文化は大人が作って伝承は子どもがする

11/16(水)の塾報告をさせていただきます。

今回もしっかりズームで外部臥竜塾の方も参加してくださっています。

今回出た話題としましたは…

・子ども会議(映画)の話題
・不適切な保育
・子どもの呼び方(LGBTも含め)
・保育について

子どもが遊びをしていて夢中になっている際、次の活動(朝の会であったりご飯)に向かわなければならない時にどんな関わり声かけが良いのだろうか…
そしてどんな関わり方をして子どもが自分でお片付けなどもできるようになるのか…我々保育士というのはどんな関わりが求められるのかという話題になりました。

子どもが夢中で遊んでいる時にあまり止めずにその子のやりたいことを尊重することもとても大事なことだと思います。ただそのバランスが崩れてしまうことも恐いことなのかなと個人的には思うところです。あまりにもその子を尊重しすぎることでやめ時を見失いギリギリまでやることで片付けもせずに次に行ってしまうことも多くなってしまいます。藤森先生は子どもは前を見る生き物のため、たまには片付けをせずに今夢中になっていることを止めてまで戻らせて片付けをする必要はないのではともおっしゃっています。そこもやはりバランスが大事にであるように思います。片付けに十分時間が取れる時などは一緒に片付けをしたり、遊び感覚でルールを作ったりと様々な片付けがありますので夢中だからと言ってやりたいからやらせておくのでは意味が少し違ってくるのかなと感じます。身につけてほしい一つには片付けというのもありますのでそこはしっかりと視野に入れておきたいところです。

そこで今回の塾で話題になったのが、
「文化は大人が作って、伝承は子どもがする」
という考えです。

やはり、初めは子どもだけで生み出すのは難しい部分がありますので片付け方であったり、遊び方、どんな関わり方、ゾーンの使い方などをまずは大人が示し、それを子どもたちが身につけていくことで下の子どもたちに伝え、伝承していく形が自然でより伝わりやすのではないかと考えます。実際に新宿せいが子ども園ではその伝承が行われいるのではないかと思います。例えば雑巾掛けでは大人がまずは教えることから始まり、できるようになってきたら、年度の後半から年長さんが年中さんに伝承してい形です。雑巾掛けに限らず様々なことを子どもにしっかりと身に付くように教えてあげることも必要なのでないかと思います。そこからやっと見守れるようになるではないかと考えます。初めから見守るというのは子どもにとっては少しハードルが高いのかもしれないと個人的には思う次第ですが、様々な考えがありますので

冒頭にもありますが、子どものやりたいことを実現することも大事ですが何を大切にして何を優先するのか、教えなければいけないことなのか…バランスというのが見守る保育をする上で非常に難しいと今回の話で個人的に感じる部分でした。
何年やっていても保育には正解がないと言いますか、これでオッケー!と思えることが今だにないでが、こうして塾生や藤森先生とお話しすることで次はこうして見ようかなとワクワクすることは常にありますのでそれが保育の楽しいとことの一つなのかなと感じさせてもらいました。
結局何が言いたいかよくわからなくなりましたが終わりにさせてもらいます。
こうした保育を話せる場にいつも感謝しています。

報告者 本多悠里

2022.10.5塾報告 〜自然の体験〜

10月5日の塾報告を中村からさせていただきます。

まず初めに・・・

話をしてくださっているこの方・・・

そうです!今回の塾では安藤先生も参加をされての塾となりました!先日、以前勤められていた“せいがの森”の卒園生が20歳を迎え同窓会を開いてくれたそうで、その話をしてくださりました。

大学生や専門学生になっていたり、運転免許を取得して自動車を運転していたり。当時は園児と先生という立場で記憶が止まっていても、時を経て大きくなった子どもたちの姿を見られるのは本当に感慨深いですよね。

また、安藤先生にとっては、卒園児とお酒を飲むということも一つの“夢”だったそうで、とても嬉しかったと話されていました。保育士という、子どもと接する仕事ならではの素敵なエピソードですよね。

その後も塾生に混ざって参加してくださっています!

さて、話は変わりまして、新宿せいが子ども園には「ピクニックデー」という行事があります。簡単に説明すると異年齢で複数の横割りグループを作り、グループごとに園庭やおとめ山公園まで行き、お弁当を食べます。自然の中で食事や交流を楽しむのです。

先日そのピクニックデーが予定されていたのですが、あいにくの雨で中止になってしまいました。それについて藤森先生はこうおっしゃっていました。

「子どもにとって悪い天気はない。悪いの天気にそぐわない服装をすること。雨だから園庭に出てはいけないわけでもないし、晴れているから室内で過ごしてはいけないことはない。森や山が自然であるように天気も自然。ドイツでは森のプロジェクトというものがあり、雨天でも寒さが厳しくてもの自然の一つとして触れる機会がある。」

もちろん戸外活動をするには晴れている方が手間もなく効率的に進められますし、気分的にもお日さまが出ている方が気持ちはいいですよね。でも、雨天や降雪だって晴天と同じ一つの天気。その恩恵だって受けているわけです。雨でぬかるんだ地面の泥を使ってお絵描きをしたり、泥遊びとして普段なかなか体験しない泥の手触りや足元の感覚を楽しむのも面白いですよね。実際に本多先生が土曜保育の際に園庭で泥遊びをしたそうです。幼児に混ざって1歳児クラスの子も無我夢中で泥まみれになっていたそうです。笑

また、あるイギリスの人は「園庭は算数や理科を学ぶところで、砂埃しかないような環境では何も学べない」とおっしゃっていたそうです。落ち葉や木の実で自然と数に触れたり、公園のシーソーやすべり台ではある意味、物理的な考えにも触れることができますね。

新宿せいが子ども園は園庭のほか、すぐ近くにおとめ山公園という区立公園があります。広さはもちろんですが、木々や池、原っぱと都心にあるとは思えないほど恵まれた環境です。春には桜の開花や蝶などの昆虫を追いかける子どもの姿。夏はザリガニ釣りやセミの鳴き声。秋の紅葉で冠を作ったり、冬は霜柱を踏み遊び、積った雪に目を輝かせる子どもたち。

天気や生き物など身近にある自然に改めて目を向けて保育の中に取り入れてみる。都内だから、天気が良くないからという固定概念にはとらわれない考えも必要ですね。(報告者 中村英知)

成長展~からだの育ち~

9月28日の塾の報告を行います。

今回の塾は、対面とオンラインのハイブリット式での塾でした。

本日も、新しくなったすくすく部屋(musubime)で塾を行いました。

本日のメニューは、新宿せいが子ども園でオーガニック惣菜のテイクアウトをされている、高田馬場イタリアン「En」さんのパスタとスープでした。感染症対策もしっかりとり、換気を行い、距離を取りつつ、食後には有機栽培コーヒーをおいしくいただきました。

このテイクアウトは、「En」さんのシェフが子どもたちへ食を伝え、支えるをテーマに、子どもたちに食の大切さを伝えたり、食を通じて楽しい体験をしてもらえるといいなという思いから、月曜日~土曜日の間、トコトン自然に近い状態の食材を使用して作ったお料理を、保育園の保護者の方々や職員、地域の皆様にお届けされています。また、有機栽培コーヒーもmusubimeにて120円で誰でも飲めるようになっているので、是非一度お試しください!

さて、今回の話題は、「成長展~からだの育ち~」(運動会)に向け、予行2回を終えての話でした。

まず、入職1年目の予行を終えての感想で、

伊藤「半年間、新宿せいがで保育をし、様々な行事を体験したきたけれど、子どもたちが1度に同じ場所に集まって行う行事は、今回が初めてだったと思うので、いつも見ている子どもたちの発達のちがいなどを見れることがとても新鮮な感じもあり、例えば、いつも元気にいろいろなところ走ったりして過ごしている子が、人前に立ち、一人で競技に取り組むとなると緊張して動けなくなったり、いつもワイワイ遊んでいる子が競技になると慎重に進んだりするなど、そのような新しい一面、姿が見れてとてもいい経験となりました。また、自分が今見ているクラスの次の年齢のクラスの競技などをみて、1年後の子どもたちの姿を想像しながら見ることもできたことが良かったです。」

小林先生「今0歳児クラスの担任をしており、0歳児の競技もとても斬新で、ほかのところだと、小さい子でも保護者に抱っこされてちょっとしたお遊戯などをすることが普通だと思うんですけど、「赤ちゃんが寝がえりします!」や「はいはいします!」など発達をありのまま見せていてとても特徴的だなと思いました。」

太田先生「僕はまだ3,4,5歳児の競技を見れていないんですけど、1歳児のかけっこは月齢の低い順からやっていくんですけど、そこで発達の差や走り方、お友達と一緒に走りたいという気持ちがあるんだなと感じ、1クラスの中を見るだけでも、こうやって発達していくんだなというのを目で見てわかることがいいなと感じました。」

1クラスを見るだけでも、子どもたちが同じ競技を行うので、これからの発達の仕方を見れるというのは、とても勉強になるなと感じますね。

塾頭「運動会と言ったら玉入れをしたり、組体操をやったりすることをイメージしがちだけど、せいがの運動会はちょっと違う感じで、3,4,5歳児クラスだとサーキットでやったりとか、はじめは面白いのかなと思っていたけれど、どんどん知っていくことで面白さや発見もあるよね。」

確かに、私自身も今まで体験してきたり、学生時代の実習で見てきた運動会は、競い合ったり、組体操を行ったり、鼓笛隊を行ったりして楽しむものというイメージがあったのですが、今回新宿せいがの運動会をやってみて、小林先生もおっしゃった通り、子どもの発達のありのままを保護者の方に見せたり、普段の遊びの延長線にこの運動会があり、やってる子どもたちも楽しいし、見ている保護者の方も子どもたちの発達などを見ることができ、おもしろいだろうなと思いました。また、「高いの低いのどっちにする?」や「跳び箱の高さ何段にする?縦?横?」「跳び箱高いの飛べたからもう一段高くしてみる?」など子どもたちが選択して競技が行えることもとてもいいなと感じました。

園長先生「コロナ前は、午前中に発達を見せるようなことをやって、お昼は、子どもと保護者が一緒にお弁当を食べ、午後に3,4,5歳児は玉入れや借り物競争を行っていたけれど、コロナで今はなくなったしまっている。また、子どもたちが体を動かして楽しむことをやりたいなら、公園や広場を借りてスポーツデイなどの行事をするのもいいよね。」というお話があり、私も小さいころや学生のころを思い出してら、スポーツ大会やほかの学年の子との交流などはとても楽しかった記憶が今でもあり、そのようなことからも、スポーツデイのようにすると、異年齢で行え、子どもたちのその時に好きな運動遊びなどが実施でき、またその場その場でルールを変えたりして楽しめるので、とてもいいなと感じたので参考にしていきたいなと思いました。

また、本多先生の話に「今年の5歳児クラスのリレーで、練習では、まだ白グループが1回も勝ててないけれど、運動会をゴールにするのではなく、運動会が終わっても、リレー遊びとしてやってもいいんじゃないか。」というお話があり、この運動会をゴールとせず、このことを生かしてこれからの遊びや活動に発展させていくということも大切だなと感じたので、運動会が終わっても遊びに取入れ、生かしていきたいと感じました。

今回の塾も話が盛りだくさんで、とても有意義な時間となりました。

今週末行われる成長展~からだの育ち~が待ち遠しいですね!

本日もありがとうございました。

報告者 伊藤 暁人

小1プログレム

9月14日の塾報告をさせていただきます。本日の塾は、実に二ヶ月ぶりくらいに園の4階で、オフラインでの塾でした!久しぶりの対面での塾は、心なしか、みんな、少しテンションが高めだったような気がしました。そして、みんなで食事をとるのも、久しぶり!本日のメニューは、牛丼と、味噌汁でした。もちろん、感染症対策もとり、換気しつつ、それぞれの距離もとりつつ食事をいただきました。やはり、みんなと一緒に食べる食事は、美味しいだけではなく、楽しいもプラスされてとても素敵な時間でした。

さて、最初の話題は、「素直な気持ち」です。塾長が話してくださいましたが、ある病気を治すのに、周りの人が色々手を加えても、本人の治そうとする意思がないと無理だそうです。続けて、せいがの森の話をしてくださいました。ある子が、小山に登ろうとしていたそうです。しかし、うまく登れず、それを見ていた別の子が、手伝って昇らせてあげようとしたそうで。が、なぜか、手伝うのをやめてしまったそうです。自分は「えっ、なんで、やめてしまったの!?」と話を聞きながら素直に思いました。そして、塾長がその訳を話してくださいました。登っている本人に、登ろうとする気がないから、手伝っても登れない。だから、やめてしまったそうです。「なるほど!!」とすごく納得してしまいました。そして、それは、大人もそうです。先輩や同僚、あるいは目上の人からのアドバイスを素直な気持ちで聞くことも同じです。「自分には、関係ないや、自分はできている」などと思って、直そうとする気持ちがなければ、決してよくなりません。自分はどうだろうかと、省みること、そして、素直に聞き入れることが人の成長には必要不可欠であると、教えていただきました。私自身も、我が強く出てしまうことが多々ありますので、この話を聞き、また深く反省しなければと、省みることができました。

そして21時になり、ここからは、zoomを繋ぎ、ハイブリットでの塾に移行していきました。ここでは、小林先生から話題提供がありました。テーマは「小1プログレム」についてです。

西村先生の髭にみんな爆笑!リーチマイケルみたい!やバスケット選手みたい!などの声がありました。

先日、小林先生のお子さんが通う学校で、臨時の保護者会が開かれ、学級崩壊が起こったそうです。夏休み明けに、2人の友達が転校してしまったそうで、その理由が、いじめがあったそうです。そして、担任の先生も休みに入ってしまったそうで、引き継ぎもできておらず、学校側もよくわかっていない現状であったそうです。1学期の間でこう言ったことが起こり、保護者として、信じられなくて、皆さんはどう思います?

佐野先生:自分も子供が小1でいますが、娘の友達が、猫じゃらしも、葉っぱも食べるんだという話をしていて、キックとかもあるとか話を聞き、全体的に幼くなってきている気がします。

塾頭:地域柄もあったりするかもですね。ある家庭が引っ越しをしたそうで、それに対して、ここなら、恥ずかしくないわね、みたいな話を聞いたりもした。

また、別の子は、我が子がいないのに、平気で家に入ってきたりもあったそうで、「暇だから遊ばせてよ」と言われたそうです。

邨橋先生:小学校でも、年長クラスでも、喧嘩をしたら、石を投げたりして、血がでるくらいまで激しいことが多々あったそうです。特にM君が荒れていたんですけど、ある先生が時間をかけて話を聞いてあげたり、気持ちを受け入れてあげたりしたそうです。そして、まあまあ荒れた状態で小学校に言ったそうです。そして、しばらくしてある時、M君が将棋にハマったそうで、そこで、ある程度、落ち着いてきたそうです。その子が担任の先生にとても感謝していたそうです。あの時、先生がしっかり向き合い、受け入れてあげたから、M君も他人を受け入れることができてきたのでは…。やっぱり、こう言った経験って大切ですよね。小一プログレもと関わるかわかりませんが、そういったことがありました。

塾長:小1プログレムとは別だが、一番多いのは、たまたま悪が2、3人固まってしまったケースで、かつたまたま担任の先生が若い新人の先生の時に学級崩壊しやすい。このケースは昔からもあるが、最近、どうも違う傾向がある気がして…。発達支援の施設に診てもらうという話がたくさん出ているよね。多動や暴力なんかも。

昔、ある国で、監禁されていた集団がいて、しばらくして、解放されたんだけど、その子ども達がとても暴力的であったそうです。それは集団が監禁され、親も一緒で、一人ではないのに、どうして暴力的なのか?

精神科医のブラウンは、暴力的な人、殺人を犯したり、凶悪な犯罪を実行したりする人は、そうでない人と何が違うのだろうと思い、調査し始めたそうです。そして、凶悪な人の生育歴を調べ始めたそうです。その結果、理由は2つあり、1つ目は、幼い頃に虐待を受けて育っている子。2つ目は、幼いときに、自由遊びをしていない子だそうです。そして、どっちの方が、より大きい影響があるかを調べると、後者の自由遊びをしていないケースだそうです。最近の子も、年々、習い事や、ゲームなど大人の決めたルールがあることばかりで、自由遊びが減ってきている。コロナの影響で、親の監視のもとで過ごす時間が増えてきているのもあるかもしれない。

また、食事もそうで、添加物や農薬も関係している気がしている。安全でない食が影響を与えているのではとも考えている。知らないうちに蓄積されているのでは。

↑↓新宿せいが子ども園では、安全な食の提供をするために、オーガニック惣菜のテイクアウトをしています!よろしければ、是非一度お試しください!

まあ、学級崩壊は、周りの悪につられないようにするか、転校は自由だから、転校するかだね…。昔は中学生がよく起こっていたけど、年々、低年齢化じゃないけど、だんだんと下がってきている、ついに小1までかとなっているのでは。

そして、不登校も年々、急速に増えてきている。これに対して、学校側の対策が、好きなところで学べるようにすること。タブレットなどの普及も進み、好きなところで授業を受けられるようにすることで、学校全体を学びの場にしていくそうです。

確かにこうすれば、不登校の子も、悪の子も、自分のペースで学ぶことができますね。決して、できないから別、というわけではなく、その子にあった場所とスタイルで学びに参加できるのはいいなあと思いました。

みんなの話を聞きながら、あっという間に時間は過ぎていきました。小1プログレム、とても難しい問題ですね。塾生や塾長の貴重な意見を聞くことができ、とても楽しく、勉強になる時間でした。小林先生、とても興味深い話題提供ありがとうございました。今回も素敵な塾の時間でした。

報告者 横田龍樹

GT環境セミナー報告

9月7日の塾報告をさせていただきます。先週にGT環境セミナーがありましたので参加した、伊藤先生、太田先生から報告がありました。 まず伊藤先生から「物的環境についての学び」を報告してくださいました。お二人ともせいがの森こども園に見学に行き、良い刺激をもらってきたそうです。

 「働き始めて5ヶ月ですが実際に働き始めてから考え方、見方も話を聞いて変わってきたと実感しています。最近は手作りおもちゃが少ないというのにも気付かさせて今回学んだことを生かして何か作っていければなと感じています。また城山保育園の実践発表でステムの環境に驚きました。先生が楽しんでやっていることが印象的で先生が楽しんでやっているからこそ、子どこたちも楽しんで取り組めるのかなと思う。先生がいろいろなことに好奇心を持って取り組まれているからこそなんだと思った。時には失敗もあるが熱心に取り組み楽しむ姿勢を学びました。」 伊藤先生の感想を受けて思うのはやはり、手作りおもちゃに関して、いうと一番先生が子どものそばにいてこの子たちは今どんな遊びが面白いんだ、この発達に合っているんだという認識が一番あると思います。だからこそ、手作りおもちゃでその発達のピンポイントの遊びを作れるのかなと感じます。そこで重要なのがステムのお話にもあったように先生が楽しんでやれることだと感じます。このおもちゃを作って子どもたちに出してみたらどんな反応をするだろうか?こんな風に遊んでくれるかな?予想外の遊び方になるかな?といったようなワクワク感が生まれるように思います。 伊藤先生の報告を聞いてこんなことを思いました。

 次は太田先生になります。 「せいがの森こども園では地域の交流を大事にしていることから、会議室も地域の方のために使うこともあることを聞いて共生と貢献をを行っていることがわかりました。」「印象に残っているのが園庭で水辺や丘、などがあるだけで子どもの動作が増えるところがあり選択肢が多くあり良いのでは思った。子どもが何をしたいかの選択肢があることで良い学びの場になっているのではないと思いました。」 研修の印象「見立て遊びで具体的なおもちゃではなく、積み木で遊ぶことで想像力が豊かになる話を聞いて子どもたちが想像力を働かせている姿を見ると実際にいかせていることを実感している。これからの時代に合わせて、新しい発想をしていけるような環境を用意できたらな感じました。」 この話を受けて、「共生と貢献」と言う理念を根底に考えて保育の環境を考えていくことの大事さを改めて感じます。人は共に生きて人それぞれの貢献をすることを考えること。そのために声かけ、環境作り、行動というのを改めて考え直すいい機会になりました。

 またその話から、藤森先生のお話をたくさん聞いている人でもあぁこれかと思い流すのでなく違う解釈をその都度できる人というのは力があるのではないかというお話をいただきました。聞き手がどのように捉えて考えるかというのも非常に重要なことだと私も思います。藤森先生が見守る保育を何十年もかけて築き上げてきたことを少し話を聞いただけでわかるわけがないと思っています。実践をしてみてそして子どもの姿を見て、さらに子どもの発達に合わせてられるかなど深い深い学びがないことできないことなのかなとの感じますが、実際にやってみて、こうなのかも?と自分なりの発見があることの楽しさもあるのかなと感じます。終わりがないという言い方はおかしいかもしれませんが、答えが出てしまったらそこでおしまいですので常に進化し続けているのが藤森先生だと思います。こんなことを思いつかなったという発想を生み出すのもまた様々な経験をしているからこそで、常に探究心、好奇心をお持ちになられている藤森先生を見ているとまだまだこれからと思わせてくれます。 すいません、話がそれてしまいました。 他には最近幼児クラスの先生である、佐野先生が木工が得意でして幼児クラスのおもちゃや環境をガンガン作ってくれています。こんなものどうですかね?と相談に来られて、クラスの先生とお話されているなと思ったら、次の日にはもう出来上がっているというが驚きです!笑スピード感がすごいですね。これこそ先生が楽しんでおられることを実感します。そんな姿に非常に刺激を受け、私も!という気持ちでいっぱいです!環境を一緒に作っていける喜びを今改めて感じております!

 藤森先生から日南町の町長からも木工ゾーンの使い方について尋ねられてそうです。そこで藤森先生はこう答えています。木工には2つあって「一つは子どもたちはドライバーなどの使い方を教えて免許証を出して使えるようにして何かつくのが目的。」「二つ目が、職員が木工で作っているのを子どもが見ている。保育中に作ってもらうことで子どもが見れる。昔の父親は家の棚だったり、ちょっとした家具だったりを家で作っていたから家で金槌や鋸を触る機会があった。今ではそんな機会がないため、園で作るのを見せることが大事になってくる。」 この二つの目的で使っていますとお話されたそうです。実際に子どもたちはすごい佐野先生がやっているところを見ています。こうした環境は子どもたちに興味や好奇心が湧くなのだなと改めて感じます。 他ににもまだまだ話題はありましたが盛りだくさんになってしまうので割愛させていただきます。

 報告者 本多悠里

「守破離(しゅはり)」

8月19日の塾報告です。

本日もzoomで開催しましたー。

少し遅れての参加でしたので、話の途中からの報告になりますが、

ちょうど公開保育についての話題を話していました。

コロナの影響で他の園を視察する機会がかなり減ってしまいましたが、

以前は他の施設を見学したり、見学されたりと互いに学び合う機会が、

多くありました。

新宿せいが子ども園は公開保育を大々的に行うことはありませんが、

見学者の方が多く来られていたので、毎日が公開保育みたいなものですw

でも、それが自分達の保育を見直す貴重な時間です。

もちろん見られることのプレッシャーはありますし、緊張します。

ましてや藤森先生が来られるとなると、職員の皆さんの緊張はすごいでしょうね。

しかし、大阪の邨橋先生は公開保育をすることで

「自信をつける」

「やってよかった!次に向けて頑張ろう!という風に終わるのが良い」

と言われました。

そうですね。公開保育が決まると、当日までに保育室の環境を見直し、

環境を改めて設定することで、確実に保育の質が上がります。

また振り返ることで、改善点も見つかり、次に繋がることも可能です。

そうしたプロセスを経ることで、職員全員が「自信」がつくのでしょう。

そして続けて、邨橋先生が・・・

「園を良くするために見守る保育を実践するのであって、見守る保育をする事が目的になっている」とのことです。

これは、結構G T園ではあり得る状況のような気がします。

もちろん見守る保育を実践することも目的の1つかもしれませんが、

それに囚われすぎてしまうと、視野が狭くなってしまいます。

よく塾セミナーで森口先生が

「目的と手段を履き違えない」と言いますが、まさにその通りですね。

「守破離(しゅはり)」

この言葉を聞いたことがあるでしょうか??


修行に際して、まずは師匠から教わった型を徹底的に「守る」ところから修業が始まる。師匠の教えに従って修業・鍛錬を積みその型を身につけた者は、師匠の型はもちろん他流派の型なども含めそれらと自分とを照らし合わせて研究することにより、自分に合ったより良いと思われる型を模索し試すことで既存の型を「破る」ことができるようになる。さらに鍛錬・修業を重ね、かつて教わった師匠の型と自分自身で見出した型の双方に精通しその上に立脚した個人は、自分自身とそのについてよく理解しているため既存の型に囚われることなく、言わば型から「離れ」て自在となることができる。このようにして新たな流派が生まれるのである。(Wikipedia参照)

「まずは真似をしよう!!

まずは見守る保育をそのまま実践しよう!!」

と長崎の西村先生が言われます。

ご存知の通り西村先生は新宿せいが子ども園で働いている経験がありますし、藤森先生の助手として行動を共にしていたので、見守る保育はもちろん藤森先生の考え方もよく知っている先生です。

それでも、実家に戻り自分の園で働いてみると、難しいことが多いと言われます。

そんな西村先生が言われた言葉があります。

「省我から離れたからこそ「守」を大切にしている」

とても深い言葉ですね・・・。

新宿せいがで働いた経験がある人ならではの言葉であり、感覚です。

新宿せいがでは成功したことでも、東京と地方では文化も環境も違います。また自分の立ち位置だったり、周囲の仲間も違うので、全く同じ方法で成功するというのは難しいでしょう。

だからと言って何もできない訳ではなく、自分の園に合ったアプローチの仕方を見つけるためにも、「守」を大切にするというのは、そういうことのような気がしました。

また公開保育や実践発表を聞くことで、各園の工夫した取り組みを知ることも、重要ですね。

そうした色々な側面から多く学び、試行錯誤していく中で、独自性が生まれ、それが「破」の段階。

そして、最後は自分の園の型ができて「離」

となっていく気がします。

何か、本気で学び、身につけるには

まずは、とにかく真似るところからスタートですね。

よく、ある程度、理解した時点で真似るのを辞めて、我流に走る人がいるかと思います。

その能力とバイタリティも素晴らしいと思いますが・・・

どことなく浅い印象があります・・・。

私もまだまだ「守」の段階だと思いますが、そこからの進化は、

自ずとやってくるもので、意識して次の段階に行くものではないと思いました。(報告者 山下祐)

8月10日塾報告

 8月5日・6日に、茨城県「にのみや認定子ども園」さんにてGT北関東があり、今回は藤森先生の講演と初のビーカー先生こと森口先生の実験教室がありました。

藤森先生の講演では、ソサエティ5.0、STEM、文科省の教育が今後どのように進んでいくのかという話をされたようです。

その講演を聴かれていた小松崎先生は、

「自分達がやっていることに間違いがないと思えた。子どもの主体性、参画や自主性、サポート支援が大切で、これからの時代、大人の成功体験から子どもに教えるのではなく、それぞれの学びを支えたい。クラスの概念を壊して、他業種とつながりも増え、学びの形が変わるという話も面白かった。 また、アタッチメントについて、子どもと大人の関係だけでなく、子ども同士のアタッチメント、情緒的利用可能性を動画に収められたら面白いと思った」とのことでした。

 藤森先生はその話に付け加え、

「2歳児のイヤイヤ期はあまり保育園では見られない。それは集団と家庭は異なり、うまく集団ではやっている。イヤイヤ期ではなく、自己主張期なのではないか」と仰っており、正にその通りだと感じました。

私自身も、2歳児クラスでは、自分の思いを主張したいという子どもの葛藤し、折り合いをつけようとする場面の方が多く見られ、子どもなりに小さい社会を理解しているように感じます。

また、講演を聴かれていた高橋先生は

「改めて根拠の深さを感じた。最近、保育で小学校に対応できるようにしようとすることが多いが、慣れさせるのてはなく、これからのことを考え、環境を変えた時でも楽しめるような子どもに育てたい。」とのことでした。

 そして、初めての実験教室を終えたビーカー先生こと森口先生は、

「15時15分から4時くらいまでの時間でやり、見たい子だけで、約2、30人が集まる感じでした。子ども達のリアクションが良く、小さいことに興味を示し反応してくれた。

始める前は不安もあり緊張したけど、1回やるとわかる。やってみないと分からないことがあることに気づけて良かった。」とのことで、これからもビーカー先生としての幅が広がることが楽しみです。

ちなみに、ビーカー先生の実験内容は・・・↓

◆踏むと潰れてしまう紙コップにどうしたら乗ることができるのか!?

◆風船の頂点に針を刺しても割れない!?

◆どの野菜が浮くか!?塩水を入れると沈んでいた野菜はどうなる!?。

◆一円玉が入った水に洗剤を入れるとどうなる!?

ぜひ、気になる方は子ども達と実験してみてください!!

そして、にのみや認定子ども園さんの環境の写真を見せて頂きました。

この家具は保育士さんが用務員さんが要望して手作りしているそうです。私もDIYが趣味なので、このような手作りの環境の写真を見ることができるとテンションが上がってしまいます。

 さて、次は「保育雑誌は、保育士がどう子どもと関わるかという話が多い」という話題になりました。

藤森先生は、

「心理学は研究者と子どもの関係がメイン。しかし、保育園は子ども同士の関係性のため、現場と研究とはズレを感じる。」と仰っており、

森口先生も、

「子ども同士の関係性が見えてこない。子どもに頼むとか、子ども同士がつながるような声がけしていきたいと改めて思った」とのことでした。

それに対して小松崎先生も

「現場の研究が必要で、実践発表をし、見守る保育をサポートしたい。そして、集団的好奇心?のようなもの子ども集団にあり、子ども同士で興味関心を深めているのではないか。」とあり、

森口先生も保育園に通う自分のお子さんの好みが変化しているようで、「分からないのに友達が好きなラプンツェルが良いと言っていて、友達の影響は大きい。保育をしていて、折り紙の手裏剣の作り方が分からず、折れる子にお願いして伝えると折れる子を探して折ってもらっていた。折ってもらうためにはお互いに友達を知っていないといけないし、乳児から子ども同士をつなげていきたい。」と感じたようです。

この話に関しては、保育雑誌のような子ども対保育士という関係ではなく、「子ども同士が関わるとどうなるのか」という内容を安藤先生が作られているようで、その出来上がりが楽しみです。

 次に最近の保育の話へと変わりました。

伊藤先生(2歳児担当)

「最近、子どもの人数が少ないため、わらす(345歳)にヘルプに行くと、他の先生達の関わり方が見えて学べる。今の子ども達がどのように成長するのかイメージが持てる。

子どもに対してどこまでやっていいいのかと考えることがあるが面白い経験になった。」

太田先生(1歳児担当)

「先週、リーダーをやり、急に熱が出て帰る時の対応がまだ慣れない。大切なお子さんを預かるので、ケアをしていきたい。不手際のないように対応していきたい。」

中村先生(1歳児担当)

「久しぶりに離乳食をあげた際に、子ども達の成長を感じた。活動量も増えてきていることに驚いた。同じクラスのかじ先生の離乳食のあげ方が良く、好きに食えという感じで全く動揺しない。」

 私自身も忙しさの中で大切なことを見失いがちになるので、塾で新人の先生の話を聴くことや様々な先生の違う視点での話を聴くことで自分の学びへと繋がっており、みんなで話す機会の大切さを実感しました。

次に、キャリアアップ研修の話題になりました。

藤森先生の研修に参加した本多先生は

「リーダーシップ論、マネージメントの話を聴き、基本的な部分を思い出せた。人としてやってはいけないことを考えました。(笑)保育士として振り返ることがあり、人がついていきたいと思えるような人格者になりたい。

リーダー論も変わってきていて、コミュニケーション能力や、それに対して適切なアドバイスができるようになりたい。」とのことです。

「どうしたら伝えることがうまくなるのか?」という話になり、

藤森先生が、

「10を知ってようやく1伝わる。教えることが学習定着率が高いように、人に伝えるには、それ以上に知っておかなくてはいけない。しかし自分も学んでる途中で、そんなに浅いものではない。奥が深いものほど、浅く見える。」と仰っており、私も藤森先生の姿勢から、謙虚に学び続ける大切さに気づかせて頂きました。

次に藤森先生から、日本人の論文が少なくなってきているという話題があり、

「それは今の若い人たちはこういう気質だと言うが、それは違う。世界の若者はどんどん新しいことをやろうとしていて、日本の教育が間違っているのではないか。世界の若者はどんどん論文を出そうとしている。全世界の若い人の特徴ではなく、日本の若者の特徴であり、教育の問題であり、世界の競争力で日本が最下位になったが、それが影響しているのでは?」とあり、

森口先生は、

「お手玉で子ども達が遊んでいた時に、ある子どもがサランラップの芯を使ってお手玉で遊ぶ姿があり、クリエイティビティな遊びになっている(笑)管理されることが多いのでは?」

本多先生も

「どうしても管理したくなるが、せいがの345歳は約90人いるから、いい意味で管理できない。」とのことです。

私としても、適切なおもちゃの遊び方を子どもに伝えようとしてしまいがちですが、これから求められる子どものクリエイティブさを考えると、「この遊び方もありなのではないか?」と迷うことがありますが、迷うくらいがよく、考え続けることで専門性を高めて行けたらと思います。

 また、日々、子ども達の興味関心や意欲には驚くばかりです。これほどの意欲を持つ子ども達が、大人になった時に意欲をなくしてしまうのは、藤森先生がおっしゃる通りで日本の教育に問題があり、今、教育現場が変わる必要が求められているのではないでしょうか。

(報告者)佐野 学

2022/8/3 報告

8月3日の塾報告をさせて頂きます。今回も、完全ZOOMによる塾の開催となりました。

 この日は複数の話題について皆で議論を行いましたが、奇しくも「職員間でのコミュニケーション」や「意識の共有方法」といったポイントで通底しているものでありました。ここでは、最も時間をかけて話し合った 「新しい取り組みにチャレンジしようとする職員を育成するにはどうしたらいいか」というテーマについて報告させて頂きます

 話題を提供くださった管理職をされている先生から、「前例のない試みに挑戦しよう!」と促しても中々反応してくれない職員の方が一部でいる、というご経験を語って頂きました。方針をはっきりと示したり、膝を突き合わせて話し合ったりなどのアプローチはしたものの、その職員の方がこちらの期待している行動をとるには至らなかった、といったお話でした。
 そのエピソードを聞いた園長先生や塾生から、様々な意見が出ました。

園長先生からは下記のような旨のご意見を頂きました。
・教師が生徒にチャレンジを促す際、日米でアプローチの仕方が違う。
 日本では「おもしろそうだから、やってごらん」
 アメリカでは「おもしろそうだから、一緒にやってみよう!」
 アメリカの教師のように、自分も一緒に取り組むというスタンスで接してみたらどうか?
・人前で失敗したくない、という気持ちを持つ若い世代は多い。ある大学の先生は、まず自ら生徒の前でわざと失敗してみせて、学生をリラックスさせている、という話もある。
・その職員がやらないのであれば、それを管理職の自分がやってみせる。
・園の方針を常に発信し続けることが大切である。個々の考えもあるから行動を強制することはできないが、方針が浸透して行動が変わることもある。言わなければわからないので、こちらの要望を言い続ける。
・目指す方向を示す意味で、行っている試みが世間で評価されていることを伝える。

また塾生からは下記のような意見が出ていました。
●柿崎先生
・小さな規模での試みから始められるようにしたら、失敗を恐れずに挑戦しやすいのではないか?
●本多先生
・違う役割の職員達も巻き込んで一緒にやるのが良いのでは? とりあえずやってみるのが大事。
●森口先生
・何も働き掛けをせずにいて、周りとの差を本人に気付いてもらうという方法もあるかもしれない。
・相手の思いを聞いてあげるだけでも違うかもしれない。理解し共感するスタンスをこちらがとることで、相手もこちらの意見を聞き入れてくれるかもしれない。 信頼関係ができさえすれば、というろころはあるように思う。「自分たちは肯定されているのだ」という気持ちを持てるようなコミュニケーションが大切。
●西田先生
・どうしても波長が合う、合わないという人がいる。相手と波長が合う人や話しやすい人に頼んで働き掛けてもらう、という方法はあるのではないか? 
・もし職員が失敗した場合、管理職の自分も一緒に失敗したというスタンスであることは必要。

 山本五十六の有名な言葉で「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」というものがあります。いかに「人を動かす」ということは難しいことなのか、この言葉は示しているように思えます。この度、皆さんのお話をおききしていて最も強く感じたことは、そういった際のコミュニケーションの難しさです。職場にて信頼関係を構築したり、意識を共有したりすることは、良い仕事をするために必要なことかと思います。が、そのためにどのような意思疎通を行うべきなのか、そこに明解な答えはないものなのだと感じました。ましてや「人を動かす」にはいろいろなアプローチがあるものと、皆さんの意見をきいて思いました。
 そんな中でもポイントとなることは幾つか存在しているものと感じました。「相手の話をよく聴こうとするスタンス」「まずは自分がやってみせること」「周りを巻き込んでいくこと」といったことが必要なのではと感じました。また最後に森口先生が「この先にある『ワクワク』を提示する」と仰っていたのですが、そういったことも「人を動かす」には特に大切なのではないかと思いました。

  また最後に私から「こどもの視展」というイベントに行ったことを報告させて頂きましたので、こちらでも紹介させて頂きます。
「こどもの視展」は、東京青山にある「ITOCHU SDGs STUDIO」にて、7月22日から9月19日に行われているイベントです。
「こどもになって世界を見てみよう」がメインコピーで、こどもが体験している世界を大人も体験できるというイベントです。実際体験したもので、印象的だったものをいくつか紹介させて頂きます。
 一つは「2歳の朝食」というコーナーです。パンフレットの記載を以下に引用させて頂きます。
・2歳児から見た朝食風景を再現した体験展示“2歳の朝食”。
 すべてが大人の約2倍サイズのものを日々扱っているこどもたちの大変さを体験いただきます。
 大きなテーブルの上に、重い牛乳パックとマグカップが置いてあり、それを触ったり持ち上げたりできます。子育てをしていると、自分の子どもがコップに注ぐのを失敗する等した際、どうしてもイライラしたり怒ったりしてしまうことがあります。が、これを体験してみると、子どもがそういった「失敗」をしてしまうことは全く無理からぬことであるということがよく理解できます。大人の為に作られた、大きくかつ重い過ぎるものを扱うことが、子どもの日常であるということを実感しました。
 二つ目は「4mの大人たち」というコーナーです。
・私たちがこどもになったとしたら、大人は4m級の巨大生物。
 そんな巨大生物に見下ろされて怒られた時の怖さをVR映像“4mの大人たち”でぜひ体感してください。
 これはVRゴーグルを装着することで、子どもの視点を疑似体験できます。子どもから大人がどう見えているのかということを実感しました。またその「4mの大人」のCGは怒っており、子どもにとっての大人の大きさが更に強調されているように感じました。
三つ目は「大人ランドセル」です。
・大人ランドセル
何年も問題視されている重すぎるランドセルを大人サイズに換算して再現した“大人ランドセル”。その体感重量はなんと約18.9kg!
背負ってみれば、こどもたちの苦労がわかります。
 自分の子どもが月曜に学校へ持っていく荷物を持ってみて、愕然としたことがあります。このコーナーで大人サイズに換算したものを背負ったり手にしたりしてみて、更に子どもが感じている大変さを理解しました。
 本イベントを通じて感じたことは、「世界は大人のためにできている」ということです。社会のシステムや身の回りの多くの物は、大人が使いやすいように作られたものであると感じます。子どもの立場になって考えれば使いづらい物が殆どなのではないでしょうか。そんな世の中で、保育をする環境はそうあってはならないと思います。保育者として保育の空間をつくる際、子どもの心や体のことを理解し考えながらすべきであると強く思う次第です。

 この日は上記以外にも、行事のアップロードについてや職員間で行うクラブ活動について等、様々な話題が上がり、大変学びのある塾でございました!(報告者 小林純平)

GT富山~金沢

6月22日の塾報告です。

この日は塾セミナーの後での塾となりました。

6月17日から19日まで園長先生の富山出張に同行した私の方からその時の報告をさせてもらうという内容になりました。

久々の富山であり、改めて、素晴らしい土地だなということを感じました。

ということで、ほぼ、僕の振り返りでこの日は終わってしまいました。

1日目はお昼からの移動日でした。

夜は富山といえば、山下さんということで、

山下さんのお父さん、お兄さん、お母様と食事をさせていただきました。

塾生のご家族と繋がりがあること、なんだかとても不思議であり、嬉しいご縁だなといつも思います。

2日目はGT富山の研修会になります。

午前中は以前山下先生の報告でもあった、たかのす認定こども園さんを見学し、その後はチューリップ保育園さんの見学、午後は藤森先生の講演会という日程でした。

山下さんにはなんとも言えない安心感があります

その前に、送迎をしてくださっている山下さんのお父様の提案で、この日最終日をむかえた「しょうぶ祭り」の会場にほんの少しだけ寄ることになりました。

いや〜本当に自然はいいですね。山に囲まれた土地に人の手によって咲く菖蒲の花の姿に、僕は終始癒されていました。

それでは、見学、研修会の様子を少し報告します。

細かい見学の様子は山下先生の報告をぜひ、見てください。私がちゅーりっぷ保育園さんで、感じたのは、職員のみなさんが保育をしっかり深めておられるということでした。深めることのおもしろさを皆さんが共有している、そんな印象を持ちました。

さて、午後からは藤森先生の講演会です。

対面形式で、100人ほどは会場に参加されての会になりました。やはり、対面はいいですね。オンラインの良さもそれはそれであるのですが、対面だと多くの人が同じことを共有できます。そのことって今の時代、とても大切なことですね。また、オンラインだと自分の都合で動けてしまう部分がありますが、対面だと、自分に合わせるというより、相手に合わせることになるので、より集中も違ってくるように思います。

いい意味で、集中しなければいけない状況になるということもありますし、他の人が集中してる姿からも影響を受けることがあるように思います。

講演の中で、特に私が印象に残ったのは、後半の質疑応答での時間でした。

質疑応答は最初に私がこたえて、その後に藤森先生がこたえるという形で行われました。

藤森先生から、このような機会を与えてもらえることで、自分の中でこれから先にやらなければいけないこと、もっと学ばなければいけないことがクリアになるので、本当にありがたいです。

その質疑応答の中で、

支援が必要な子どもへの対応についての質問がありました。

「周りがその子の特性を理解することが大切ではないでしょうか。それは個々によって違うので、その特性を知るとその子への関わり方も見えてくるのではないでしょうか」と私が答えさせてもらった後に、藤森先生からさらに、「子ども自身が最終的には自分の特性を理解し、それを自分で対処できるように持っていくことが大切」というお話があり、改めて、そのように大人が理解しておくとで、子どもへの関わり方もかなり違ってくるように思います。

とても大切なことを学ばさせてもらいました。

夜の食事会では、

お魚を食べない元新宿せいが子ども園の職員で、現ちゅーりっぷ保育園の園長先生であるG島先生から、僕にどんどんお魚が回ってきました。とてもありがたいことです。

しかし、G島先生のお父様で、理事長先生のG島先生も、お酒を飲んでいるから、この魚どうぞとお刺身が回ってきました。

ありがたいことです。

自分のも含めて、お刺身を3皿、鮎を6匹いただくことができました。

富山の美味しいお魚をたくさん食べることできて、幸せな時間でした。

3日目は石川県に移動して、

西田先生のわかばこども園が、新園舎になったということで、お邪魔いたしました!

西田先生も奥様も元新宿せいが子ども園の職員だったということもあり、特に、奥様は久々の藤森先生にお会いできたということで、とても感動されていたことが印象的でした。

とても素敵な時間でした。

わかばこども園さんの環境ですが、本当に素晴らしい環境でした!

子どもの発達を理解され、それを保障するための環境が随所にあり、とても勉強になりました。

職員の皆さんの工夫も至る所にあり、かつ工夫することを楽しんでやっておられるというのが環境から伝わってくるようでした。

特に個人的に印象的だったのが、このSTEMゾーンです。

STEMに関する物がいくつも置かれていて、この環境を子どもが目にするだけでもワクワクするのではないかと感じました。

報告者 森口達也


滋賀報告

6月8日の塾の報告を行います。

今回の塾は、対面とオンラインのハイブリット式の塾でした。

初めに、太田先生から出張報告をいただきました。

7月9日(土)に滋賀県にある「ののみちこども園」さんに藤森園長先生が講演をしてくださいました。

コロナ前までは毎年講演を行われていましたが、久しぶりの開催ということもあり、職員の方も保護者の方も楽しみにされていたそうですが、やはり、みなさんで集まってお話を聴いたり質問をしたりできることは、とても貴重な時間であると改めて感じさせられますね。

午前は保護者向けの講演で、内容は「ソサエティ(society)5.0」だったそうです。これからの保育や社会でどのような子どもを育てていくか、予想できない事態に対応でき、考えられる子どもを育てていくことの必要性について話されたそうです。

質疑応答では、たくさんの質問がありその中でも、「ソサエティ5.0という新しい時代に向けて教育改革が進んでいるが、今まで受けてきた教育と異なって、変化していくことを不安に感じている。」という声があり、そこでは、「基礎学力や認知能力が重要ではないと言ってるのではなく、応用的ではあるが基礎学力を身に付けるための動機付けのような意味での応用的な教育改革になっているのではないか」とのことでした。新しい教育改革・新しい学校の在り方として、教室以外が学びの場になったりすることや基礎的な学力より共同性や共同思考力が重要になっていくみたいです。

太田先生はこの質疑応答を聴いて、「学校も教員の資格があるだけではなく様々なキャリアを持っている人が教えることという点で応用的であると感じる方もいたのかな」と感じたみたいです。また、「子どものなぜ?という探求心を埋めるために基礎的学力を学ぶ必要性を子ども自身に気づいてもらうことがソサエティ5.0に向けた学校づくりの中に込められているのではないかな」と感じたようです。

午後は職員向けの講演で、内容は「乳幼児保育について」だったそうです。

愛着だけではなく、子どもたち同士、仲間・集団内での繋がりの重要性や見守るの意味をシュナプスの刈り込みをもとにお話をされたり、異年齢保育・チーム保育についてもお話をされたようです。

ここでも質疑応答があり、「子どもたちが食事ゾーンのイスを食事以外の時でも押してしまうことがありどのようにしたらよいか」という質問を太田先生が受け、うまく答えることができず、自分がやっている見守る保育の本質を理解していないとアドバイスや回答の中身がこもらなくなると感じたようです。確かに、見守る保育の意味や本質を自分自身が理解しておかないと、伝えたいことがあっても上手く伝えることができず、もどかしい気持ちになるということが僕自身もあるので、しっかりと理解しておき、普段の保育の中での具体的なエピソードなどを話し伝えることは必要だと感じました。

この質問に対して園長先生は、「押して遊ぶという子どもの楽しさを遊びゾーンで生かせるような環境が整っていないのではないか」と答えられたそうです。やはり、見守る保育では、環境を整えることで子どもたちの発達を保証していき、子どもたちのやりたいと思えることをできるようにしていくことは必要ですね。

日曜日は滋賀県から福井県に移動をされ、ジャクエツの方と打ち合わせを行ったり、歴史的な建物などを見て回ったそうです。

石山寺

長浜城

また、言葉がけについての話の中で、

小松崎先生「子どもと保育者の会話の中で『あなたはこうしなさい。あなたはこうするべきだ。』という表現(Youメッセージ)になりがちだが、いいアプローチをする先生の声掛けは『~してくれると先生は嬉しいんだけどな。一緒にいこうよ。』というような自分がこうしてくれたら嬉しいよ(Iメッセージ)という姿が見られる」というお話があり、また、本多先生は人形などを使い子どもたちにアプローチをし、子どもたちが話を聞ける雰囲気を作ると話されており、人それぞれ子どもたちに対するアプローチの仕方や声掛けが違うと感じ、私自身も子どもに対するアプローチの仕方や子どもに限らず、人と接する際の言葉がけや接し方などについて考えて行うことが必要であると改めて感じることができました。

今回の塾は対面が若いメンバーで行いとても新鮮な気持ちで、楽しい時間となりました。

ありがとうございます。

報告者 伊藤 暁人