

本当にすごい機能ですね。これには驚きました。

藤森先生が言うには、この機能によって文章を書く仕事が減るのではないか?ということです。

保育現場でいうと、書類です。

例えば「保育日誌を書いて」「保育月案を作成して」と入力すると簡単に作成することが可能になります。

もちろん漠然とした聞き方では内容が支離滅裂になってしまう可能性が高いので、細かい指示が必要になるかもしれませんが、それでも、それが可能になったら保育の仕事量はかなり激減できるかもしれません。

書類が苦手な方からすると夢のような話ですねw

マイケル・オズボーン氏の将来なくなってしまう職業についての話しは、知っていますね。

数年前、この話を聞いた時は衝撃を受けましたが、まだ漠然としていたので「そうなんだぁ」くらいしか思いませんでしたが、チャットGTPの出現で当時の話が現実的になってきたように感じます。

それと同時に思うのは、子ども達が将来、就職する頃にはどんな社会になっているのか、楽しみというより、少し不安があります。

我が子が幸せになれるだろうか・・・

だからこそ、乳幼児期の育ちが本当に大切ですね。

最近、新宿せいが子ども園にも見学者が続々と来ていただき、とても嬉しく思います。

それは少しずつコロナ前の日常に戻ってきている感じだからでしょう。

とはいえ、コロナがゼロになったわけではありませんので、引き続き、体調管理には気をつけて、楽しい日常を過ごせることを目標に日々を過ごしていきましょう。(報告 山下)

4月5日塾報告および藤森先生の保護者向け講演

4月5日(水)塾報告を中村からさせていただきます。今回の塾は完全オンラインでの開催となりました。

世間は野球の世界大会WBCで日本が優勝したということもあり、塾でもその話題になりました。TVのニュースや選手自身のSNSでもあったように日本代表チームの雰囲気はとてもよく、年齢の枠を超えて食事会などのコミュニケーションを大切にされていたとか。

藤森先生はそのことにも触れ、チームの雰囲気の良さも優勝への大きな要因だったのではないかとおっしゃっていました。

「それは保育にも通づる部分があり、保育は勝敗ではないですが、楽しい雰囲気はとても大切で、その“楽しい”は余裕がないと生まれないこと。新宿せいがは時折笑い声が聞こえ、それはクラスを超えて良い雰囲気が伝わり広がっていく。」

これはとても大切だと思いましたし、振り返ると最初に新宿せいが子ども園に見学に来た際や入職したての頃、子どもたちだけでなく大人も笑いあったり、時には冗談を言っている先生がいたり、とても印象的でした。今は自分がそのせいがで保育をさせてもらっていますが、自身が一杯一杯で顔がひきつっていることがあるなと。。。先生の言葉を胸に、初心にかえることを意識しないといけませんね。。

話は変わり、4月3日にあった入園セレモニーについて。藤森先生は新しく入園が決まった子の保護者へこのようなお話しをされたそうです。

  • 親のために預けると思わないように。子どもが泣いているからといって申し訳ないと思わないで。
  • 不安な表情で預けないで。安心して保育士に預けてください。
  • 他の子がつられ泣きをしたからと言って、申し訳ないと思わないでほしい。

お子さんを預ける保護者の方、特に乳児クラスの方はつい後ろ髪を引かれる思いがあるのではないでしょうか。ですが、保育士としても安心して預けてほしいです。子どもたちが安全で安心できる人的環境・物的環境は整っています。藤森先生のこの言葉は保育士にとってもありがたいお言葉です。

最後に各先生方から一言ずつ新年度の抱負を言いました!

柿崎t:今年度は、子どもたちへの食育をより進めていきたいと考えている。

川辺t:先日、千代田せいが保育園の保護者会があった。そこで見守る保育に関する考えを話した。また、らんらん組の担任にもなるため、今年はより責任感を持っていく。

松元t:我が子が生後80日を迎え、日々成長を感じている。また、私立保育協会の役員にもなった。

中村:4歳児クラスのらんらん組の担任をさせていただくことになりました。不安半分楽しみ半分ではあるが、とても貴重な経験をさせてもらえると思っている。悩んだときはこの臥竜塾で相談させてください。(笑)

太田t:ぐんぐん組から持ち上がりでにこにこ組の担任をしている。また2年目としても意識をして保育をしたい。

小林t:今日、クラスの保護者会を本多先生と2人で前に立って進行をさせてもらった。入職から2年目となり、誰かに聞くことより聞かれることが増えたと感じる。責任感を持って保育をしていく。

本多t:今年は初心に戻ることを大事にしたい。自分からクラスの環境設定や子どもたちへの遊びを発信していく。

森口t:今年も一年楽しく!穏やかに過ごしていきたい。

最後は小林tが徳川家臣団についてとても興味深いを話をしてくださりお開きとなりました!

また、4月8日(土)に千代田せいが子ども園にて藤森先生による保護者向け講演会がありました。そこでのお話としては、東日本大震災や新型コロナウイルスの流行がもたらした教育や保育に価値の変容についてや、言われた通りではなく自分たちで考えて進める力の必要性についてお話されていました。

現状に疑問を持つ力=クリティカルシンキング

・少子時代

・人口機能(AI)の進展

・グローバル化

・多様性

これまでの教育や保育のあり方では遅いのです。

「数字では測れない能力(非認知能力)が、結果として学業成績の向上や将来の就業、ひいては職業人として成功するかどうかという点につながっていく可能性が高い。」と先生はおっしゃられていました。

そして、講演会の後は千代田せいがの中を見学させていただきました。

少し長くなってしまいましたが、これで塾報告を終わりとさせていただきます。(報告者 中村)

JR秋葉原駅から徒歩数分と大都心にある保育園です。
わいらんすいの保育室
運動スペース 大人ではできなそうでした。。

2/22(水)臥竜塾報告

春の足音聴こえる臥竜塾。
この日は、対面開催でした。

話題は、近づく成長展について(2/22時点)

話を聞く中で、沢山のメリットがあることに改めて気付かされます。

・4月から取り組むことで、見通しをもって保育を計画することができる

・保護者が我が子の成長を目に見える形で感じることができる

・クイズ形式にすることで、親が我が子のことをどれだけ把握しているかがわかり、『こんなこと考えるんだ』など、新鮮な驚きを提供できる

・職員にとっても意味があり、次年度に引き継ぐ職員が、現時点の子どもたちの発達を把握できる

・新人の先生にとっても、子どもたちのことをわかってもらう機会になる

また、「地域にも開放できるといい」と塾長。

園が社会に開かれ、地域が子どもたちや園のことを知る、良い機会になりますね。

また、今年もわいらんすい(3・4・5歳児クラス)組は、大型作品に取り組みました。
作っては壊したりを1週間くらい繰り返し完成。

塾長曰く
小学校教員時代、小金井公園にて、縄文式の家を子どもたちと見学へ→次の日、学校で子どもたちが粘土と割り箸を使って再現していた→「だったら本物作ろうか」と提案→校長に「校庭の隅を貸してほしい」と提案→「夏休み中に作って夏休み中に撤去」を条件に許可がおりる→麦わらや、枯れ木、倒木などを集めた→完成→入場券を配る人、切符切りの人、など子どもたちに役割を与えた」
「保護者や地域の人の協力のもと、縄文時代の衣装のファッションショーをして、どんぐりクッキーを作って食べて、最後はキャンプファイヤーをした」

キャンプファイヤーの時には星座についての話もした、といいます。

「キャンプファイヤーの跡は、本当の縄文遺跡の跡みたいだったよ」と塾長。

衣→ファッションショー
食→どんぐりクッキー
住→縄文式の家

という、実体験からの学びがそこにはありました。

「やっぱり何かしらのきっかけがないとね」と塾長。

小学校教員時代、子どもたちから「クラスの歌を作りたい」と提案があり、子どもたちに歌詞を書いてもらいました。

『僕らはなんでもできる
先生なんて用はないのさ』

歌詞の一節にこうあり、そうは言っても、何かきっかけになるようなことや、行動できるような何かを、大人側から子どもたちにアプローチをする必要はある、といいます。

「子どもを怒らない=騒がしくていい、ではない」と塾長。

小学校教員時代、学校職員全体の朝礼が遅くなり、先生不在の朝の教室。全クラスが大騒ぎする中、塾長のクラスの子たちは静かだった、といいます。

それは、当時、算数の暗算が書かれたテストのようなものを、子どもたちがいつでも自由に取り組めるように設定していた為、それに子どもたちが気付き、取り組んでいたから、とのこと。

「そういうものがなければ、無理」と塾長。

また、「子どもを怒らない=騒がしくていい、ではない」の話の中で、

朝の会の歌(現、新宿せいが子ども園『お誕生会の歌』)を作った→曲の終わりを『ミミレレド』に→静かになる→日直「おはようございます」

というように、自然に子どもたちが静かになるようしていた、といいます。

また、当時テレビで『一休さん』を取り上げ、
「一休さんがあんなにいろいろなことを思いつくのはなぜだろう」と、子どもたちと思案し、
「目を瞑って考え事をしてるから」と、解説。
授業中に子どもたちと取り組みました。
校庭で行われている授業の声、鳥の声、など、子どもたちは新しい気づき、発見をした、といいます。
それから、大事な話をする時には「一休さん」と声をかけると、皆静かになって聞いてくれた、とのこと。

新宿せいがにもいつからか「集中」と声をかけると、手を合わせて静かになる、というような文化を、森口先生や西村先生がつくってくれましたが、まさにこの教えに則ったものと言えるでしょう。

階段の上り下りを楽しく行えるように、段を踏む度にピアノの音が鳴るように設定したり、新宿せいが子ども園で言えば、階段の段数の数字を割り当てて、数字に触れる機会を作ったりと、そういった、環境を通して、望ましい行動をとれるよう、人を後押しするアプローチのことを『ナッジ』と言いますが、見守る保育 Fujimori methodの根幹ととてもよく似たものを感じます。

「だけど、私の理想としては」と塾長。

「本当は、聞かない子が困るわけだから、聞く側が静かにする必要がある。それでも、聞くことが難しい子や、聞こうとしている子を邪魔してしまうような子に対して、子ども同士で注意し合ったり声を掛け合ったりすることが望ましい」といいます。

見守る保育 Fujimori methodが目指す子ども像の一つですね。

また、教員時代には、こんな取り組みも。

子どもたちの前で民話を読む→感想を絵にする→言葉の想像で絵を描く

という授業はよくありますが、塾長は、

「文字で写生」を子どもたちにさせた、といいます。

原稿用紙を渡し、「匂いを書く」「その花について書く」などの取り組みをしました。

様々に「表現」する方法があることを子どもたちは知ることになります。

また、「絵が描けない子」については、
「絵がどういうものかを知ってることがある」と塾長はいいます。

どんなものかがわかるから、見通しの中で難しいと感じてしまうのかもわかりませんね。

「絵の概念を壊す」というねらいのもと、塾長は絵画指導を行います。

白い画用紙を半分に折る→半分に「なんでも燃やす火を吹く怪獣がいる」→「何色?」→子どもたち「赤」(何色でもいい)→じゃ「赤で赤い怪獣を描こう」→もう半分に「何でも凍らす寒い怪獣」を同じように促し描かせる→
描き終えたら「二匹の怪獣が出かけていって出会ってしまう」「二人が出会う、これはまずい」→戦わせる→怪獣の色のクレヨンを両手に持たせ「2本で戦え」→子どもたちぐちゃぐちゃに塗り始める→「もう戦うのは疲れた」「結婚しよう」→結婚して赤ちゃんが産まれる→「皆の手の中に赤ちゃんがいるよ」

こうして、子どもたちは、混ざると何色になるかを体験を通して経験するわけですね。

また、子どもたちに雨の絵を描かせて、
最初は「ポツンと降って」→段々と大雨に→子どもたちの絵を小雨〜大雨順に並べる→あらかじめ作っておいた「子どもの傘」を絵に貼っていく→斜めにしたりして「飛ばされそう」など絵を見ながら感想を添えていく→大雨の絵になった時に、「折れそう」など、伝えながら大きな傘『お母さんの傘』を貼ったりする

「どんな雨でもいいし、どんな絵でもいい、ということを伝えたいよね」と塾長。

中には取り組まない子もいるが、「やらなきゃ損する」という気持ちが芽生えることで、取り組みへの関心は高まっていく、と塾長はいいます。

そういう取り組みについて話を聞く度、塾長は、現場のプレイヤーでもあり、体現者であったことを再認識する思いがします。教員時代の話はいつ聞いてもとても興味深く、保育現場にも活用できそうなアイデアに満ちていますね。

さて、ただ近づく足音であった春も、今や盛りを少し過ぎた感すらあり、

連日の雨で、東京の桜は散り始めてきています。

遅れに遅れてしまった報告も、なんのまとまりもなく、

このように終えようとしているところに、9年という月日を経て

傲慢になった自分を感じ、省みることの必要性を感じます笑

しかしながらその一方で、

ある意味では、飾らずに、素直に、

こういった文章を残せる、という幸せを感じてしまっていることも事実です笑

臥竜塾は、水が高いところから低いところへ流れていくように、

塾長の優しさと温かさが、その構成の軸であると言えるでしょう。

また、何年かして、

僕のように傲慢に笑

素直に、そんなに飾らずに、

ここに文章を残せることに幸せを感じる後輩たちがいることを願って、

僕は、僕のままで、新しい年度を迎えたいと思います。

今日まで、本当に有難うございました。

見守る保育 Fujimori methodに、

臥竜塾に携わるすべての人の幸せを願って。

(報告 加藤恭平)


新クラスへの移行について (3月8日の塾報告)

こんにちは!
塾生の小林でございます。
春らしくぽかぽかと暖かい日が続いていて、気持ちがいいですね!。
同時に目はかゆく、鼻水は垂れる苦しい日々となってしまいましたが……。
(なぜこんなに空は広いのに、杉の花粉は我々の粘膜にまで入ってくるのでしょうか?!)

さて3月8日に実施された塾の報告をさせて頂ければと思います。
この日もいろいろな話題について話し合いました。
その中でも最も盛り上がったテーマは
「新クラスへの移行」についてでした。
本稿では「移行」のポイントについて
先生からお話し頂いたことに加えて
塾生の先生方からあったコメントも交えて
下記にダイジェストにて要約させて頂きます。

○移行を始める時期は、その年度のクラスによって異なる。
 クラスの中で月齢がどのくらい離れているかなど
 様子を見て移行をしていく。

○どんな部分から移行していくかを考える。
 場所を移行していくか
 保育士の数を減らしていくか
 子ども達が自らやることを増やしていくかなど。

○多くの園で忘れがちなのは
「配置基準の移行」である。
 特に2歳児から3歳児になる時が重要
(急に保育士の配置が減るため)。

(本多先生)
 部屋に保育士がいる状況であると子供は頼ってきてしまうので
 意図的に見守る保育士の数を減らすことは行なっている
(伊藤先生)
 今のにこにこでも徐々に保育士の数を減らして保育している。

○保育士の数を減らすということだけでなく
 子ども自身でやることを増やすというイメージで援助を行う

○随意筋というものがある。
(随意筋:自分の意識で動かすことのできる筋肉のこと。)
 例えば子どもが自由画を描く際、
 小さい頃は何か描こうとして描いているわけではない。
 偶然の手の動きで描いている。
 それをあとで「ママ」「おばけ」など意味付けしている。
 意識的に○を描けるようになるのは
 2歳から3歳にかけてと言われている。
 意識的に描けるようになっているということは
 自分で上手に筋肉が動かせるようになっているということである。
 それは着脱や食事、排泄といった
 生活習慣の自立が可能になっていることを示す。
 遊びの中で子供たちの様子(随意筋の発達具合)を見て
 生活習慣の自立に向けて援助し、移行していく。

(中村先生)
 自立に向けての援助に関しては
 「この子はできないだろう」という
 決めつけはよくないと反省することがある。
 子ども本人はできなくてもやりたいという意思を持っている時がある。

○子どもが自分でやろうとする時は、まだ完全にできない時である。
 だから「できないのだから援助しなくては」ではなく、
 子どもが自分でやれた気になるようなやり方で上手に手伝う。

以上が塾の報告になります。
「新クラスへの移行」というと
未熟な私のイメージでは、場所を変えて慣れていくといったことのみでした。
が、配置基準が変わることを想定して
部屋の中の保育士を意図的に減らしていったり
子どもたちが自分でやることを増やすよう援助したり
することなども肝要なのだと学ぶことができました。
また「随意筋」のお話を聞いて
日々の生活や遊びの中で見られる子どもの様子から
発達状態を見極めて移行していくことが大切なのだと感じました。   
「子どもが自分でやろうとする時は、まだ完全にできない時である」
というお言葉も印象的でした。
手を出して援助したい時も、ぐっと我慢して見守る。
あるいは上手に手助けする。
このことは大変難しいことであると考えますが
毎日の保育の中で意識していきたいと思いました。

さて新クラスの移行に関しましては
YOUTUBEのGTチャンネルの方でも
藤森先生が詳しくお話し頂いている動画がございます。
マンスリーGTチャンネル12月-① 「新しいクラスへの移行①」
https://www.youtube.com/watch?v=KVHxUfo3yaA
こちらでお話されている内容も
下記に要旨をまとめさせて頂きました。
あわせてお読み頂ければ幸甚です!

○移行するための大きな前提として
「発達の連続性」がある。
 新年度の移行というものは大人の都合であり
 子どもにとってはいつもと変わらない毎日に過ぎない。 
 とはいえ新年度になると
 部屋が変わる
 先生が変わる
 新入園児がいる
 つまり移行が必要になる。
 発達を上手に繋げなければならない
 (段差を作らないように移行する)。

○空間の移行
 当園には大きな3つのステージがある。
 ・0・1歳
 ・2歳
 ・3・4・5歳
 である。
 つまり移行においては
 1歳クラスから2歳クラスに行く時と
 2歳クラスから3歳クラスに行く時が中心になる。
 特に丁寧に行わなくてはならない。
 部屋には少しずつ慣れていかなければならない。
 現クラスが散歩などに行っている間に
 体験的に新クラスの部屋に行くことで場所に慣れさせていく。

○物への移行
 現クラスの子ども達から
 玩具の場所や遊び方を教えてもらう機会をつくる。
 発達するに従って今ある玩具が易しくなってつまらなくなる。
 →発達にあった玩具をその部屋へ持っていくではなく、
  その玩具がある上のクラスに連れて行く。
 またクラスにある玩具を易しいものにする。
 →上のクラスに子どもたちが行きたくなる。
  下からくる子どもたちが遊びやすくなる(発達に合っている)。
 移行の時期は概ね1月からだが、子どもたちの様子をみて変えて行く。
 目安としては、部屋にある玩具がつまらなくなり始めたら
 移行の時期と考える。

○人の環境
 チーム保育の体制によって、いろいろな保育士が日々関わっている。
 担任が変わってもある程度信頼関係がある状況にある。

○配置基準
 2歳から3歳への移行は特に気を付けなければならない。
 配置が「6対1」から「20対1」と大きく変わるからである。
 子ども達の負担は増える。
 やってもらえることが減り、自分のやることは増える。
 それを突然行うのは難しい。
 年度を通して距離を徐々にあけ
 子ども達が自分でやることを増やすようにしていく。
 1歳と2歳は同じ配置基準だが、
 2歳クラスでは子ども達が一人でできることが
 徐々に多くなるように一年を通じて見守っていかなければならない。
 基本的生活習慣の自立に向けて少しずつ援助する。
 着脱・食事・清潔・排泄の自立ができるように
 していけば移行はスムースなものになる。

Youtubeのダイジェストは以上となります。

現在、移行の真っ最中でありますが
塾や上記Youtubeで学んだことを
改めて頭に留めながら保育していきたいと思いました。
また移行は1月頃からする部分が大きいと思いますが
発達状況を遊びや生活の中で見極めたり
生活習慣の自立を徐々に促していったりと
年度を通して行う部分も重要なのだと学びました。
報告は以上です!
お読み頂きありがとうございました!
(報告者:小林)